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真なる終幕  作者: 愚智者
4/8

四刻

前戦みたいな感じです

『【我ノコノ姿ニテ、貴様ラヲ屠ッテクレル!!】』


ショゴスの姿は変わっていった


不定にして異形の姿を

一つの塊のようにして


そこから触手を生やすように

泡立たせるように

腐食したような色をした

肉を盛り上がらせる


ところどころ腐肉が付き

ボコボコとした異物のある

骨すら見える長大な尾


飛翼にあたる部分は

剥き出しの尖った骨


腐肉だらけの巨体に

鋭利な爪


尾と同様の腐肉が付いた

太い首


トカゲの瞳のような双眸は

片方の眼球が丸ごと見え

口周りは骨だらけで

鋭い歯を持ち

天を突くような角を生やした

腐肉と骨がまばらに見える

巨大な爬虫類の頭部


ドラゴンゾンビとなった


【ドラゴンゾンビか。敗者の王なる姿で、魔の王たる我に勝ちうるとでも? 愚と知れ!!】


ショゴスの自身を変えた姿を見た

サタンは吼えながら

黄金の片手剣を

勢いよく振り下ろすと

衝撃波を生み出し

自身より数倍の背丈を持った

ショゴスに向けて放った


『【グッ……!? コノ程度デハ我ハ倒セヌゾ!】』


【訂正させてもらうなら、ただの実験だ。痛覚があるかないかのな】


ドラゴンゾンビを含む

ゾンビというものは

アンデットゆえに

生前あった痛覚が

極度に鈍くなっている


そのため

手足がちぎれ飛ぼうが

なんだろうが

物理的なダメージは

与えられないものだ


しかし

ドラゴンゾンビへと

変身したショゴスは効いた

そう――効いたのだ


『【実験? ソンナモノスラ、ヤラセハセヌ!!】』


ショゴスは腐肉を撒き散らしながら

サタンのもとへ向かうと

自身の爪で引き裂こうとした


ジャキィィン


材質の違う硬質が

重なった音が辺りに響く


そう

サタンの持つ黄金の片手剣が

ショゴスの爪での攻撃を

防いだのだ


【この程度か? この程度で、我を滅し得るとおもうたのか? ならば、甘いと言わざるを得ぬわ!!】


ショゴスの攻撃を防いだサタンは

獅子吼すると

そのままの勢いで

ショゴスの爪を切り裂いた


『【……グォッ!?】』


痛覚があるゆえに

ショゴスは切り裂かれた痛みに

短き悲鳴をあげる


【ついでに、邪魔なその腕を切り落とすか】


サタンはショゴスの爪を

切り裂いた勢いで

そのままショゴスの腕の

切り落としにかかる


『【……ソコマデハァ……サセヌ!!】』


しかしショゴスは

サタンの追撃を防ぐため

体当たりを仕掛けた


【……むっ!? チィッ!】

ショゴスの体当たりを受け

弾かれながらもサタンは

空中で受け身を取り

ショゴスの追撃を防いだ


『【フハハ!! 我ハ貴様ナドニ負ケハシナイ!!】』


ショゴスの哄笑が響く


【聞くに堪えぬ悪趣味な笑いだ。その口、黙らせてやろう】


サタンは批判すると

再びショゴスに向けて

突撃し始めた――



死者じゃないので、痛覚はあるみたいな感じですね

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