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ダブルソウル『にこたま』  作者: 三島 宏幸
10/13

獄卒の女王

ひめと右京の初陣となった日本橋の戦いは麻敷組の大勝利となった。日中は背中に四人も乗せて飛びまくり、死人との戦いでもひめを乗せて活躍した先生は、今はひめの胸に抱かれて気持ち良さそうに眠っている。お疲れ様です。頭と永吉郎、省吾之助はまだ興奮が冷めやらぬ様子で、自分やお互いの武勲を称え合っている。武蔵はぼーっとしていて何を考えているのかわからない。左京は右京と入れ代わった。もう歩くのもめんどくさいらしい。一夜にして麻敷組で一番エライい人になったひめだけど、なんだか落ち込んでいる。やはり自分の用意した武器では死人退治が出来なかったことがショックなのだろう。チーム麻敷組は詰所となっている道場まで帰って来た。


「皆、お疲れさん。酒は呑んでも良いがほどほどに頼むぞ。布団はいくらでもあるからな。どこでも敷いて勝手に寝てくれ。俺は疲れた。おやすみ」


頭も相当疲れたのだろう。思えば頭は昨日の夜も死人を相手にしたそうだし無理もない。右京達も布団を敷いた。屋敷には道場の他にも何部屋かあるらしいが、ひめも皆と同じく道場に布団を敷いて寝るみたいだ。自分の部屋大好きのひめにしては珍しい行動だ。皆が寝床を整えて横になろうとしたところでひめは言った。


「あんたらーの刀をうちに貸しんさい!」


「へ?」「なんと?」「えー!」「???」


「うちの持ってきたノリちゃんの銃は全然効かんのんじゃけ!」


「ひめの気持ちは解らなくはないけど、ちょっとそれはムチャ言い過ぎだと思うよ。それに皆、良い調子じゃない。今のままでいこうよ」


「美由紀様には白虎殿がいるではありませんか。どんな武器にも勝る相棒が」


「でもうちだけなんじゃけ…皆スゴい頑張りょーるのにうちはしろたんの上で偉そうにしとるだけなんじゃけ…うちも悪者やっつけたいわ!」


ひめはキレて、そして泣き出した。右京はあわあわするばかりだ…


「私達では良い案が浮かびませんね。あまり気は進みませんが、こうゆう時の為におりんは持たせてくれたのでしょう」


そう言うと永吉郎は風呂敷包みの中からおりんのあの鏡を取り出した。


「あの御方に伺いましょう。あっ!」


「おーい!閻魔様ー!うちの話を聞いてーや!もしもーし?聴こえてますかー?」


「何だ!騒がしい奴だな。お前は?どこか似ておるが朝霧の巫女ではないな?」


「うちは美由紀よ!麻敷美由紀!うちにもなんか良い物ちょうだいや!」


「麻敷の者か。わしも見ておったぞ!見事死人を退治てくれたな。天晴れな戦いぶりであった」


「それよー閻魔様!うちの武器が死人に効かんのよーなんとかしてーや!」


「お前は白虎の背におった鬼姫か!何やら小さな玉をぶつけておったが。なるほど、あんな物では倒せんのぉ」


「じゃろ?それよりあんた今、何て言ったんね!『鬼姫』?うちのことか!誰が鬼じゃボケナス!」


右京、永吉郎、省吾之助は凍りついている。武蔵は布団を被って寝たふりを決め込んでいるが小さく震える布団から寝てないのはわかる。閻魔大王がキレたらどうなるのだろう。どう考えてもただでは済むまい…しかし信じられないことが起こった。


「あ…いや…み民衆がな。言っておったのじゃ。わしは鬼姫だとかそんなようには見えなかったです。はい…」


なぜだろう…?閻魔大王がひめに圧されてる!


