高校入学
暇つぶしな感じでいこうと思います
投稿は不定期なので期待はしないでください
ーーー春ーーー
なんと忌々しい響きだろう。
春は新しいことが始まるだとか恋の季節だとかなんとか…
正直、そんなものはどうでもいいんだよ
春なんて花粉は飛んでるわ桜の花びらがからんでくるわうざったい季節だと俺こと倉沢善明は思っている
確かに俺はこの春から高校一年生で今日が入学式で今この瞬間高校へと歩いているのだが……親がいなかったら全力で進学なんて拒否しているだろう。
俺が入学する高校、私立南山高校は特に頭が良いわけでもなく部活が強いわけでもない。まあ、そこらへんにある真ん中くらいの高校だ。魅力といったら多少校則がゆるいことくらいだろうか。
「善明!」
俺が誰に言うでもなく考えていると俺の名前を呼びながら走ってくる奴がいる。
「なんだよ、友哉。朝からうるさいな」
「そんなこと言うなよ。俺とお前の仲だろ?」
と言って肩を組んでくる。
うざったいので肩を外しつつ
「そんな怪しい仲になった覚えはないぞ」
と言う。
こいつ、秋水友哉は中学が同じ部活だったやつでそのなかでもまあまあ仲が良かった方だ。
「なあ善明!お前部活どうする?サッカーやるんだろ?な?」
「やらないよ疲れるし。俺は帰宅部でのんびりとやるさ」
「おいおい!それはもったいないだろ!だってお前…」
「もう正門だぞ。俺は目立ちたくないんだ。静かにしてろよ。」
友哉は不満気だったが俺の言葉に納得したのかわからないが口を閉じた。
掲示板を見て自分のクラスを確認していると…
「お!あった!俺は2組かー…善明、お前は?」
と、友哉が言ってくる。
「俺は3組だな。しかも残念なことにヤツがいる…」
「ヤツって…ああ…宮川さんか…」
苦笑しながら友哉が言う。
「まあ俺はあいつと関わる気なんてさらさらないからどうでも良いけどな」
「お前がそうでもあの人は全力でサッカーやらせようとするぜ?」
「俺はやらん。お前がやれ」
「俺はお前がいないサッカーなんてどうでも良いから俺も帰宅部行きだよ」
笑いながらそう言う。
「俺のことなんて気にしないでやれよ」
「いや、本当にいいんだってば。俺はお前がいないサッカー部なんて魅力を感じないしな」
「お前はホモかなにかかバカなのか」
と言い捨て自分のクラスへ向かう。
「おい待てよ!途中まで一緒に行こうぜ!」
ーーーーーーーーーーー
「……それじゃあ、体育館に移動するので名前順で並べー」
先生の言葉でみんなが移動を始める。
「俺、木村隼人って言うんだ。よろしくな」
前の男子が声をかけてくる。
「俺は倉沢善明だ。よろしく」
入学時にありがちな自己紹介をしつつ体育館へと向かう
ーーーーーーーーー
「……えー…まあ、これからの高校生活
をより良いものにしていってください」
パチパチパチ
無駄に長ったらしいおなじみの校長のあいさつも終わりあとはホームルームをして帰るだけだ…と思いつつ教室へ戻る。
自分の席に座って本を開き先生の話しを聞き流す。
「はい、それじゃーホームルームを終わります。きりーつれーい」
やる気のない声で先生が号令をかける
やっと帰れる……そんな時だった。
「ちょっとあんた。こっち来なさいよ」
…嫌です宮川さん