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第6話「愛してる、ただそれだけで――大人と少年、恋人としての夜」



◆ 【静かな夜、ただふたりだけ】


仕事もひと段落し、

週末の夜。


「今日は、ゆっくり休もうよ」


悠真がそう言って、

真希は微笑む。


「……うん。私も、今日はあなたに甘えたい気分」


気づけば、

お互いに社会人としての顔を脱ぎ捨てて、

ただ“好きな人”として、

向き合える時間だった。


◆ 【ふたりで入る、お風呂】


「……一緒に、入ろうか?」


その一言に、

真希の頬がわずかに赤くなる。


「あなた、ほんと……遠慮がないわね」


「もう、遠慮する関係じゃないでしょ」


浴室には、

静かな湯気と、ふたりの心音だけが響く。


湯船に肩まで浸かりながら、

悠真はそっと真希の肩を抱き寄せた。


「……真希、

社会人になっても、

俺、変わらず好きだよ」


「……そんなこと、今さら言わなくてもわかってる」


そう言いながらも、

彼女の声は震えていた。


ずっと心の奥で、

「年齢差」「立場」「将来の不安」に怯えていた。

でも、今この瞬間だけは――

全部、忘れていたかった。


◆ 【静かなベッドルームで】


バスタオルを巻いたまま、

ふたりはベッドに腰を下ろした。


誰もいない静かな夜、

灯りを落とした部屋。


「……いいの?」

「……私から、お願いしたいくらい」


それは、

“欲望”でも“義務”でもなく、

ただ、

「隣にいたい」

「触れていたい」

という、

人としての願いだった。


◆ 【重なる身体、繋がる心】


最初は優しく、

互いの顔に触れ、髪を撫で、

おでこをそっと寄せ合う。


「好きだよ」

「……私も、好き」


言葉だけでは伝えきれない想いを、

何度もキスで確かめ合う。


肩に触れる手、

指先に伝わる鼓動、

背中を撫でる温もり。


何度も重ねてきたはずなのに、

今夜は、なぜか初めてみたいに緊張して、

でもどこまでも優しくて、愛おしかった。


◆ 【心の声】


真希の心:

――私は、本当に彼の未来を奪っていないだろうか。

でも、それでも……

この人に愛されたい。

誰でもなく、この人に、

“ひとりの女”として求められたい。


悠真の心:

――俺は、この人の全部を受け止めたい。

年齢も、過去も、未来も。

この人が誰に何を言われようと、

俺だけは、好きでい続けたい。


◆ 【朝を迎えるまで】


お互いの体温を感じながら、

静かに、深く、

ゆっくりと、夜は過ぎていった。


どちらからも「終わらせよう」とは言わなかった。

この時間こそが、

ふたりが“生きている意味”だったから。


◆ 【翌朝・静かな幸せ】


目覚めると、隣にいる彼女が

幸せそうに眠っていた。


悠真は、そっとキスを落とす。


「……これが、俺の全部だよ」


彼女は微かに目を開け、

静かに微笑んだ。


「おはよう、悠真。

今日も、あなたがいてくれて幸せ」




最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

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