1/19
序章
探偵物を書いているつもりが、気が付けば恋愛小説!?(汗)
歴史上の人物や出来事が出て来ますが、あくまでフィクションですので、曲げちゃう所は思い切り曲げちゃってます。
ご容赦下さい。
花が舞う。
今年も桜の花が舞う。
あぁ、あの時と同じ満開の花。
あなたと過ごした、あの季節を思い出す様に一陣の風が花びらを舞い上げる。
楽しいばかりではなかった。
むしろ、苦しい思いが多かった。
それでも確かに光る、短く淡く儚い想いがあった。
桜の花にも似た、花びらの嵐の様な一瞬が…。
今度こそ、あの人に会える?
本当に?
あの人と瞳を交わした刹那、私には感じる物が確かにあった。
「信じよう。」
一人呟いて、私は歩み始めた。