異世界で幽霊になったサブカル女と最弱冒険者

　周囲に馴染めない美大生。咲世の唯一の生き甲斐は中学生の頃から夢中になっている仏画や曼荼羅だった。
　日々創作している作品もまた自身の解釈と現代的な要素を加えた独自の曼荼羅や魔方陣だ。
　ある日、咲世は交通事故に巻き込まれてしまう。
　その影響で彼女の曼荼羅が何かの意味を持ってしまい異世界に飛ばされてしまった。そして、その先の世界で咲世は幽霊になっていた。

　咲世は異世界を彷徨う中で何者かに追われている冒険者と出会う。
　この世界で霊体とは戦いに使われる存在で、その方法とは軍事用の人形に憑依する事だった。
　彼等の街へ来ると今度は見習い冒険者アナの命を救う為、人間に憑依する事になり、そのまま戦いへと巻き込まれていく。

　一方で前世の創作物がこの世界では魔法として効果を持つことに気が付き、これまで存在しなかった独自の魔法を前世の知識を使って開発する。

　これは転生者咲世と最弱冒険者アナを中心に、振り回される時もあれば、力を借り助け合いながら生きていく異世界人達の物語である。