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徒然異世界日記  作者: えつお
異世界の王都にきました
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王都までは1日に1本朝10時に特急列車が走っている。

動力は運転手さんの魔力らしいので、厳密に言うと列車ではないかもしれない。

動力機関に魔力を増幅させる装置が組み込まれているので、それほど魔力の多くない人でもつける職業なのだそうだ。


そうは言っても王都までは18時間かかるので運転手さんは途中の駅で交代しながら列車を走らせることになる。

列車は簡易ベッドのついている個室が4部屋並んでいる車両が2つ、雑魚寝ができる大部屋のようになっている車両が2つ、椅子が並んだ普通の電車のような車両が2つ、食堂車両が1つの7両編成になっている。

先頭から個室→食堂→大部屋→椅子という順番で並んでいる。

私はミイちゃんとアオがいるので個室を予約した。


個室には小さめの簡易ベッドが2台と折り畳めるテーブル、荷物をしまうロッカーがついていた。

トイレは各車両の間に一つずつ設置されており、共有しなくてはならない。

車内販売もあるし、途中の大きな駅では15分ほどの停車時間があり、外に出て売店で買い物することもできる。

18時間はかなり長いが、この世界に来て初めての旅行なので、窓から外を眺めているだけでもとても楽しい。

どの街もイーサンと大きく違うわけではないが、街並みや人々、畑や山や渓谷など次々と変わる景色に目が離せなかった。


ミイちゃんとアオは寝ている時間が多く、ご飯とおやつの時だけ起き出してくる。

途中の駅でその土地の特産品などを買ってみんなで分けて食べたりするのも、非日常感があってついついはしゃいでしまう。

どこかで1泊くらい寄り道するのもよかったかもしれない。


最初は18時間とか無理〜と思っていたけれど、横になって手足を伸ばすこともできるせいかさほど疲れは感じない。

もう少し列車の旅を楽しみたかったと思うほど、あっという間に王都に着いてしまった。


王都に着いたのは朝の4時で、まだ薄暗い。

予約していた宿は、駅から歩いて5分くらいのところにあり、列車の到着の時刻に合わせて受け入れをしてくれることになっている。

もちろんミイちゃんもアオも滞在OKだ。

最初に連絡した時に、ペットは不可だけど精霊は可って言われたのだけど、ぶっちゃけ私は見た目で精霊と動物の違いはわからない。

宿の人はどうやって判別してるんだろうか。


宿は白い壁に青い屋根の民宿風で、ドアの横に可愛らしい花の絵と共に「ネモフィラ亭」と書かれている。

呼び鈴を鳴らしてから入り口のドアを開けると、青い髪の若い女性がカウンターから出てきた。


この世界に来て初めてこんな鮮やかな色の髪の人を見たわ、と感動しながら宿泊の手続きをしてもらう。

台帳に名前を書いてから、カウンターの上にある10センチ四方くらいの箱に手を乗せて魔力を流すように言われる。

言われた通りにすると、箱の上に付いている小さな画面に203という数字が浮かび上がった。


「お客さんの部屋は2階の3号室です。ドアノブに魔力を流せば鍵を開けたり閉めたりできますので。」


この箱は魔力の登録用の道具なのだそうだ。

カードキーならぬ魔力キーとはさすが王都は進んでいる。



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