第2話:クラスメイト達
担任との会話が終わり、教室へ向かうと部活組も通常登校組も既に教室へ着いていた。
「おはよー佐伯(君)」
「おはよう、山田に菊池」
この二人は体育祭のお疲れ様会のカラオケでアニソンを共に歌った仲だ、歌えるの無かったし仕方ないじゃん!
ちなみに見た目は相反する二人だけど、凄く仲が良い。とゆうか山田の方は好きなアニメキャラになりたかったからという理由で髪を染めている。
「昨日の最新話、見たか?」
「あぁ、まだ見てないわ……」
「なんだよ~昨日の回は熱かったんだぞ!」
「もったいないなぁ……」
「いやいや。そう言われても、由愛に寝ろ寝ろ付き纏われてたし……」
「また妹ちゃんか……」
「ホント佐伯はシスコンだなぁ~」
「シスコン言うな」
「良いじゃないの、ウチの妹はクソ兄貴としか言わないし……ゴミを見る様な目をするし……」
「ウチはこの間姉貴が帰って来て、そんなの観てるから彼女の1人も作れないんだよとか言われたし……ホント余計なお世話だっつーの!」
「昔は俺も笑われたなぁ……痛い子だったし……」
そんな事を言うと二人共驚きの顔を見せる。
「は?」「マジで?」
「あぁ、だからイメチェンした時大爆笑されたぞ」
「嘘だぁ~~」
「ウチのクラス一番の勝ち組がふざけんな」
二人が凄く懐疑的な目で見て来る件、マジなのに……。
「まずその、勝ち組って何だよ」
「ケッ、持つ者は分からないだろうな!」
「そうだそうだ!」
「こーら、僻まないの……」
そんな話をしていると背後からクラスメイトの声が掛かる。
「うげっ、紫月」
「あぁ、お早う紫月さん」
「委員長……」
いつの間にか後ろに立っていたのはクラス委員長の紫月さんだった、女子バレー部所属で檸檬や弓場さんとも仲が良い。
「ほらほら、二人共佐伯君は怪我してるんだからあんまり引き留めない」
「はーい、すまんかったな佐伯」「ごめんね佐伯君」
二人共思い出した様に言って来る、まぁ怪我といっても酷くは無いんだけど……。
「まぁ二人共、夏休み入ったらリアタイ実況でもしようぜ」
「良いね! 楽しみにしてるよ!」「おう!」
それから席に向かう途中、他のクラスメイトにも声を掛けられつつ席に着く。
すると先に着いていた檸檬がこちらを向く。
「おはよー翔。いや~相変わらず凄い人気だねぇ……」
「おはよー檸檬。檸檬程じゃないけどね」
まぁ檸檬はこのクラスのマスコット的存在だし、よく女子達からお菓子貰ってるからね。男子の中で内々で行われたクラス人気投票で弓場さんと檸檬がワンツーフィニッシュを決める程票を独占してた。
「さて翔、今日が病院の日だっけ?」
「あぁ、やっとこの腕固定ともおさらばだよ」
「そっか~じゃあ私のノートはもう用済みか~」
「いや、すまんがもうちょい借りたい、綺麗にまとまってるし見やすいからな」
そう言うと檸檬が顔を赤くする。
「そ、そんな言うなら、いいけどさ……」
「助かる! でも夏休みの復習でも使いたいんだよなぁ……」
「それだったら持って行っていいよ、どうせ8月の大会までは部活漬けだし……」
悲喜交交な顔をする檸檬、確かウチの学校の夏休みの課題量がとんでもな量が来た様な……。
「そうか……じゃあ後半は皆で集まって勉強会でもするか……弓場さんも雨音も課題に追われそうだし」
「良いの!? 助かるぅ!」
「いやいや、見せないぞ?」
「それでもだよぉ~いつもいつも後半にやると真白と蕾は終わらせちゃってるしぃ~」
「まぁ仕方ないんじゃないかな。その分檸檬はテニス頑張ってる訳だし」
「うっ……」
今度は耳まで赤くなる檸檬、そんな恥ずかしい事言ったかなぁ?。
「だから今年は、俺も弓場さんも雨音も道連れだから」
「いやいや翔は終わせといてよ」
「いや~それが、先生にボランティア活動を要請されてね……まだ詳細は決まってないけど」
「そうなんだ、じゃあ翔の課題を見せて貰うのは失敗かぁ~」
「見るな見るな、ちゃんとやりなさい」
「ちぇー」
そう言って机に突っ伏す檸檬、そうしてるとクラスメイトの近藤さんが寄って来た。
「檸檬どうしたの~? 佐伯君にいじめられた?」
見た目はギャルだが調理部所属の近藤さんが檸檬にお手製のお菓子を差し出す。
「いやいや、いじめて無いぞ?」
「いやー『ナチュラルボーン女キラー』の佐伯君だもん」
ふりふりと振っていたお菓子に檸檬が食いつく。
「ちょっと待て、なんだその女キラーって」
「え? 佐伯君のアダ名。女子の間じゃ有名だよ?」
「待て待て、なんでそんな不名誉なアダ名付いてるんだよ!?」
「いやだって、ねぇ……」
「檸檬ちゃんのお姉ちゃん救うわ、足やっちゃった檸檬ちゃんを送り届けるわ、その腕の傷も女の子助ける為でしょ? それと顔が良いし」
いつの間にか寄って来ていた同じギャル(同じ調理部所属)の小太刀さんが説明してくれた。
「おはよー佐伯君」
「あぁ、おはよう小太刀さん……」
「という訳で佐伯君は女子の間から『ナチュラルボーン女キラー』と呼ばれているんだよね~」
「あ、そうそう後は『誘い受けの佐伯』とも呼ばれてたね……意味はわからないけど」
思い出した様に言う小太刀さん。
「うげっ……なんでそんな最も不名誉な……」
「ねーねー誘い受けって何?」
止めてくれそれを俺に説明させないでくれ……
「さ、さぁ? 何だろうな……」
俺が引き攣った笑みを浮かべるしか無かった。
作者です。
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