★STAGE 3★
第3回線の相手は美しきエルフの少女であった。
――。エルフの年齢なんぞ分からないので少女かどうかは微妙なところだが。
その背の高く、しかし、慎ましやかななおっぱいで、かつ残虐そうなそのエルフは、薄緑色の麻布の服を身にまとい、実に吾輩好みの女の子であった。
いや、ご褒美という意味であれば婚約者のピーチの方が上だろうが。
しかし金髪で青い瞳というのも、ひと昔前に一世を風靡したハイエルフの少女が男の冒険者どもと旅に出る小説のようで可愛らしい。
またその特徴といえば、エルフの主武器といえる弓を装備しているのでなく、杖を装備しているところだろうか。
その意味するところは杖術の使い手か、それとも魔術師なのか。
その少女が吾輩に告げる――
「やーやー我こそは、《弑逆の参謀》リネージュ! そなたの武勇しかと見た! だが、我は倒せるかな! もしも我を倒すことができたのならば、そなたの参謀となってやろう!」
その動作は演劇調で、いかにも群衆に知らせるような声調であった。
《弑逆の参謀》リネージュ、それは失脚した豚やろう将軍の参謀であり、紅巾党派の重鎮の名前のはずであった。
「え? 別にいらないし……」
「ちょっと! そこはノリで合わせなさいよ!」
「うわー。豚やろう将軍の参謀が吾輩の参謀になるなんて、うれしいなぁー(棒」
「こ、このやろう」
そこには決して女の子が出してはいけない声をあげているエルフの姿があった。
「こうなったら本気でいくからな――」
「ふっ。来るがいい。そのころにはお前のおっぱいは揉みくだされているだろう」
吾輩の声を無視し、女エルフのリネージュは両手で持った杖の先端で大地を思い切り叩いた。
するとどうだろうか。
その先端から新たな世界が広がっていくではないか。
そこは、地平線まで広がる紫の花畑。
「近代魔術、《フラワーガーデン》! さぁ、そなたはどのような姿で死に絶えていくのかな?」
それは、人々を死へと誘う彼岸の花だ。
それは、ソフィー・ヴァイオレッタが開発した近代の魔術であり。
それは、術者の思考を世界へと入れ替える大魔法の一つである。
だが、吾輩はそんな魔術の極みの中、その花畑の上に平然と立っていた。
「ばかな――。この死の世界の中で、そなたはどうして生きていける――」
リネージュと吾輩の目がわずかに合う。
そしてリネージュは気づいてしまった。
そんな死の世界で、吾輩の周囲には新たなる世界が創造されていることに。
「はっ。そうか――。貴方の称号、《人々を新世界へと導く白い悪魔》によって、貴方の周囲には新たなる世界が――」
「なぁあれだろう? 近代魔術というのは、リナちゃんの使う『思念魔術』の亜種みたいなもので、そんなものは吾輩にとってはどうとでもなるということだ。毎日掛けられ続け、そしてレジストしておっぱいを揉み続けた。さぁお前も新世界へと導いてやろう――」
「い、いや……」
「堪能させてもらうぞ。エルフの美乳というものをーー」
「あ、あぁ~ん」
吾輩は《弑逆の参謀》リネージュのおっぱいを揉みくだした。
《弑逆の参謀》リネージュ、撃破!