「じゃーあんたは皆が言ったらそう思ってなくても言うんじゃね!金魚のふんか!こんなかわいい子に向かってほんま信じられんわ!」


「あ…はい…ごめんなさい…」


「悪いと思うとるんならうちの武器をなんとかしなさい。あんたは口の悪いグズじゃけど偉いんじゃろ?大王じゃもんね」


「生憎、わしのところにも手持ちがなりません。新しい刀を用意するのに時間がかかります。一旦、話を持ち帰って相談してもよろしいですか…」


「あんまり待てんよ。でも期待して待っとくけーね。お願いしますねー閻魔大王様!」


言いたいことだけ言ったひめは鏡を伏せて布団に潜り込む。間もなくスースーと寝息が聞こえてきた。右京達はまだ心臓のドキドキが収まっていない。


「大丈夫かな…閻魔大王にあんなこと言っちゃって」


「美由紀様に何かあったら私の責任です…私が鏡を出さなければ」


右京達は眠れぬ一夜を明かすこととなる。

一方地獄では大会議が開かれていた。


「麻敷の姫の言いつけ…じゃなく頼みだ。皆の者、知恵を出せい」


閻魔大王も獄卒達も額に汗を滲ませて考えた。ようやくこれなら良いのではという一つの答えが出された時にはすでに朝陽が登り始めていた。


「麻敷の姫はあまり待てないと言っておったが…怒りはしないだろうか…」


「大王様はあの娘に弱いですね…」


「うむ…雰囲気がな…わしの母様そっくりなのだ…」


省吾之助は結局寝付けずに、布団の上に正座をしてあの御方からの返事を待つべく、鏡とにらめっこをして一夜を明かした。

朝陽が右京達の寝ている道場の中も明るくする頃、あの御方の顔が鏡に映し出された。


「わっ!美由紀様!美由紀様!起きて下さい!鏡が、あの御方が!早く早く!」


「んぁ…?閻魔ぁ…?」


ひめが鏡を見ると閻魔大王がこっちの様子を伺っていた。


「おはよ…ございます…早いねぇ…うちまだ寝とったよ…」


ひめは朝が弱い。


「昨夜はすまなかったな。姫に頼まれていた事なんだがな。その小さな玉をどうにかすれば効き目もあるのではないかとな。皆で話し合って答えを出した訳なんだがな」


「ふーん…それで…?」


「わしに玉を預けてはもらえまいか。一日、いや半日あればどうにかする。妖魔にも効くようにする。たぶん効くのではないだろうか…もしも効かなかったらすみません…」


「あーうん…わかった…じゃーお願いね…」


「それではひめ。鏡を床に置いて玉を落とし込んでくれまいか。さすれば鏡を通り玉はわしの所に届く仕組みになっておる」


「わかったぁ…右京…永吉郎…うちのバックの中…やっといて…」


そう言うとひめはまた眠ってしまった。右京と永吉郎はひめの言いつけを守り、せっせとBB弾を地獄の閻魔大王の所へ送る。


「オレなんだか閻魔大王が可哀想になってきたよ」


「一番恐いのは美由紀様かもしれませんね…」


江戸の町に着いて二日目。昨夜の死人騒ぎが嘘のように平穏な一日が始まる。頭ともすっかり仲良くなったひめと右京はおねだりをして江戸見物へと出かけた。昨夜眠れなかった永吉郎、省吾之助、武蔵の三名は布団から出てこなかった。実は右京も左京と入れ代わってる。右京もお休み中だ。先生も今日はまるで猫そのもので、ひなたぼっこで一日を過ごす。


「人がえっとおるねー。男の人はみんなちょんまげじゃーおかしー」


「女の人も髪スゲー盛ってね?リアル時代劇だわ」


「江戸の者はお前達二人の格好の方がよほど珍しいぞ」


なるほど、道行く人々はひめと左京を物珍しそうに見ていた。中には哀れむような視線も感じる。そんなに変な格好してるのだろうか…?それとは反対に羨望の眼差しを向ける者もいる。たぶん昨夜の野次馬の中に混じり、麻敷組の活躍を目の当たりにした者であろう。この男もその一人だ。


