表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AIと紡ぐTRPG冒険譚  作者: 黒緋クロア
大学生 相澤拓真の物語
6/38

【シナリオ:深海のディスプレイ】1

今回は、あの図書館の事件から数週間が経った、7月の初夏の物語です。



プロローグ


あの不気味な「文字の無い図書館」の事件からしばらくの間、拓真は何事もなかったかのように、大学の講義とゲームのレベル上げに勤しむ日常に戻っていました。

変わったことと言えば、時折スマホの画面やレポートの文字が「一瞬だけ歪んで見える」気がすることくらい。気のせい、あるいはスマホのブルーライトによる目の疲れだろうと、拓真は自分に言い聞かせていました。

そんなある日の夜。

趣味のRPGのネットフレンドであり、同じ大学の他学部に通う友人から、1通のメッセージが届きます。

『拓真、お前レトロゲーム好きだったよな? じいちゃんの遺品整理してたら、見たこともない古いゲーム機と、タイトルの書いてない黒いカセットが出てきたんだわ。俺、明日から帰省しちゃうから、良かったらこれやるよ。お前の下宿のポストに入れとくわ』

翌日、大学から帰宅した拓真がポストを覗くと、友人の言葉通り、緩衝材に包まれた奇妙な荷物が入っていました。

部屋に持ち帰り、包みを解きます。

出てきたのは、ファミコンやPCエンジンを思わせる、黄ばんだプラスチック製の据え置き型ゲーム機。メーカーのロゴはどこにもありません。

そして、友人が言っていたカセットは、光を吸い込むような、妙に生々しい「黒色」をしていました。プラスチックというよりは、どこか海の生物の甲殻のような、ザラついた手触りです。

時計の針は22時。

明日は1限の講義もないし、少しだけ触ってみるか……と拓真は軽い気持ちで、自室の液晶テレビに古いAVケーブルを繋ぎ、黒いカセットを差し込んで、ゲーム機の電源を入れました。


――ブツン。


テレビの画面が暗転し、不気味なほどの高音質で、「ザザ……ザー……」という激しい波の音がスピーカーから流れ始めます。

画面に映し出されたのは、ドット絵ですらない、実写と見紛うほどリアルな**「深く暗い海の底」**の映像。

そして画面の中央に、おぞましいほど鮮やかな、見たこともない発光する文字列で、タイトルが表示されました。

『ル・リエー……』

最後まで読み切れないその歪んだ文字を見た瞬間、拓真の頭の中に、あの図書館の最深部で感じたものと同じ、鋭い頭痛が走ります!


【SANチェック】

ダイス結果:成功

前回の経験があるため、「またこの感覚か!」と脳が瞬時に警戒態勢に入りました。

SAN値減少:0 (正気度は保たれています)


それと同時に、テレビ画面の「海」が激しく波打ち、液晶のガラスの隙間から、冷たい本物の海水がドボドボと床に溢れ出してきました! 部屋の中に、生臭い潮の香りが一気に広がります。

画面の向こう、暗い海底の奥から、何かがこちらをじっと見つめているような、強烈な視線を感じます。


あなたの行動を選択してください

【選択肢A】 「うわっ、浸水!? 壊れる!」と焦り、すぐさまゲーム機の電源ボタンを連打、またはコンセントを力任せに引き抜こうとする!(物理的な強制終了)

【選択肢B】 ゲーマーとしての直感。「これは画面の中に入り込むタイプのイベントだ!」と判断し、部屋が水浸しになる前に、コントローラーを握ってゲームの『スタートボタン』を押し、物語を進めようとする!(ゲームの進行)

【選択肢C】 文学部の観察眼。「タイトル画面の文字」が何か重要な意味を持っているはずだ。溢れる水に怯まず、テレビ画面に近づいて、その歪んだ文字列をスマホのカメラで撮影・解析しようとする!(情報収集・技術)


拓真の部屋に迫る、深海の怪異。最初のコマンドはどうしますか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