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普通の公立高校をラノベのような高校に変えてみる  作者: 北神 柳椰
ラノベの出会いはいつも突然じゃないか!
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ラノベの出会いはいつも突然じゃないか! (15)

 それからまた平凡な一日が過ぎ、放課後。

 今日は第一会議室で生徒会活動をする。長柄はもちろん、大淀もきちんと参加していた。

「来週の月曜日に朝礼がある」

 今日は水曜日だから五日後だ。

「そこでまた生徒会長の話というものがある」

 朝礼は全校の朝の一時間目の授業を潰して行われる。頻度としては一か月に一回程度だ。

 そこですることは漫画の世界で定番である校長先生の話。それから表彰。と言っても今の時期はほとんど表彰される人がいない。

 そして生徒会長の時間がある。これは生徒会が自由に使える時間だ。スクリーンを使おうが、ピアノを使おうが学校が用意出来ることなら何でもしてもいい。これと言った指示は先生から受けていない。

「そして実はこれが仮入部期間最後の朝礼になる」

 現在、四月第三週。部活の仮入部期間は五月初旬までだ。

「つまり次が勝負となる。そこでプロモーションビデオを作ろうと思う」

「プロモーションビデオ?」

 大淀がオウム返しする。

「あぁ。プロモーションビデオを公開して部活の活性化を狙う」

「でも……今から全部の部活のプロモーションビデオは遅くない?」

「確かに大淀の言う通りだ。でも安心しろ」

「別に全部の部活のビデオを撮るというわけではないわ。一つだけでいい」

 作戦としては一つの部活を活性化させ、そこに仮入部員を増やす。それを見た周囲の部活が焦り始め勧誘に積極的になるという作戦だ。

「でも長柄先輩。一つの部活に仮入部員を十人とか増やすのは可能なのですか?」

「大淀さんは勘違いしているわ。確かに漫画の世界ならこれで大成功。一気にみんな入部しましたというシナリオになる。でも実際には四、五人増やしたら成功と言ってもいいわ」

「それだと……」

「いいのよ。例えば仮入部員が六人から十人に増えた。これだけでかなり増えたと思うでしょうね。恐らく実際に部活していれば紙に書いた人数以上に増加したと思える」

「そう。長柄の言う通り。そして今回それを狙うのはバドミントン部」

「バドミントン部?」

「あぁ、バドミントン部だけ男子と女子共同練習なんだ。だから色々な方向から入部させることが出来る」

 南森は立ち上がる。

「とにかくプロモーションビデオを取りに行く。長柄と大淀もついて来い」


「今日は長柄さんもいるんだね」

 体育館に入ってすぐに南森達をお迎えしたのは淀屋だった。

「あぁ。ちょっとお願いしたいことがあってね」

「うんいいよ」

「あぁ、ありがとう」

 そして南森は淀屋に開いているコートの方へ導く。

「って……ちょっと待った!?」

 それを見た大淀は思わず声をあげる。

「どうしたの?」

「いやいや。まだ依頼の内容を言っていないよね?」

「別に言わなくてもいいじゃん。面倒くさいし」

「そうそう。三嶺の話は長いし……」

「だけど、せめて話しましょうよ。依頼の話は。こいつが不埒なことをすると思いますし」

「三嶺なら大丈夫だと思うけどね」

「その安心はどこから来るのですか!?」

「いや、安心だろ。僕はPSCマークをつけていいレベル」

「それどころかあなたにはトラックとかに貼っている危険物ハザートマークが必要でしょ!?」

「だからお前にとって僕のイメージは……」

 はぁ、短くため息を吐く。

「今からプロモーションビデオを作る。だから大淀とバドミントンをしてくれ」

「了解」

 既に用意されていた答えを淀屋は言う。

 これを聞いて長柄も淀屋も別に特別な表情をするようなことはしなかった。ただ……大淀だけは違った。

「へぇぇぇぇ!?」

 素っ頓狂な声が体育館中に響く。

「ちょっとそれ私が問題あるんだけど!?」


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