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小都市での襲来

 カーノルディンは約10,000人が生活している城壁に囲まれた都市で、多種族国家のコントリバリーからは1日の距離で人々の往来は盛んに行われていた。

 2年前、リストーニアが魔族の手によって滅ばされた時に多くの難民が出た。

 ここにも大勢の人々が流入することになったが、すべてを受け入れることは出来ず、さらに南下してコントリバリーに向かった者や移民を募集していた周辺の集落に移住した者も多い。

 独自の軍事力は領主が持っている兵士が100人程度いるのみ。

 しかし彼らの役目は魔物が領内に進入しない様に警備するのが主で、軍事力としては乏しい。

 今後もし悪魔が人間を忌み嫌ってか、またはさらなる領土を欲して南下しようと思えば、一番近い都市はこのカーノルディンだった。

 南北にある2つの小さな砦が街の入り口になっているが、そこを守る兵士がこのままでは心許ないということなのだろう、ここ最近は街の広場に兵士募集の立て札が見られる様になっていた。

 兵力の乏しいこの街には、コントリバリーから50人程の兵士と魔術師が悪魔を警戒して常時周辺警備を行っていた。

 その他には冒険者組合の出先がこの街にはあり、ここを拠点としているパーティも数多くあったので有事の際は彼らも戦力となる。

 この街の冒険者組合ホールは居酒屋と集会所を合わせた作りで、冒険者以外に街の人々もよく利用する場所になっていた。その一番端で一人食事をしている男がいる。

 男の名はネビル・ニーランドと言いあまり人を信用しない偏屈な冒険者であった。

 本来ならパーティで請けるのであろう組合の仕事を一人で片付け、誰にも頼らず生きて来た。

 どうしても難易度の高い仕事を請ける時はどこかのパーティに一時的に参加して共闘することもある。

 仲間になった者達に人当たりは悪くはないが、特定のパーティと一緒にいることはなかった。

 いつも背中にはバスタード・ソードと呼ばれる両手剣を携え、魔法を扱うために盾は持たない。彼はこの街の冒険者で自分より腕の立つ者を見ることは殆ど無かった。

 ネビルはリストーニアが襲撃された後に難民と一緒にこの街にやって来た。

 その襲撃時は街の中にいた為に、悪魔が同胞の人間を操り国民を次々と殺戮する光景を目の当たりにした。

 突然の悪魔の襲来と自国民同士の戦闘に混乱が起き、都市防衛は一瞬にして瓦解して瞬く間に城を押さえられた。そんな状況の中で人々は国外に逃げ延びるしかなかった。

 その後の撤退戦は熾烈を極め、多くの兵士と冒険者が戦死した。

 混乱から逃れようとする人の波を蹂躙する悪魔は好き放題に暴れ、誰かが犠牲になり誰かが助かる。冒険者ですら助かりたい為に人を欺く者もいた。

そんな混乱の中でネビルは自身のパーティを失い、限られた者達以外は信用しなくなった。

 冒険者組合ホールの受付嬢が騒がしく領主の近衛兵らしき者と話をしているのが見える。

 北のリストーニアが滅ぼされて、この近辺にも魔族やアンデッドの目撃情報が多くなり急な依頼が時折発生する。

 また以前と同じようにアンデッドの討伐か、あるいは悪魔なら腕利きのパーティを組んで対処することになるだろう。そんなことを考えながらネビルは食事を早々に済ませて掲示板に新しい仕事の依頼があるか確認しようと席を立った時、姿勢の良い細身の女が近寄って来た。

 ジュリという女レンジャーだ。

 リストーニアから逃げ延びた時、共に難民を助ける為に殿を務めた一人で数少ないネビルの話し相手が出来る冒険者だった。

「ネビル、聞いたかい? 偵察依頼を請けていた連中が今日戻って組合に報告したらしいんだけど、北の森で魔族とアンデッドが軍を編成しているらしいじゃないか。これから戦になるのかも知れないねぇ」

「何? ついにリストーニアから奴らが動き出したのか? もしそうなら、この街の防衛では破られるのは時間の問題じゃないか?」

「そうなったら、また撤退戦になるかもしれないねぇ。まぁ、その時はよろしく頼むよ?」

「ふむ。敵はアンデッドの軍勢ならネクロマンサーを効率良く討てばなんとかなるか……乱戦は面倒だな、潜伏して首魁を狙う作戦も良い」

「なんだ、そんなズルするのかい? その作戦に便乗するのも悪く無いねぇ。まぁ、とにかく、またお互い生き残るといいねぇ」

 女は肩越しに微笑み、言いたい事を伝えるとその場を去っていった。

 集会所には高価な鎧を装備した領主の近衛兵が、壇上に立って大声で話し始めた。

「冒険者の皆よ。聞いて欲しい! 緊急事態だ。今朝方、北の森で魔族とアンデッドの軍勢が南下を始めた事が確認された。奴らは我々の目を盗み森の中で軍勢を編成していたのだ。方角からいって北の砦方面から攻めてくるだろう、もう時間が無い。コントリバリーには援軍の要請を出しているが、それまでは我々で守り通さなければならない」

