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第24話:遊園地へ行こう!③

食事を食べ終えた俺達は蕾の希望するアナザーエリアへやって来た。


「おほぉ~~~すごいぃ~~」


蕾が興奮して腕をパタパタさせている。


「さてどれから乗るか……」


「しょ~アレッアレッ!」


珍しく機敏な蕾が腕を引いてアトラクションを指差す。


「なになに、『ARゴーグルと光線銃で出てくるエイリアンをやっつけろ!』だって」


檸檬がパンフレットを読みながら答えてくれた。


「それじゃあ、並ぼうか」


「「「「はーい」」」」


そして30分程で俺達の順番が来た、結構並んでたけど、どうやら回転率が凄く良いらしい。


そうしてグラスを掛けてバギー型の乗り物に乗り備え付けの銃の説明を受け出発する。前の席には俺と蕾後ろの席に他三人だ。


「そうだ~しょ~はシューティングゲームとか~得意ぃ~?」


「そうだな、一応オタクだし割と好きだぞ、ゲーセンのシューティングゲームもそれなりにだけど進めるし」


「お~じゃぁ~勝負しようぜぇ~」


「受けてたとう!」


「じゃぁ~負けた方はぁ~勝った方のいう事を聞くこと~」


「え!?」


蕾のその発言にびっくりしていると蕾が敵を撃つ、そしてニヤリと笑い挑発してきた。


「あれれぇ~? これは楽勝かなぁ~?」


「うっ……見てろよぉ!」


そう言ってすかさず出てきた敵を撃って倒す。


◇◆◇◆◇◆◇◆

「むふふ~楽ちん~」


勝負の勝者である蕾が俺の背中で満足気にしている。


「くそぅ……後数点だったのに……」


まさに最初の一発が勝負の明暗を分けた形になったのだった。


「でも凄いね、蕾ちゃんも翔君も」


「そうだね、まさか二人共ランキングに載るなんて……」


「お二人共凄い特技をお持ちなんですね~」


「むふーっ」


くそぅ……悔しい……。


「それにしても蕾、良かったのか?」


「え~? 何がぁ~?」


「いや、結局。アナザーエリアのアトラクションあの一個にしか乗ってないじゃん」


「ん~大丈夫~元々~あそこは中々アトラクションが変わらないから~」


「そうなのか」


前世でもこのエリアはあまり行かなかったし、そういうものなのか。


「だから~こうして~勝者の気分を味わいながら~次のアトラクションへ行くのだ~」


(まぁ良いか、こうして乗っかられるのも役得だし)



◇◆◇◆◇◆◇◆

そうして蕾をおんぶしながら真白ご希望のジェットコースターや様々な絶叫系の詰まったアドベンチャーエリアにやって来た。


「わぁ! どれから乗るか迷っちゃう!!」


「でも意外だな、真白がこんなジェットコースターとか好きだなんて」


手近なコースターに皆で並んでいる間に聞くと真白は恥ずかしそうに答えた。


「昔は体が弱くてね。あ、今は全然元気なんだけど、元気になって夢だったジェットコースターに乗ったらハマっちゃったの」


そう言って恥ずかしそうにする真白。


「そっか……良いんじゃないかな? 出来ない事が出来る様になって、それを好きになるなんて普通だよ」


「そうかな? 変じゃないかな?」


「そんな事無いよ、ジェットコースター好きなんていっぱい居るし、それに真白がそれを好きなら堂々としてた方が好きな物に失礼じゃないからさ」


「失礼じゃない……そうだね!」


恥ずかしそうにはにかみながら笑う真白の頭をいつの間にか撫でていた。


「ふぇ!? なななな何を!?」


驚いた真白の言葉ぱっと手を放す、その直後、前の三人が振り返る。


「んん~? どうしたのぉ~ましろぉ~?」


「何でもないよ蕾ちゃん!?」


「えぇ~翔がなにかしたんじゃないの?」


「いや、何もしてないよ!?」


「でも少し、お顔が赤い様な……?」


「何でもないよ藍那ちゃん!? 見間違いじゃないかな!?」


わたわたする真白に三人が詰め寄る。


「ほれほれぇ~」「うりうり~」「うふふ~」


「もおぉぉぉ~やめてぇ~」


「あはは~」


「翔くんも笑って無いで助けてよぉぉぉ~」


◇◆◇◆◇◆◇◆

そして、それから数時間ひたすらにコースターに乗り続けて次々とダウンしていくが真白だけは嬉々としている。


「なぁ、檸檬……真白ってあんななのか?」


「えぇ……そうよ。酷い時は一日中同じジェットコースターに乗ってたことがあるわ」


「あの時はぁ~地獄だったねぇ~」


蕾も顔を青くして言う。


「ジェットコースターとは……かくも恐ろしいものなんですね……」


流石に心配した鳴海さんが合流して藍那を介抱している。


「でもまぁ、そろそろパレードが始まるし、止めてくるよ。鳴海さん皆をお願いします」


「かしこまりました」


そうして降りてきた真白に近づいてパレードに向かうからと伝えると最後の1回に付き合う事になった。


「ごめんね、最後に我儘言っちゃって」(ぎゃあああああああ)


「全然、真白が楽しめたなら良かったよ」(きゃああああああああ)


「でも、最後のこれ凄く怖いって噂だよ?」(だすけでぇぇ!!)


「うん、さっきから頭上で悲鳴が聞こえてるから……」


「今なら、私一人でも良いけど……どうする?」


「いや、行くよ。男に二言は無い!」



◇◆◇◆◇◆◇◆

「なぁ真白……俺寝そべるなんて聞いて無い……」


「え~きこえな~い」


「聞こえてるだろ!?」


「えへへ~」


「しかもめっちゃ登ってるんだけど!?」


流石に、このタイプも初めてだし背中側で登ってるからいつ開始するかわからないのが怖い。


「もう、仕方ないなぁ……」


その瞬間左手に柔らかい感触が……。


「真白!? 『——ガコン』あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

作者です。


本日も読んでいただきありがとうございます!

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