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悲しいサガってなんだよ!

 王の城の廊下で魔法少女は言った。

「話がグダグダすぎて疲れますね」


 お前がグダッグダにしてんだろ!


「こんなしょーもない話するんだったら

 廊下じゃなくて座ってお茶しながらでよかったんじゃないですか?

 なんでさっきの部屋から出たんですか?」


 なぜ部屋を出た?だと


 それはお前がケーキを一通りの種類たいらげて

「なんか座っているのももう飽きましたね」などと言い

「せっかくですから王都を散策しましょう」とにこやかに微笑んで

 旅に必要なものは、ほぼほぼ王国が用意してくれているらしいから

「あ、かわいい服とか売ってるかもしれませんし見に行きましょう」と

 落ち込んでいる俺の手を引いて

「ケントさん、これってデートですよ。しかも、こんなカワイイ女の子と、

 あれ?もしかして初デートだったりします?

 まぁ、女の子とまともに話したことのない冴えない童貞なら仕方ないですかね」

 そう言って喜び勇んで部屋を出たのはお前だろう!



「なんか、いっぱい歩きましたよね」

 そういえば話しながら結構な距離を歩いた気もするが

 どんだけ広いんだこの城は・・・

「あーもう疲れちゃいました」

 カレンは、ふてくされながらその場にしゃがみ込んだ。


 おっ!

 そんな短いスカートで

 そんな恰好したら

 見えそう・・・


「覗いてもパンツ見えませんよ」


 え、あ、いや・・・

 しまった。コイツ心が読めるんだった・・・


「だって履いてませんから」


 えええええ!

 ノーパン!

 ですか!!!


「な~んてね、ウソですよ。ちょっと期待しちゃいました?」

 クソ―!コイツ!そのミニスカに手突っ込んで無理やり脱がすぞ!

「でも、どっちが好みですか?パンツ履かない子と純白のパンティの女の子」

 そりゃぁ、やっぱ・・・

「まぁ、どうでもいいですけど、そんな事」

 こいつの質問に反応してしまった事が悔しい。


「そんなことより、もう歩きたくないですぅ~」

 カレンはしゃがんだままの姿勢で駄々をこねて体を揺さぶった。


 お、乳が揺れる!

 太ももが!ミニスカが!

 あー!ブーツ邪魔!


「もう、また、おじいちゃんが新聞読むときみたいな目で覗いて

 そんなにパンツ見たいんですか?」

 あ、しまった・・・

「見たいなら『見たい』って言えばいいのに」


 え?


 カレンは立ち上がってスカートの裾をつかんだ。


 え?まさか?


「見たいんですよね?ほら、そう言ってくれれば・・・」

 カレンは恥じらい気味に斜め目線で俺を見た。


 え?マジすか?

「み、見たい・・・」

「しょうがないなぁ」

 ただでさえ短いスカートの裾がめくり上がって・・・


「って、見せるわけないじゃないですか?私そんな女じゃないですよ。

 女の子に『パンツ見せて』なんてどんだけ変態なんですか?

 てか犯罪ですよ。変態罪ですよ。

 捕まりますよ。この国なら即打ち首ギロチンですね」


 またこいつの戯れ言に引っかかってしまった・・・

 男のさがが憎い!


「まぁ、色ぐらいは教えてあげてもいいですけど」

 なに?

 いいや、だまされるな俺!

「知りたいですか?」

 ダメだ!誘惑に負けるな俺!

「べ、別に・・・いい・・・」

「ですよね、色なんか知ったところでなんの役にも立ちませんよね」

 いや、役に立つ。男には想像力という素晴らしい能力があるのだ。

 だから、色々と立つ。役に立つ!

「あ、でも、いや・・・教えてくれるなら・・・その聞いてもいいかな・・・」

「はい?何をですか?」

「だから、その・・・色を」

「もう、仕方ないなぁ。まったくおませな童貞ボーイさんなんですから」


「ちょっと待ってくださいね。今脱ぎますから」

 カレンは少しかがんで手を大腿部付近に持っていく。


 え?

 脱ぐの?

 今?ここで?


「あ、でもブーツは面倒くさいので手袋にしますね」

 はい?


 奴はそう言って左の手袋を指先から引っ張るように外した。

「ほら、ピンクですよ。マニュキュア」

 はぁ・・・

「ペディキュアも一緒です」

 そうですか・・・

「下手にブーツなんか脱いだら、つま先を舐めそうですものね、ケントさんって」

 はぁ・・・


「私が『ダメ!ちゃんと洗ってないのに』とか言っても

 『それがいいのさ』とか言いながら喜んでペロペロと」

 ダメだ。

 もうツッコむ気力が無い。

 てゆーか、コイツの罠に何度も引っかかる自分が情けない。


 思春期の少年のさがが憎い!



次話予告

 ダンジョン、無限回廊・・・

 人生においてもゲームのような障害物が待ち受けている

 サイコロを振って『ふりだしにもどる』事も・・・


次回「大人の廊下ってなんだよ!」


 あ、言っときますけどダンジョンや魔物は登場しません。はい。


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