「組合にはもう話を通してあるが、皆にも参戦して欲しい。もちろん戦果に応じた報酬については掲示板に詳しく書いているので確認してくれ。準備が出来た者は北の砦か、もしくは南の砦にも兵を配備している、どちらかに入って欲しい」

 ホールにいた冒険者はざわざわと話し合いを始めた、リストーニアの戦いを知っている者の中には、逃げる算段をしている者もいるだろう。

「質問をさせて欲しい、敵の数と戦力は分かるのかい?」

 一人の冒険者が近衛兵に質問をした。

「そうだな、当然の質問だ。敵は約3,000体のアンデッドと数体の悪魔らしき者が確認されているが、それらはネクロマンサーだと思われる。アンデッドの殆どはスケルトンかゾンビだが、ある程度の武器を装備しているらしい。明日の夕暮れを待たず敵は砦まで来ると思われる。今のところ分かっているのはそんなところだ」

 砦に対して知恵の無いアンデッドの軍勢はそれを操るネクロマンサーの悪魔がいるとしても、命令に従う人形のような物。

 普通に考えれば援軍が来るまで戦えるどころか、敵を退けるに十分な戦力がこちらにあるのでは無いか。悪魔と戦闘経験の無い者は、安易な考えをした。

「その程度か。数が多いといっても下級アンデッドなら城壁に近づく前に攻撃魔術で終わりじゃ無いのか? 我々も見下げられたものだな」

「まぁそうだが、悪魔がいるのだろう? 油断はしない方が良くないか?」

 様々な冒険者の意見が飛び交い、早速即席のパーティを組み始める者や装備の準備を始める者などがいた。

 戦いを前にして酒席のように騒がしくなったホール。ネビルは居心地が悪くなったので早々に外へ出た。

 表に出ると冒険者や鎧を纏った兵士たちは慌ただしく街を往来している。背負ったバスタード・ソードを担ぎ直し、ネビルは北の砦に向へと向かった。





 カーノルディン領主、レイモンド・ノーマン・ランズフォードは初めて自身の領土を脅かす存在にどう対処するべきか頭を抱えていた。

 内政において良く使われるレイモンドの屋敷内の会議室は、今もこの中堅都市の重鎮達が顔をつき合わせていた。

 都市長、近衛兵団長、さらに冒険者を筆頭にしたこの都市の各組合長、商業、鍛冶、建築等様々だ。

 会議では住民の避難場所と防衛に当たっての計画、兵站等の各組合の協力体制の確認などが話し合われている。

 ここにいる全員が悪魔や魔族との戦を経験したことは無い。

 これまでの様な魔物討伐や、魔族の計画性の無い攻撃はこの街で何度も遭遇した事がある。しかし、これから起ころうとしている事は未経験で不確かな領域だった。

 2,000年前の大戦において世界で多くの犠牲が多種族に渡って出たことは分かっている。

 お伽話の様な昔の戦が終わってから今まで大規模な種族間の戦は起こっていないとされている。

 つまり、ここ数年で人類は初めての組織的な異種族からの襲撃を経験している事になる。

「ランズフォード様、これでこの度の体制は決まりましたかな?」

「そうですな、皆様。くれぐれも危険は避けて援軍が来るまで持ちこたえましょう」

 偵察の報告によると敵戦力の殆どは知恵の無いアンデッドの集団。それがいかに数をそろえてもこの街の城壁を突破する事は無いと断定されている。

 しかし、リストーニアの様な大惨事が起きた後で、最悪の趨勢を考えながらもどこか現実味が無く、皆淡々と仕事を請け負っているかのように対応して会議が終了した。

 参加者達は領主に挨拶をして屋敷を後にした。

「オルファ、レオ。聞いていたな」

「はい」

 壁際の陪席に座っていた2人が返事をした。

 1人は金髪に青い瞳の眉目秀麗な青年。

 もう1人はまだ幼さがあり、これもまた金髪に青い瞳の愛らしい少女を思わせるが、その服装から男子であると分かる。

「父上、私は前線に赴く覚悟は出来ております」

「まあ、まて、オルファよ。此度の敵の軍勢は恐れる程の数ではないだろう。近衛団長に付いて北の砦へ赴き戦いを学んでくるのが良いだろう」

「承知いたしました。父上」

「それで……レオはどうするかね? おまえの知見にはいつも助かっている。戦については何かあるのかな?」

 弟レオに対しては何故か態度が軟化して、ランズフォードを好々爺の様に質問をした。

「父上、残念ながら戦の記憶が無いものでして……知っている魔族等が出れば対処法などについてはお役に立てるかもしれません」

「そうか、全く構わんよ。しかし、おまえの見識は助けになるので……。オルファと共に北側へ行ってくれないか?」

 2人は、父親に挨拶をすると準備のため早々に会議室を後にした。





 コントリバリーの冒険者組合ホールでは組合長が壇上に立って、今回の敵の襲撃について作戦の説明を行っていた。

 そこにはリサ、ダリオ、エレノア、そしてアナの身体に憑依したまま行動を共にしているアルマがいた。

(なんだかんだいって、人に会えたのは良かったけど、流れで色々巻き込まれちゃっているなあ……)

