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チートな催眠術を貰ったけど、エロい事には使わず、慎ましく生きようと思います!! ~青春を楽しみたいんだから、使わないって言ってるだろ!!~  作者: ふぇありす
2章:夏休み

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第12話:柔肉とテーピング

部長さんよりのお達しをされた結果、部室の前でテーピングの練習となった。


「よっと……重くない?」


「あ、あぁ、大丈夫だ。」


膝に檸檬が脚を乗せてくる。


「い、行くぞ檸檬!」


「う、うん!」


恐る恐るその足を触りながら練習用のテーピングを巻いていく。


「あっ、翔そこ違う、内側は少し弛ませるの」


膝下から内腿まで、ゆっくり指でなぞる。


「ん? こうか?」


先程なぞったとこに合わせながらテーピングを貼っていく。


「触り方がくすぐったいけど。そうそう、そのままそのまま」


ゆったりとテープを押さえていく。


「これで大丈夫かな?」


「おっけーおっけー、それじゃあ次は足首ね」


そうして今度は靴下を脱いだ足が目の前に来た、ぐーぱーぐーぱーしてる白くて綺麗な足の指先に塗ってある赤い色のペディキュアが目に入る。


「まずはくるぶしの横から踵や土踏まずまでって……聞いてる?」


「あぁ、聞いてるよ……」


「なんかぼーっとしてたけど、もしや足の臭いヤバい!? ケアしてるんだけどなぁ……」


そう言ってがっくしと落ち込む檸檬。


「い、いやいやいい匂いっていうか。ペディキュア塗ってるんだなぁ~っと思ってね」


つい、いい匂いとか変態みたいなことを、言ってしまったんだが!?


「う、うん! そうなんだよ。指先はネイルすると怒られちゃうけど足なら見えないし!」


「確かに、足なら見えないもんな!」


恥ずかしさを隠す様に妙に焦る俺達。


「それに、足先のおしゃれってファッションにおいても重要って、母さんも言ってたしな」


「そうなんだ! そう言われると嬉しいなぁ~」


顔を赤くしてわたわたとし合う俺達、何かすっごく恥ずかしいんだけど!。


「ほ、ほら!ともかく、やっちゃおうよ!」


そんな空気を誤魔化す様に檸檬が言う、今は部活の時間だし檸檬を早く解放してあげないと。


「確かくるぶしあたりだよな」


くるぶしの少し上から踵と土踏まずへテープを伸ばす。


「そうそう、捻挫のテーピングはどっちで捻っちゃったかによって変わるから。今回はよくある内側に足の裏が行った時にしよう」


「それって何か違うのか?」


「うん、こうやってテーピングで引っ張る方向が変わるんだ……よ……」


膝を曲げて説明してくれた檸檬の顔が上がる。当然覗き込んでいた俺の顔と檸檬の上げた顔が近くなる。


「「!!!!!!!」」


互いにばっと、咄嗟に距離を取って深呼吸をする。


(近かった!! 今、凄い顔が近かった!!)


横目で檸檬の事を盗み見ると檸檬も耳まで真っ赤にしている。


「やっほー時間かかってるけど……何があったん?」


「「!?!?」」


部長さんがのんびりとした感じでやって来た。


「な、何でもないです!」


「う、うん! 何でも無いですよ!」


「そう? そうだ、佐伯君から教えて貰った予定でスケジュール書いてみたけど」


スケジュール表を見せられ、バイトの日と部活の休みの日を確認する。


「それで大丈夫ですね、よろしくおねがいします」


「こっちの方こそお願いするよ~来てくれるだけで十分だし、君が居ると部員が張り切るからね~」


「あはは……それは良かったです……」


「それじゃあ続きよろしくね檸檬。それと、そういう事するなら他の部員が見えないとこでやるんだよ~」


「「!?!?」」


さっきのを見られていたのか釘を刺されてしまった。


「「…………」」


「と、とりあえず! 次は手指の巻き方だね! 足のは外してね!」


「お、おう! そうだな!」


――――ふにっ。


「ひゃぅ!」


太ももの部分を外そうとしたら思いっ切り太股を握ってしまった。


「あっ……ごめっ……」


「えっち……」


ジト目で睨んでくる檸檬に謝りつつ、丁寧に外していく。


「ふぅ……終わったぁ……」


「さぁ次は手のテーピングだね、やり方はこっちの紙に載ってるから参考にしてみて」


「了解」


柔らかい檸檬の手を取ってくるくると巻いて行く。


「そうそう、もう少し強く引っ張って良いよ」


「んっ、こうか?」


「そうそう、固定するから絞め付け過ぎは駄目だけど。あまりにも緩すぎると駄目だからね」


「了解」


檸檬に言われて少しきつく巻くと檸檬からOKが出た。


「練習の時に巻く人もいるからその場合は聞きながら調整してあげてね」


「了解、これでよしっ!」


「おーしっかり出来てる~上手い上手い」


檸檬は、出来た手を動かしたりぶらぶらしている。


「それじゃあ次は指だね、突き指したりは少ないけどボールがおもいっきり当たる事は稀にあるから」


「そうなんだね、じゃあそれで一応終わりかな?」


「そだね~後はアイシングとかだけどそれは氷取ってきたりしないといけないからね」


「そうだよな。よし、じゃあ次も頼む」


それからしばらくして他の部員が冷やかしに来るまで練習をしていた。



作者です。


本日も読んでいただきありがとうございます!

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