第6話「ママ友からの“彼女いるの?”攻撃――恋愛の矛盾、ここに極まれり」
◆ PTA会議・再び
またしても、真希はPTA会議に呼び出されていた。
(いやいや……もう十分“母親”やったでしょ私……)
でも断れない。悠真には他に身寄りもいないのだから。
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会議後、廊下で声をかけてきたママ友――
森下 美優、子供が悠真と同じクラス。
40代前半、THE・優しそうなお母さん。
森下「高槻さん、悠真くんって……彼女、いるんですか?」
真希「ぶふっ!? え、えっと……な、なに急に?」
森下「うちの娘、悠真くんのこと“ちょっとカッコいい”って言ってて……。
ほら、まだ高校生だし、ちょっと気になっちゃって」
真希「そ、そうなんですね……(笑顔引きつる)」
(心の声)
――なにこの地獄。
“母親役”として応援すべき? でも私は彼女なんだけど!?
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◆ クラスでも――
悠真は、廊下で女子クラスメイトに声をかけられていた。
声をかけたのは、山口 美羽。
明るく可愛い系、ちょっと天然。
美羽「あのさ、悠真くん。文化祭の時、優しかったから……もしよかったら……」
悠真「ご、ごめん、美羽。俺……気になる人いるから」
美羽「そっか……そっかぁ……やっぱ、あのお母さん似てるし、好きなタイプなのかな……」
悠真「いや、母親じゃなくて……!」
(心の声)
――だから母親じゃないってば!!!
でも言えない、この関係を。
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◆ 夜・帰宅
帰宅後、ソファに倒れ込む悠真。
悠真「……もう、母親設定疲れた……」
真希「私もよ……今日、ママ友に“彼女いるんですか?”って聞かれたんだから」
悠真「それ……彼氏として俺が泣いていい?」
ふたりは顔を見合わせ、ため息と共に笑う。
「……もう、これ、どうやって隠し通すんだろうな」
「さあ……でも、まだバレたくない」
――年齢差、立場、世間の目。
全部敵に回しても、
この関係だけは守りたい。
真希はそっと悠真の頬にキスした。
「……でも、好きよ。ずっと」
悠真「……俺も」
甘さと切なさが入り混じる夜。
ふたりの日常は、まだ続く――
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