(アルマ様は、異世界の方なのですね。私の中に記憶の情景が入り込んで来ていて……どれも不思議な事ばかりで私には分からない文明の光景です。ただ、アルマ様が魔術の研究をされていたことは分かります。こんなに複雑な魔法陣は見たことがありません。とても凄い方なのだと思いました)

「ええ? あ、ああ魔法陣ね。それはなんというか魔術というか私なりの美術というか……私の作品ではあるけど、こっちの世界では何の役にも立たない、ただの絵だよ?」

(そんなご謙遜を! ただ、私にはどんな効果があるのか詳しくは分かりませんが……誰か詳しい方なら……異世界の魔術とはいえ読み解ける方はいらっしゃるかも知れません。基礎的な構造は同じように見えましたので……)

「読み解ける人か……うん、私もこっちの世界の魔法陣を見て、そんな感じがしたよ。魔法を知りたいなぁ、早く勉強出来ると良いけど……あ、それとアナ。何かスキルを使える? 身体が動かせないとしても、スキル使う事が出来るかもしれないよね。これからの備えとして知っておきたいの」

(はい。お恥ずかしいのですが……私は魔術師として基本程度のことしか出来ません。マジックサインと念話は使えます)

(念話が使えるなら、直接リサに話しかけられるの? だとしたら3人で会話出来て早いよね。試しにリサに話しかけてみたら?)

(そうですね! リサ様! アナです。念話でお話しております)

(おっと……! アナ、目覚めて良かったわね。あ、あと『様』はやめてよねー)

(あっ、それ、あたしも!)

(えっ! えっと……わ、分かりました……そ、それではリサさん、アルマさん、よろしくお願いします……)

(よし、これで、3人で会話が出来るね)

 アナはマジックサインについて説明してくれた。

 このスキルは自分で魔力を込めて書いた魔法陣を収めて置く事が出来て、必要な時に呼び出して魔力を注ぎ込むと魔法が発動するというもの。

 収められた魔法陣は何度か使うと消えて無くなってしまう。術者の魔力とマナの大きさによって収める数と魔法陣の耐久度が決まる。

 このスキルが無くては魔術師達は魔法陣を一からその場で書く事になり、戦闘において絶対に必要な基本のスキルとの事だった。

 アナは魔法陣を3つまで収めることが出来て、その耐久性は2から3回程度が限界らしく、火魔術の〈ファイヤーボール/炎の玉〉と風魔術の〈エアリアルスラッシュ/真空波〉、それから〈ライトヒーリング/治癒魔法〉が先の戦いで使うことも無くそのまま収まっているらしい。

 冒険者組合ホールで作戦の説明は続いており、現在の状況を説明している。

 コントリバリーの東側に巨人とオークの軍勢約2,000体が、あと半日ほどの所まで迫ってきている事が確認された。

 巨人やオークは遭遇すれば戦闘になる種族だが、軍勢を作って組織的に襲来するのは初めての事だった。それらが組織的に攻撃してくる事は、堅固な城壁を持つこの都市でも脅威に感じる。

 カーノルディンからは支援の要請が来ており、北の森から約3,000体のアンデッドが迫りつつある。

 悪魔が随伴している情報が入っており気楽に構える訳にはいかない。

 有利な籠城戦から形勢を変えることは悪手として、現状維持することで基本方針は決まっているのだが、カーノルディンへ援軍をどう出すかが話し合われていた。

 これまで衛兵は基本的に領内を守る兵士で、外で活動する事は考えられて来なかった為に外での役割は冒険者組合が担っていた。

 従って、これまでの考え通りに冒険者組合に援軍要請が来ている。

 都市議会で話し合われた作戦は東側の敵戦力に陽動作戦を展開し、その隙を突いて西側から少数ではあるが精鋭部隊をカーノルディンに送るというもの。

「悪くない作戦だと思うけど、敵の戦力分析が結構曖昧なのよね。調査通りに下級アンデッドとそれを操る悪魔だけなら大丈夫だと思うけど……」

「奴らの目的は人の排除だけか? 戦力だけ見るなら向こうにとって城壁を破るのは厳しいな……、何か裏があるのか……」

「まぁ、とにかくカーノルディンは助けたいわね。あそこにはリストーニアの難民がいっぱい移住しているからね」

 ホールでは支援部隊の編成の話になっていた。

 組合長の案では上級冒険者、もしくは戦闘分野の特別階級を持つ者を少数精鋭部隊として編成するという内容で皆の賛同を得ていた。

 ここにいる冒険者達は様々な種族の者がいる。ドワーフは戦士職が多い、エルフは弓使いだったり魔術師だったりで、ハーフリングはレンジャーが多く、人間は様々という感じだった。

