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徒然異世界日記  作者: えつお
異世界のホームに戻ってきました
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番外編@リンドとミルヒ

昨日、ミルヒさんはいつものようにうちに来てご飯を食べていた。

なんなら私よりネモフィラ亭への出勤率が高いかもしれない。


キヨコさんの職場のお友達だからと来るたびに声をかけていたら、そのうちミルヒさんからも話かけてくれるようになった。

ミルヒさんの話は面白いし、難しくてわからないこともあるけれど、私が不思議そうな顔をするとちゃんと簡単な言葉で説明をしなおしてくれて、話し方に特徴はあるけれど優しい人柄が伝わってくる。


気がつくとミルヒさんが来るのを楽しみにしている自分に気がついたけど、ミルヒさんは私より10以上も年上だし、きっと妹みたいに思っているだけだろうなと諦めていた。


ところが!突然ミルヒさんに明日の予定を尋ねられたのだ。

一瞬びっくりして話を逸らしてしまったけれど、これはチャンスかもしれないとちょっとアピールしてみることにした。


「デートですね」というとみるみる顔が赤くなっていき、私もつられて赤くなってしまった。

もしかしたらミルヒさんも少しは私の事を意識してくれてるのかな?

そう思うと胸がドキドキして、昨晩はあまり眠れなかった。


今日はミルヒさんとのデートだから気合を入れて少し大人っぽい格好をしてきた。

いつもはポニーテールでシャツにフレアスカートが多いけれど、今日はブラウスにタイトスカートを合わせてジャケットも肩にかけ、髪もおろした。

脱妹!大人の女性としてみてもらわなくちゃ!


気合を入れて待ち合わせ場所に行くと、ミルヒさんは細めの目を倍くらいに開いてから少し赤くなった。

なかなか良い反応だ。


「デートだからお洒落してきました!」


「あ、あまりに、き、き、きれいで、び、びっくりしました。」


「ミルヒさんも素敵ですよ。今日はいつもよりビシッとして見えます。」


「あ、あ、ありがとう。こ、こ、こんなお、おじさんと、一緒で、は、は、恥ずかしく、な、ないですか?」


少し俯いて話すミルヒさんの言葉がどんどん小さくなっていくのに気がついて私は思わずミルヒさんの手を握った。


「ミルヒさんはおじさんなんかじゃないです。私、今日のデート、すごく楽しみにしてきたんですよ?」


ミルヒさんは一回何かを言いかけてやめてから私の手を少し強く握り返した。

そのまま私の前に回り込んで少し屈んで視線を合わせた後、ものすごく流暢に

「好きです。僕と付き合ってもらえませんか?」

と言った。


吃っていないミルヒさんを初めてみた。


私は真っ赤になりながら、空いている手で、もう一方のミルヒさんの手を握り大きく頷いた。


ミルヒさんも私も赤い顔をしていたと思うが、恥ずかしくて目を合わせるのは無理だ。

ただ繋がった手が暖かくて、胸の奥がホワホワする。

側から見れば両手を繋いで向かい合った私たちはフォークダンスでも始めるのかっていう格好で滑稽だったかもしれない。

でも私は今、世界で1番幸せ者だ。

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