第2回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞 への投稿作品
帰ってきた元聖女
よく晴れたお昼時、公園で、平成生まれの聖女ひろこにおちょくられている昭和生まれの聖女ゆいこを見守っていた女神に転生して帰ってきた元聖女しかこ。
しかこ『大正生まれの私と昭和生まれの ゆいこは、そう違いが無かったけれど』
しかこ『昭和生まれと平成生まれは、違いが大きかったようネ( 〃▽〃)』
しかこ『ゆいこは、平成生まれの新型じゃないんだからねぇ~』
しかこ『昭和生まれらしさを平成生まれの聖女に見せつけるのょ~』
しかこ『ゆいこ♪がんばれぇ〜』
時は、平成。
救世主の候補を探していたはずの女神なのに昭和生まれの聖女を無心に応援する女神しかこ。
救世主に転生するはずだった ひさこ。
生まれてくる運命を持って無い ひさこの娘ひかると ゆいこがスレ違ったことに気が付かなかった女神しかこ。
そして、ひかるの産んだ男の子の新たな救世主候補の運命が狂い始めていることを憂慮する女神ヘゴチが、ジト目で見守っていることにも気が付かなかった女神しかこだった。