表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

74/78

第19話:バレました……。

腰にタオルを巻いた俺と、俺のベットで着替えさせられた蕾と目が合った。


「えっと……おはよう!?」


タオルが!? しかもテンパりすぎて変な反応が!?


「あっ……ゆ、夢かぁ~」


そういって蕾が布団を被る。その隙に俺は廊下へ出る事が出来た。


(やべぇ……やらかした……)


あれ絶対起きてたよな!? やべぇどうしよう!?。


そしてもひとつやばい事が……。


「なんでタオル落ちるんだよぉ……」


辛うじて体の正面は扉を向いてたから見えて無い……はず!!


「もう一度、風呂に入ってくるか……」


じっとりと全身から噴き出た汗が酷かったのでとりあえずシャワーで洗い流す事にした。



◇◆◇◆◇◆◇◆

◇蕾side◇


私が目を覚ますと、見知らぬ天井だった。


(あれ~? 私、翔の家に向かってる途中にぃ~)


どうやら寝てしまった様だった。


(うーん……眠いしもうちょっとねてよぉ~)


印刷所の締め切りを考えながら目を瞑ると私は眠りに落ちた。


――――♪♬♩♫。


けたたましい音が鳴る、アラームなんて仕掛けたっけ?


「んぁ~寝ちゃってたぁ? しめきりがあるのにぃ~」


視界が開けると、目の前に翔が居た、タオル一枚で。


そしてばっちりと私との視線が嚙み合った。


(あqwせdrfgtyふじこlp!?!?!?)


一気に目が覚めて頭が高速回転する。と、とりあえずそっぽ向かねば!!


「あっ……ゆ、夢かぁ~」


(いやぁ~無理あるでしょ!? どう考えてもむりだよぉ~!!)


布団をかぶりながら私は寝たふりを続行する。すると扉の閉まる音がして部屋に翔の気配が無くなった。


(あ、階段の降りる音……もう大丈夫かなぁ~?)


そうして起きると、私の服が違う事に気が付いた。


「まっ、まさかぁ~私ぃ~見られたぁ!?」


しかもタオル一枚の翔が居て? 更に全身が翔の匂いだし、どういうことなの!?。


――――♪♬♩♫。


再度鳴るスマホを見るとそこには真白の名前があった。


「もしも~し、真白ぉ~?」


「あ、蕾ちゃん。電話に出なくてびっくりしたよぉ~」


「あ~ごめんごめ~ん、寝てたよぉ~」


「もう、締め切りが近いからって無理しちゃダメだよ?」


「う~ん、わかったぁ~」


「それじゃあ、私はそろそろ寝るねぇ~」


「そうなんだぁ~早いねぇ~」


「うん、檸檬ちゃんのお弁当作らないといけないから、明日朝早いんだー」


「そっかぁ~じゃあそろそろ寝ないとねぇ~」


「うん、じゃあね~」


真白との通話が終わった後、私はベッドに倒れ込んだ。


「……すぅーー」


はぁ……落ち着くなぁ……。


そんな事を考えていると再び顔を出した眠気に負けてしまった。



◇◆◇◆◇◆◇◆

「うーん……」


汗を流した後、リビングで考えていた。


先程しっかり着替えてから部屋を覗くと、蕾はすやすやと寝息を立てていた。


「寝てるか……親御さんへの連絡どうしようかな……」


(いや、その前に俺が連絡したら駄目じゃね?)


かといって真白や檸檬に連絡するのは気が引ける。


「どうしたもんか……」


「お兄ぃ……何悩んでるの?」


「あぁ、蕾の家に連絡入れといた方が良いと思ったんだけど、電話番号とか知らないからさ……」


「そうなの? というかおかーさんに連絡しなくて良いの?」


「え?」


「いやさ、女の子連れ込んで。それで自分の部屋に寝かせてるんだよ? これで勘違いするなって無理な話でしょ」


「確かに……」


とりあえず母さんに事情を説明しようとスマホを取ると、玄関の鍵が開く音がした。


「ただいま~、あぁ~疲れたぁ~!」


母さんが肩を回しながらリビングに入って来る。


「「おかえりー」」


「あら、貴方達仲良いのね? 二人でリビングに居るなんて、何か変な事してたの?」


「あーそれは……」


「まぁ……」


二人で言う切っ掛けを無くしてしまいどもると、母さんが怪訝な顔をする。


「まさかアンタ達……」


「違うよ!? 違うからね!!」


「そうだよ! いくらなんでも母さんの考えてるような事は無いって!!」


「母さん何も言ってないのだけど?」


「お兄ぃが女の子を拾って来ただけだよ!」


「え?」


「ちょ!? 由愛!?」


「本当にやらかしたの!? 警察……」


母さんがスッとスマホを取り出す。


「止めてくれ!! 蕾がふらふら歩いてたから家に連れてきてあげたんだよ!」


「そうなの? 由愛」


ジト目で俺を見ながら由愛を見る母さん。


「つまんないなぁー ホントだよ、今はお兄ぃの部屋で寝かせてる」


いや由愛よ、たちが悪いにも程があるだろ。


「それで翔、蕾ちゃんのお家には連絡したの?」


「それが、実は……」


電話番号がわからない事を伝えると、母さんはどこからか手帳を取り出す。


「しかたないわねぇ……私が知ってるから電話するわ」


「ありがとう、じゃあその間に夕食作っちゃうよ」


「おーお兄ぃ任せた~」


ソファーに寝っ転がりテレビを付ける由愛、ポテチまで開けている。


「由愛も手伝え! とゆうか夕食前にお菓子を食うな!」


「はーい……」


渋々立ち上がりお菓子の口を閉じる。


「はぁ……すっごい疲れた……」



作者です。

ちょっとメンタルブレイクしてて更新遅れました……。

ストックも無いのと今年のカクヨムコンテスト用の作品を書かないと不味いので水日更新になります。



本日も読んでいただきありがとうございます!

もし良かったら☆やいいねをくれると嬉しいです!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