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ウィザードってなんだよ!

 俺の名は榊原健人さかきばらけんと

 胡散臭い王からバッタもんみたいな名前の聖剣を授かった。

 聖剣 デカっ!重っ!

 こんなもんどうやって振り回せってゆうの?

 いや、持ち運び自体しんどいだろ。

 専用キャリーバッグとかないのかよ。

 うん、柄の所へじかにキャリーつけるか・・・


「さぁ勇者よ旅立つがよい!」

 どこに?

「神の御心がそなたを導くであろう!」

 はいはい。わかりましたよ。

 行きますよ。とりあえず。

 行けばいいんでしょうが・・・って、あれ・・・?

 体が動かねぇ・・・

 立て膝ついて座っている状態から起き上がれない!

 鎧、重っ!

 重すぎ!

 こんなの着てたら動けない

 どうしよう・・・


 俺が鎧をガチャガチャ音立ててあがいていると

 従者らしきものが王に耳打ちした。

 『王様、この者が勇者というのは間違いでした』なんてオチじゃねーの?


 王は何か ばつが悪そうに咳ばらいをすると

 また流暢な日本語で言った。

「暫し待たれ、勇者ケントよ」

 えっと・・・動けないんですが・・・

「そなたに今一つ授けるものがある」

 忘れてたでしょ

 なんかこっちが急いでるていで話してるけど

 忘れてたよね

「そなたの旅のナビゲーターにして、心強いパートナーじゃ!」

 だから、『じゃ』って語尾やめ!

「出でよ!気高く美しき魔術師ウィザード!カレンよ!」


 ウィザードってなんだよ!


 俺の左の方が光輝いた。

 左側を向こうと思ったが

 鎧のスタンドカラーが邪魔をして横向くことさえままならない。

 応援団の詰襟じゃあるまいし・・・どんなデザインなんだこの鎧。

 

 何か、いや、誰か現れたらしい。

 横で女の声がした。

「偉大なる国王の仰せにより魔術師カレン参上致しました」

「うむ、うむ、苦しゅうない」

 ん?なんか王様鼻の下伸びてない?

「見れば見るほど美しいのぉ」

 え、そんなに美人なの?

 見たい!でも首が回らない・・・

 両目を必死に左に寄せているけれど

 ダメだ、なんか黒くて丸いものがかろうじて視界に入るだけだ・・・

「惜しいのぉ、ウィザードでなければ、ワシの側室にするのじゃが」


 だから、

 ウィザードってなんだよ!

 プロレスの技?

 いや、あれは・・・


「ワシがあと十歳若ければのぉ・・・でも、ウィザードじゃし・・・」

 たとえ十年前でもあんたはジジイだろ


「うむ、一晩だけなら・・・いや、でもウィザードじゃもの・・・」

 

 だから、

 ウィザードってなんだよ!


 ウィザード相手にはそういうことできないの?

 てか、どんだけ本音ダダ漏れさせてんだよ

 このエロジジイ!


「ケント、そなたは果報者よのう」

 え?うらやましがってる?

 どんだけ美人なんだこの女!

 うわぁ、顔見たい!

 もう!鎧邪魔!

「でも、ウィザードじゃものなぁ・・・」


 だから、


 ウィザードってなんだよ!




次話予告

 遂に!やっと!満を持して!どうにかこうにか?

 美少女キャラが思春期主人公の前に、その姿をさらす

 お年頃男子はウィザードのセクシービームに耐えられるのか?


次回「だからウィザードってなんだよ!」


 あ、でも、プロローグで登場してたよね・・・カレン


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