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英雄転生~なおロリコンの模様~  作者: とらのぬいぐるみ
Upbringing of hero ~生い立ち~
3/12

知らされる才能~合法ロリの気配を添えて~

「んぅ……むー」


 ゆさゆさ揺さぶられて俺は起きた。


「シン起きたよー」


 ニケねぇの声がする。寝てたのか。

「魔力を使いすぎると意識を失う。覚えておくように、あと髭を掴むな」


 ストロングマンに怒られた。ちょっと困った顔をして、可愛い息子に怒るみたいな感じの声で。


「ごめんなさい」

「とはいえ、お前の年齢で英雄病を使いこなしているのは驚いた、それに踏み込みも振り下ろしも合格だ。俺でも魔力を送る感覚を掴んだのは九つの時だ。お前は才能がある、大陸一の剛剣士になるのもそう遠くはないかもしれんな」


 そう言ってストロングマンは俺の頭をぐしぐしと撫でた。


 褒められた。


「えへへ、ありがと」


 万点笑顔のショタスマイルでお礼。



 ゴン。



 拳骨を喰らった、泣きそうになる。

 何故拳骨をくらわねばならぬのだ、ストロングマンはショタがお嫌いなのか?


「ありがとうございます、だ」


 礼儀の話だった。


「ルイ先生、シンは馬鹿だから礼儀とか無理です、言うだけ無駄です」


 失礼な、そんなことを言う奴は誰だ、カストル。


「カァァストォォォォル!」

「うるさい」


 一喝された。悲しい。


「やはり脳筋の類か」


 失礼なことを言う奴はストロングマンもだった。


「むー」


 ショタらしく唸って抗議する。


 ――ショタ式処世術その一、なにごとも可愛らしく――


 これをするだけで年上の女性は撫でてくれたりだっこしてくれたりする。

 俺はロリコンだが甘えさせてくれる大人の女性は大好きだ。


 役得じゃ!わほほい!


「シンは馬鹿じゃないよ、興味がないことは覚えないってのが正しいと思う。実際棋はうちの中じゃ三番目に強いし」


 褒められた、エコーねぇはよくちょっかい出してくるけどいい人だな。

 ちなみに棋は将棋みたいなのだったからできた。前世の財産。


「シンは礼儀に興味とか微塵もないと思うよ、『強い→偉い→いつか倒す→自分の方が偉くなる→だから自分と対等』ぐらいに思ってると思うな、五歳なんてそんなもんだよ」

「とと!」


 ストロングマンの腕から抜け出しととにだっこをせがむ。だっこされる、胸に顔をこすり付ける、一連の流れだ。

 ちなみにととは父のことだ。

 ととはよく遊んでくれるから大好きだ。

 前世の父もよく遊んでくれたから、懐かしいし、嬉しい。

 ちなみに細マッチョだ。


「エル、甘やかすのはいかんぞ?少なくともその考え方は直さねば」

「そのためのルイじゃないか、俺と一緒に成人まで超えられない壁でいてくれ」


 ストロングマンは礼儀の先生でもあったのか。


「エル、お前は難しいことを言うな。こいつ今から初等学校に放り込んでも剣術なら主席が取れるぞ」


 どうやら俺は強いらしい。


「ふふん!カストル兄を剣で倒すのも遠くないな!!」

「無理だ」

「無理よ」

「無理だなぁ」

「ふっ!百年早い!」


 全員に否定されたし百年早いとか言われたし不快だ!ふくれてやる!


「むー!」

「カストルはお前が思っているより強い」



 え?

 な……なんだってー!



「剣に関しては才能はシンより同等かそれより上、やってる年数も違うしまだまだ無理だよ」

「ととまで……」


 そこまでの差、ということか。


「剣では無理でも総合的には勝てるかもよ?シンは魔法を使いやすい体してるし」

「かか!」


 ととの腕から抜けだしてかかによじ登る。俺は魔法使えるのか。

 知らんかったわ。


「お母さん、シンはエコーと一緒に魔法教えてもらうの?」


 エコーねぇは一人称が自分の名前。ちっさいからいいけど大人だったら殴ってる。魔法の才は抜群らしいし絶対返り討ちにされると思うけど。


「シンが懐けばね」

「それが問題だよなぁ……」


 ちなみに、俺は前世から自分にとっていい人と悪い人がわかる。

 小さい時からいい人には抱っこをせがんできたから、周りは懐く懐かないだと思ってる……みたいだ。


「俺にはすぐ懐いたぞ?」

「初対面でほぼ決まるからなぁ……」

「エコーが思うに、たぶん大丈夫」

「そうなのか?」

「シンはちっさい娘に懐きやすい気がする」


 ロリコンを見ぬかれた……だと……!?


「そうだねー私の友達ともすぐ仲良くなったね、そういえば」


 エコーねぇだけでなくニケねぇにも……だと……?



 ん?あれ?


「なんでみんな集まってるの?」

 てかソロン兄ちゃんはどこだ。

「シンがおっとなの男の人に懐くのが珍しいからだよー」


 今おっさんって言いかけたなニケねぇ……。


「珍しいも何も訪問者は男の人のほうが少ない」

「俺の友達が少ないみたいな言い方だなエコー」

「お前は女遊びばっかしてたから間違ってないと思うぞ俺は」

「お父さん……」


 ニケねぇが引いてる……誰でも有効的なニケねぇがね……珍しい……。


「お母さん、早くご飯。もう配膳終わってるよ」

「あら、ごめんねソロン」

「いいよ母さん。シン、おいで、疲れてるだろ?回復魔法をかけてあげる」


 ソロンはいいお兄ちゃんだ。ちょっとした回復魔法ができて、頭が抜群にいい。


「いつも思うがお前とルーの息子とは思えんな」

「失礼ね、私は神職だし教会じゃ秀才で有名だったのよ?」

「教会の秀才は暴力巫女か……わからんものだな」

「うっさいわね、私はアンタが王女様と結婚出来たほうがびっくりよ」

「むぅ……」


 ストロングマンは王女様と結婚してんのか、逆玉だな。パネェっす。


「エコーはお母さん達の冒険者時代の話聞きたいなー」

「どうせこんどリリも来るしその時でいいでしょ」


 誰だリリって、仲間か?


「リリケット先生も仲間だったの?」

「そうよー」


 ロリっ娘と噂の魔法の先生はリリケットさんというのか。ふむふむ。


「リリだけ独り身か……悲しいな……」


 ストロングマンが哀れみの顔を浮かべている。この人顔に出やすいな。


「それ禁句よ」

「言ったら暴れるぞ」


 気にしてるのか……婚期……。


「まぁ、飯にしよう。ルイも」

「俺もか」

「まぁ、シンの時点でもう手間は一緒みたいなもんだよ」





 ――――――――――――――――――――――――――――――――


 ――食堂――


「え、なにこれ」


 絶句するニケねぇ。


「四分の一は僕ら、あとはルイさんとシンだよ」


 冷静なソロン兄ちゃん。


 目の前には大量の食事があった。


「英雄病はたくさん食べるからなぁ……食費が……」

「心配するほど少なく無いだろお前の給料は」

「まぁね」


 ととの給料は多いらしい。




 食べてすぐ寝る、それがショタの特権。

台詞と地の文の間全てに一行間を開けてみた。

横書きはこっちのほうが見やすい気がする。

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