「もしや貴方様方は?!ああ!そうです、そうです、この出で立ち。よもや間違うはずなどございませんわ。お二人、いや?貴方もですかな?麻敷組のお人ですね」


「うん。オレ達麻敷組だよ。おっちゃん誰?オレ達のこと知ってるの?」


「はい!もちろん承知しておりますよぉ。昨夜のご活躍、しかと拝見させて戴きました。あぁ申し遅れました。私は日本橋界隈で商いをしております『越後屋』の番頭、中西宗助と申します」


「越後屋…?どっかで聞いたことある名前だなぁ?んー?」


「左京!アレよー時代劇に出てくるじゃん!ワルで有名なっ!」


「あっ!悪代官と仲が良い越後屋!そちも悪じゃのぉ…の越後屋だ!ヤバいヤツじゃん」


「何を二人でくっちゃべっておる!越後屋と言えば江戸でも一番の呉服屋だぞ!そこの番頭をなさるほどのお人なら、そりゃー立派な方だろうよ」


「いえいえ私など立派でもなんでもございませんよ。その証拠に昨夜の騒動なんて、私は恐ろしくて震えが止まりませんでした。そのくせ怖いもの見たさ、とでも言うのでしょうか。野次馬に混じって覗き見るなんて、私はとんだ俗物でございましょう。


越後屋の番頭、中西宗助と名乗る男はそう言って自嘲した。しかし本題はここからだった。


「私と共に貴殿方の大活躍を拝見した者がもう一人おりまして、それでお二人の…その…あの…」


「えーけぇー言いんちゃい。焦れったいねぇ」


「あっ…はい。失礼を承知で言わせて戴きます。あの若者の服をどうにかしてやりたいと…せっかくの武人が台無しだと…すみません」


「やっぱりかぁー。ちょっと時代に合わないなって思ってたよ。オレもそうだけど美由紀なんて上下迷彩柄じゃん!ヤル気満々なのは良いけどさ。ほらそこの女の人見てみっ。綺麗な着物着てるじゃん。やっぱオレらって変なんだよ」


「ほうじゃね…なんか今さらだけど、恥ずかしくなってきたわ」


「そう言ってもらえると助かります。実は昨夜のお二人の姿を見て、無礼な事を申しておった者というのは当店の主でして…越後屋三井総領家三代目にして四代目八郎右衛門、その人なのでございます」


