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五話
辺りを見ると、騒々しく人々は歩いている。
材の数々は積み上げられ、苔むしてしまうように動かない。
幾つか組み上げられた足場の上には、男たちが立っている。
それを物陰から見つつ、一つの確信を得てK・Vは踵を返した。
再び目的を失った散歩の中で、ネズミの塊を見つけ、それに興味を持つ。
そこにあったのは犬の死骸である。
崩れた期待に溜息を吐きつつ、ネズミを散らす。
そして、また道を歩ていく。
その道中で煌びやかな馬車が走っていくのが見えて、それを視線で追う。
すぐに遠い彼方へと走り去ってしまった。
K・Vは一つ考え事をしていたようである。
低い空に視線を向け、そして歩き出す。
そして、また低い空に視線を向け、歩き出す。
その悩みはどうやら解決しなかったようで、彼は持ち運んでいた手紙を取り出し、そして川へと投げ捨てた。
それからK・Vは思うままに歩き出した。
鑑賞あるいは感傷。
一つの手紙が流れ着き、宿の下女はそれを拾い上げた。
その手紙は次のようなことが書いてある。
「ガン・デレ 200ポンド」




