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500文字の躁鬱

作者: 鐘色 みよ





屋上へ飛び出して 息を整えて。





私はなんと不器用なのだろうか。水素爆発のように弾けた激しい情動に身を任せた結果、突き動かされた体と心は悲鳴をあげて、冷たい思考だけが苦笑いをした。いつものように。



そうして自分を傷つける



自分のダメな所だけは誰よりもよく知っている。思慮の果てに獲得した心の乖離が、より鮮烈な苦痛を産むことも。本当は分かっていないのに今だけ分かった気になっている。



消えたいな。



透き通った空が前髪の隙間から見えて思う。そんな自分だからこそ人に優しくあれるよう努力できるのかもしれない。何も考えない自分は今よりもっと屑人間だ。



だからこそ生きづらい



他人の感情の機微を考えて、それでまた空回りする。要らない心配と自分の言動の反省会。きっと私の過去には仄暗い翳りが覆い被さっている。



誰かを傷つけるよりマシ。



空を掴んで膝を伸ばす。大丈夫、次こそは間違えない。なる時はどうにでもなるし、人生なんて結局は時の運なんだ。なるようになる。いつものように。



だから失敗する



間違えないなんて間違った思考。思考停止の短絡的な考え。




…でも。




でも?



私たちは、ここに生きている。



考えて


後悔して


行動して


やっぱり後悔しても



生きてる。



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