表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
芸能人、やめました。  作者: 風間いろは
高校2年生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/140

57,ラブレター

かなーり長くなってしまいました(∵`)今までで1番長い。

インターハイ予選修了後、成宮高校バスケ部は人気が増した。


会場が成宮高校だったので多くの生徒が見に来てくれていたのだ。

そこでバスケ部の活躍するかっこいい姿に魅了されたのだ。主に女子達がである。

高身長が多いというのもあるのだが。


バスケ部の中でも特に陽斗の憧れ度が増した。


元々"謎の多き男"である。

眼鏡の下はイケメンで、スタイルがよく、頭もよく、運動もでき、しかも芸能人と交流があるという噂。

さらにバスケは超上級。


ミステリアスな男性は気になってしまうらしい。



そんな彼に事件が起こった。


とある日、いつも通り学校に早く着いた陽斗は下駄箱を開ける。


そこには一通の手紙が。


「なんだこれ」


陽斗は訝しげな表情で手紙を手に取る。

真っ白な手紙だった。


後ろを見てみると、そこには「今宮くんへ」と書かれていた。


もしや、ラブレター? いやいや、まさかね。こんな地味男なんかを好く人なんていないいない。


陽斗は無駄な事は考えるのはやめようと思い、首を振る。

手紙をリュックに入れようとした時、


「おはよー、今宮」

「あ、おはよう!」


後ろから市原が眠たそうに声をかけてきた。


「何持ってんの? 手紙?」


市原は少し興味ありげに見る。


「んー、下駄箱に入ってた」


「え!? ラブレター!? 中見たのか!?」


市原は目をくわっと開いて陽斗に迫る。眠気はぶっ飛んだようだ。


「い、いや、まだだけど······」


「マジか! 俺が見よう!」


市原は陽斗から手紙を取ると、中を開ける。


「ちょっ!」


陽斗が止める暇もなく市原は手紙を広げる。


「なになに、今日の16時に屋上に来て下さい!? 正真正銘のラブレターじゃないか!」


「え!? 嘘!」


2人は顔を見合わせる。


こんな漫画みたいなこと、現実にもあるのかと陽斗は驚いた。



「今宮、これは行った方がいい!」

「右に同じ! 告白かもしれないぞ!」


お昼休み、高柳と市原が陽斗に行くべきだと力説していた。


このラブレターの話を聞いて、高柳と西島は隣の教室から駆け付けてきたのだ。


これを聞いた白石はいつもの真顔が崩れて驚いていたくらい、男達には衝撃だった。


「まあ、今宮くんの好きなようにでいいんじゃないかな」


「いやいやいや、どう考えても行くべきだろ!」

「何事も挑戦すべきだ!」


そんな西島の提案にも即座に否定する2人。


2人はただこの手紙の主は本当に来るのか、そもそも誰なのか、告白をするのかが気になるだけだ。この状況を面白がっている。


「ちょっとー、うるさいんだけど」


三浦が迷惑そうな顔でこちらに来る。後ろには困った表情をした成美の姿もあった。


どうやら、かなり騒いでしまっていたようだ。


「それがよ、今宮宛にラブレターが来たんだよ!」

「うそ!?」


先程とは打って変わって興味津々な表情になる三浦。


「え!? 誰からなの!?」


成美も気になるようだ。


「それが分からないんだよ。屋上に来てくださいとしか」

「そう。この謎を解くために行った方がいいって言ってんだけどさー」


「え、だって怖くない? しかも誰かもわからないのに」


「いや、これは行くべきだよ! 今宮くん!」


三浦は目をキラキラとさせて陽斗を見る。


「こんな面白いこと、行かない訳には行かないわよ!」


三浦も市原や高柳と同じく面白がっている。


「大丈夫かな? ちょっと心配······」


成美は1人、陽斗の味方についてくれた。

林さんは優しいなと陽斗は感動する。


「いや、成美ちゃん、大丈夫だよ」

「ビビって逃げるなんて男らしくないしな!」

「そうそう! ウチらが後ろから見守っているし!」


え、来る気なの!? と陽斗は驚いた。本当にこの3人は人の気も知らないで······。


陽斗は1人ため息をつくのだった。



そして放課後、陽斗は屋上にいた。

3人に迫られてしょうがなくきたのだ。


もちろん高柳、市原、三浦、そして成美までいた。


インターハイも近いのだから早く部活がしたいとうずうずして待っていた。


「あ、あの、今宮くん!」


後ろから声をかけられ、陽斗は振り返る。

そこには、目がぱっちりしていて茶髪でセミロングくらいの長さの女の子がいた。


(おい! あの子、学年で可愛いトップ3に入る子じゃん!?)

