第8話「恋人か、母親か――家庭訪問(仮)の危機」
◆ とある週末、悠真の家にて
ピンポーン。
「こんにちはー!」
玄関に立っていたのは、山口美羽と、その母親・森下美優。
美羽「今日は、お世話になってまーす!」
森下「急に押しかけちゃってごめんなさい、高槻さん」
真希(心の声)
――おい待て、なんで親子で来てるのよ!? これ、家庭訪問じゃん!!?
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◆ リビング・戦場開始
真希は「母親モード全開」でお茶を出す。
真希「今日は悠真がいつもお世話になってます……(完璧スマイル)」
森下「とんでもない! 悠真くん、ほんとしっかりしてて。
うちの美羽と仲良くしてくれて……」
美羽「えへへ……あ、悠真くんって、お母さんに似てるよね。優しいところとか!」
悠真・真希「「(それ、恋人に似てるってことだから!!)」」
耐えろ、耐えろ、バレたら終わりだ。
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◆ 事件勃発
美羽「あのさ、お母さん、悠真くんって将来どうするの? 進路とか」
真希「え、ええと……たぶん、ちゃんとした仕事して、
“幸せな家庭”を築くんじゃないかしら……(動揺MAX)」
美羽「そっかぁ……じゃあ彼女とかできたら、ママも喜ぶ?」
真希「…………そ、そりゃ、まぁ……(死にそうな笑顔)」
悠真「(心の声)
――ごめん、その彼女、今目の前に座ってるから!!!」
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◆ その夜・ふたりきり
やっと帰った美羽&美優。
リビングで真希はぐったり倒れ込む。
真希「もう……無理……母親役、限界……」
悠真は隣に座り、そっと手を握る。
「……俺、ちゃんと考えてるよ。
卒業したら、バイトして、働いて、
大人になったら……ちゃんと真希と一緒にいたいって」
真希「……悠真……」
彼女はそっと微笑んで、
涙ぐみながらキスした。
「ありがとう。でも、焦らなくていいのよ。
あなたはまだ18歳なんだから」
悠真「……それでも、俺は……」
言葉を飲み込む。
まだ「結婚」とは言えない、でも本気の想いを胸に。
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◆ 夜のキス
静かな夜。
母親でもなく、彼女でもなく、
ただふたりで寄り添う時間。
真希「……もう少しだけ、甘えさせて」
悠真「こっちこそ、頼らせてよ」
そして静かに、何度も唇を重ねた。
――この気持ちは、本物だから。
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