 リサ達は偵察依頼に対して特別階級を持っており、さらに上級冒険者だ。

 当然ながら支援部隊に編成された。

 そんな部隊編成の話が進む中、ずっとアルマに視線を向けている男がいた。重戦士の装備をした冒険者2人が、不機嫌な顔をしてこちらに向かって歩いて来た。

「おいおい、アナ! ここに集まるのは上級冒険者の皆さんか、戦闘の特別階級を持っている者だけだぞ!」

「まったく。おまえが精鋭部隊だなんて笑わせるんじゃ無いよ。迷惑になるからこっちに来い!」

 こちら側の立っている場所は支援部隊として選ばれた精鋭。

 当然アルマはアナの姿をしており、身に着けている装備も彼女の持ち物そのままであった。

「あら、ごめんなさい。ロンバルド様のご指示でアナは私たちの支援をすることになっているのよ。問題無いわね?」

 リサが説明するのが面倒と思ったのか、魔術師組合長の名前を出してその場を収めた。

「えっと、こりゃどうも、リサ・マローニーさん。ア、アナが……ですか? そ、それなら何も言いませんが……アナがねぇ……」

 自分たちより名誉ある依頼を請けている見習い冒険者に納得がいかない様子だ。

 その冒険者達はアナを雑用係として時折仲間に入れている者達だった。

 アナはアルマの頭の中で慌てふためいたが、気まずい雰囲気になっていたのでアルマはその場は何も答えずやり過ごす事にした。


 作戦と人員の選抜が終わった。

 支援に赴く精鋭部隊は皆それぞれ特技がある者達が50人程、アンデッドは火に弱く広範囲の火魔術を使える者が数人いるのであれば十分だろうという算段だ。

 明け方、日が昇りきる前に出発。それと同時に東側に集結している巨人とオークに陽動部隊が襲撃をかける。

 支援部隊は馬や地竜を使いコントリバリー西側から北上してカーノルディン南砦に向かう作戦だ。

 戦い慣れている冒険者達がそれぞれに準備を始め、パーティで話し合いをする者や物資を補充しに外に出る者などがいた。

「私たちは西門に明け方集合ね。エレノアは竜達をお願い。ダリオは今回どうするの?」

「俺も行くぞ。どんな戦にも目の良い者が必要だろう? そしてあの悪魔共にひと泡吹かせたいからな」

「了解。アルマ、今から一緒にエルフの居住区に行かない? 運が良ければ仲間が増えるかもよ」

 彼女が誘った場所は以前に赴いたエルフの居住区で、憑依人形の店舗よりもさらに奥に入った大きな建物の前だった。

 その建物は中心から巨木が聳え立つ奇妙な作りで、森の中で一際目立っていた。

 急ぎ足でここまで来た2人は早速その中に入ると、ロビーにエルフが1人座っていた。

「やあ、リサ。またお仲間を求めて来たのだろ?」

「そうね。議会から直接の依頼だし、費用はいらないのよね?」

「ああ、その件は聞いているよ。今回の為にもう準備は出来ているんだ。奥に入ってくれ」

 案内された部屋に入ると巨木が中央に立って、それを取り巻く様に魔方陣が描かれていた。

 横には大きな水晶が備え付けられており、床には見たことがある人形が何体か置かれている。

「ここは憑依の儀式をする施設ってこと?」

「察しが良いわね。その通りよ」

「私たちのパーティに戦士職がいないでしょう? 戦闘依頼を受ける時なんかはね、フリーの冒険者で使える奴を探すのが面倒だからさ、短時間限定になるけどここを使っているのよ」

 そう言うとリサは既に決めていた様に一体の人形の横に座った。

 その部屋の管理者らしきエルフは呪文を唱え始めると、備え付けの水晶の色が淡い緑に輝き出す。暫くすると巨木から白く半透明な幽霊と思われる人型の霧がふわりと出て来た。

 リサは間髪入れず、腕で『ここに来て』とジェスチャーをすると霊体は人形に覆いかぶさる様に仰向けに寝る。

 リサは素早く空中に指で何かを描くと魔法陣が現れ、その霊体は人形に吸い込まれる様に消えた後に、直ぐに起き上がり手で挨拶をした。

「よしっと。これで戦力が増えたねー」

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