(ほんとだ! あの可愛い子がなんで!?)

(ちょっと待て! 俺あの子に告白した事あるんだけど!)


陰で見ている高柳達がそれぞれに騒ぐ。


「あれ、何か声がしたような······」


女の子が辺りをキョロキョロと見回す。


高柳達は慌てて首を引っ込め、口に手を当てる。


(おい! 高柳静かにしろ! 聞こえたじゃねえか!)

(高柳、まじで黙って!)

(お前らもだろ!?)


変わらず騒ぎ続ける。成美は止めようにも止めれず戸惑っている。


「運動場とかからじゃない? ほら、今部活あってるし」


「あ、そうかも!」


女の子は納得してくれたようだ。

危なかった。

本当にあいつらは······! 込み上げてきた怒りを抑える。


「あ、あの、屋上まで呼んでごめんね」


「全然いいよ」


陽斗はふわっと笑いかける。

女の子は赤い顔をさらに赤くさせる。


「えっと、い、今宮くんの事が好きです! バスケの試合を見て一目惚れしました。付き合って下さい!」


「は!?」


思わず高柳が声を上げる。


(おい、バカ!!)

(ちょ! バレるでしょ!?)


市原は慌てて高柳の口を抑える。

だが、女の子は気づかなかったらしい。一同は安心してふぅと息を出す。


「あ、えっと、ごめんなさい」


陽斗は少し頭を下げながら言う。


「「「「え!?」」」」


思わず高柳達4人が驚いて声を上げる。すぐさま我に返って自分達の口を塞ぐ。


「え、私じゃ駄目なの······?」


女の子は悲しそうに呟く。それどころじゃなさそうだった。


「そういう訳じゃなくて、あんまり君の事分からないから······」


陽斗は困ったように苦笑する。


「そっかぁ······。じゃあ、友達からならいいかな?」


「いいよ」


「やったぁー! これからよろしくね!」


女の子はルンルンして帰って行った。さっきまで泣きそうになっていたのに。なんとまあ切り替えの早い事だ。


「おいおいおい! 何あの可愛い子を振ってんだよ、畜生!」


陰から高柳達がぞろぞろと出てきた。


「高柳は振られてるからな」

「僻んでんだー」


「うっせー!」


市原と三浦はニヤニヤと高柳をからかう。


「ちょっと、危うくばれるとこだったじゃん!」


今宮は呑気な高柳達に怒りを向ける。こちらはずっとヒヤヒヤしていたのだ。


「ご、ごめん!」

「高柳が何か奢るらしいから許して!」

「はっ!?」


「ふむ。なら許そう。前に家で頂いたケーキでよろしく」


「え!? あれ高いんだけど······」


高柳が何か言おうとしたが、今宮に睨まれ口をつむぐ。


後ろにいる成美はなんだか暗い。


「林さん? 体調悪いの?」


「い、いや、大丈夫だよ、うん······」


成美は笑って誤魔化す。だが、いつもより元気がない。どうしたのだろうか。


「あ! 時間やべえ! 部活行かないと!」

「ほんとだ! 怒られる!」


気づけば時間が結構過ぎていた。皆は慌てて屋上から出てそれぞれ部活動へと向かった。


まあ、そんなこんなでこの件は終わった······と思っていた。


数日後、下駄箱を開けるとそこには2通の手紙が。


陽斗は嫌な予感がして反射的に閉める。


ハハ······。まさかね。


「おはよー、今宮」


後ろから市原が眠たそうに声をかけてきた。


「何突っ立ってんだ? まさか、またラブレターなんて······」


市原が笑いながら陽斗の下駄箱を開ける。その途端、目をくわっと開いて中を凝視する。


「嘘だろ!? また!? しかも2通かよ! 羨ましい! 妬ましい!」


市原は陽斗を妬ましそうに睨む。


この後高柳にも伝わり、2人にネチネチ言われるのであった。


もう勘弁して······、と心の底から思う陽斗であった。



読んで下さり、ありがとうございます(*δωδ*)」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