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第15話:モデル撮影②

次の服へ真白が着替えている間に檸檬の撮影が始まる。


――――ピピッ、パシャ。


「いいわぁ! 本当に似合ってるわ!!」


――――ピピッ、パシャ。


「そうそう、その角度! んも~最高!」


興奮したエミリーさんによってシャッターが次々切られる、今着てる服は冬用では無く秋用のガーリー系を着ている。


「確かに可愛いなぁ……流石母さんと言わざるを得ない……」


俺が厨二に染まっていた時期に痛い系のファッションをしててもそれを生かしてV系バンドとかとコラボしてた位だ、しかも俺の好みにドンピシャの服作るもんだから普通に着てたよなぁ……。


そんな事を考えてる内に檸檬もエンジンがかかってきたのかどんどんノリノリになる。


「流石、翔君のお母さんだねぇ……檸檬ちゃんにここまで似合う服をデザインするとは……」


いつの間にか隣にバッチリメイクをした真白が立っていた。


「おっ、その服って」


「そうそう、檸檬ちゃんも撮影するからって聞いた後に作ったんだって!」


檸檬のデザインの正反対になるようなデザインで、俗にいう『双子コーデ』になるようにまとまっている。


檸檬はキャスケットだけど真白はベレー帽だ。


「色も檸檬がピンクで、真白がブルーか……普段見ないけど似合うな」


「そうでしょ~」


ドヤ顔している真白。


「あっ、真白ちゃん! こっちこっち!」


エミリーさんが真白を手招きする。


「はーい、じゃあ行って来るね」


テンションが高い真白が檸檬の抱き付く、それに興奮したエミリーさんが激しくシャッターを切りまくる。


「エックセレントォ!!」


あの人あんなだったっけ? あんな姿初めて見るんだけど……。


「もしもーし、翔くーん?」


声をかけられると共に肩を叩かれる、振り返ると紗耶香さんが頬をつついていた。


「ふぁんでふか? ふぁふぁかふぁん?(何ですか? 紗耶香さん?)」


「いつまで経っても来ないから来ちゃったよ~ それで彼女さんの事が心配?」


「ふぁのじょふぁ、ふぁいふぇすふぉ?(彼女じゃないですよ?)」


「え? あれだけ可愛い子二人侍らせてそのどっちかが彼女じゃないの!? 翔君って重度のシスコンか男色!?」


「違いますよ!? シスコンじゃないですし女の子が好きですよ!?」


いい加減刺さってる指が痛いので外しながら抗議する。


「なーんだつまんない……」


「そういえば今日良かったんですか?」


「そ~なのよ! 今日はライブの日だったのに! 仕事なんだもん!!」


「あはは……すみません」


「いや……良いのよ……翔君を推しに改造するもん……」


「うげっ……」


メイクが得意な紗耶香さんの目が光る、昔からおもちゃにされていた記憶が蘇る。


「なによぉ……こんな超かわいいおねーさんに玩具にされるのは嫌なのかよぉ~」


ぐりぐりと爪を刺してくる紗耶香さん痛いんでやめて欲しい……。


「ともかく、次の撮影の為の着替えですよね」


「うん、翔君は今度やるゲームコラボの服を着てもらうんだぁ~」


「はい?」


「だから、今度ゲームのゲームコラボの服がウチの会社から出るのよそれを着てコスプレ……ゲフンゲフン。モデルをしてもらうんですよ~」


「マジですか?」


そう言うとニッコリ笑う紗耶香さん。


「私が代表にお願いしたら代表も乗り気でね~翔君に着せるならこのキャラだよね~とか喜んでたわよ~」


「マジか……」


「むふふ~だから覚悟してね~」


そうして引っ張られ控室へ連れて行かれてしまった



◇◆◇◆◇◆◇◆

そうして30分後、俺は別人ゲームキャラになっていた。


「はぁぁぁぁぁぁぁ!! 朱燐しゅりん様ぁぁぁぁぁぁ!!」


どうやら紗耶香さんの推しだったみたいで紗耶香さんが鼻血を出して喜んでいる。


「さ、紗耶香さん……とりあえず鼻拭きましょう!?」


慌ててタオルで紗耶香さんの顔を押さえる。


「わ、私もう死ねる……」


「いや、死なないで下さい!」


そんな事をしているとこちらに気付いた真白が目をいつもの倍くらい開いている。


「真白? どうした?」


「っつ!?!?!?!?!?!?」


真白が顔を真っ赤している、このキャラそれだけ人気なんだな。


「あーそういえば真白、翔が着てるキャラ凄い好きだったね?」


「う、うん。正直直視できないくらいカッコよすぎる……」


しゃがみながら顔を両手で覆っている真白。


「そうだ、真白。せっかくだしその状態の翔と一緒に撮ったら?」


「ふぇえええええ!?」


「俺はオッケーだよ、それにこんな機会無いからせっかくだし撮ろうか?」


「い……良いんですか?」


「何故敬語……構わないですよねエミリーさん」


「OKOK!! どんどん撮っちゃいましょう!」


そう言ってスタジオ内でも用意されている階段や赤いカーペットの場所へ案内される。


「それじゃあ……どんなふうに撮る?」


「まずは王道の壁ドンからの顎クイが良いと思うよ~」


檸檬が面白おかしく冷やかしてくる。


「壁ドン……顎クイ……」


そうして一歩一歩近づくと真白の背中が壁に着く。


「それじゃあ始めるよ?」


作者です。


本日も読んでいただきありがとうございます!

もし良かったら☆やいいねをくれると嬉しいです!!

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