「なんと!三井高房殿があの場におったと…」


「四代目も私に輪をかけた俗物でしてね!」


越後屋の番頭、中西宗助に連れられて三人は店の暖簾を潜る。


「うひゃー!デカイ店!人もいっぱいで大繁盛じゃん」


「ただいま帰ったよ。誰か旦那様を呼んで下さいな。昨夜の若者を連れて来たと申せば判るはずですから」


使用人に呼ばれて出てきた男は番頭よりもいくぶん若く見えた。

ひめと左京の姿を見つけると満面の笑顔を浮かべる。時代劇に出てくる越後屋とはイメージが違う。どうやらリアル越後屋は悪い人ではなさそうだ。


「越後屋へようこそ。私が当店の主、四代目三井八郎右衛門でございます。いやーお会いできて嬉しい。宗助さん、よくお連れしましたね。お手柄でございます」


「オツレラレテキマシタ!麻敷美由紀デス!」


「あっれー美由紀?緊張してんの?あっオレさっ…右京!麻敷右京!よろしくなっ」


「あはは!お二人とも昨夜の勇ましさはどこへやら!あっもちろん良い意味でですよ。私の思った通りお二人は良い若者ですね」


「でも社長さんはうちらーの悪口言っとったって、そこの番頭さんに聞いたよ?」


「いや…それは違いますよ…その…」


「いやいや、悪口結構!確かに私はお二人の悪口を言いましたよ。ですからこれからお二人にお詫びをしようと思いましてね」


そう言って八郎右衛門はニコリと笑った。


「この店にある着物、どれでも好きな物を言って下さいな。気に入った物をお二人に差し上げますよ。もちろんお代は結構」


さすがは江戸で一番の呉服屋の主人。太っ腹である。


「キャー嬉しい♪社長さん大好き」


ひめは爛々と瞳を輝かせて、店内の物色を始めた。


「えーオレはいいよ…今の格好が動きやすいし」


「まぁそうおっしゃらずに。ほら、これなんてどうです?」


「うちはコレの赤い着物が気に入ったわぁ♪花柄と鳥の絵が入っとるやつ」


「!お嬢様…その着物は…」


ひめが指差した着物を見て番頭の中西はギョッとした…


「良い良い!さすがは麻敷の姫ですね。良い物をお選びだ。その鳥は鳳凰と言って、古来中国より言い伝えられてきた伝説上の鳥。平和で幸せな世界が実現される時に現れる瑞鳥と言われております。あなたにぴったりの柄でございましょう」


「高いん…コレ…?うち値段とかわからんけーごめん。違うの探すけー大丈夫よ」


「いえいえ、お気になさらずに。それに、どれでも好きな物をと言ったのは私ですよ。武士に二言はないと申しますが、四代目八郎右衛門にも二言はありませんよ。さてさて、その着物ですと帯はこれなんかが合いますかな?」


また番頭が顔色を変えている。どうやら出血大サービスらしいのだが、こっちのお金事情がわからないので図々しくもここは店主に甘えておこう。


一通りの物を選び終えたひめは、女中さんに着付けをしてもらう為に奥の間に消えた。その間、左京は侍っぽく見える服装を適当に見繕ってもらった。


「じゃーん!どう似合う?似合っとるよね!メチャクチャかわいいじゃろ♪」


「ニアウニアウ…七五三の子供みたいだ!」


「バカ左京!あんたセンスないけーわからんのんよ」


「とても良くお似合いですよ。この後、寸法合わせをしますのでお着物は一旦お預りします。なぁに、職人達に急がせれば、明日のこの頃には出来てますので楽しみに待っていて下さい。そうだなぁ?今日はこの小袖でも着てお帰り下さいな」


「あら♪これもかわいいね。左京と違って社長さんはセンスあるわ」


三人は越後屋にお礼を言い、明日また来る事を約束して店を出た。



その頃、地獄では…


「ぎゃー!」「嫌だー!」「助けてー!」


阿鼻叫喚の地獄絵図とはこの事だろうか…


「えーい!情けない!お前らはいつも地獄の罪人共に散々苦痛を与えているではないか。それが、いざ自分の事となると、ぎゃーぎゃーとまあ…ほれ次の者」


閻魔大王の手には小太刀が握られている。そして一列に並んだ獄卒の先頭の腕を掴み、躊躇なく刃を突き立てる。また地獄に獄卒の悲鳴が鳴り響く。


ポタ、ポタ、ポタ


本日、早朝から行われているのは獄卒達の生き血を集めること。

その訳はひめのわがままから来ている。死人退治に効き目のある武器が欲しい。なんとかしろと言う無茶な言いつけを、知恵を絞って考えて、出た答えがこれである。死んで地獄に落ちた罪人や悪霊、妖魔が泣いて恐れる地獄の獄卒。その生き血を桶に溜め、玉を浸して乾かせば、これは死人にも効果があるのではなかろうか。と、そういうことである。


「ふう…やっと半分というところか…早くしないと日が暮れるぞ!

麻敷の姫の機嫌が心配だ…次!早く腕出せい!」


シクシク…シクシク…シクシク…シクシク…シクシク…シクシク…


地獄は悲しみに満ちていた…生き血を採られた獄卒達の泣き声…

夕方までかかったが概ね必要な血は集まった。閻魔大王はホッと胸を撫で下ろした。


「麻敷の姫の為だ。仕上げに最後はわしの生き血もくれてやるわい。それっ!…イテテ」


あの閻魔大王が…我が身をも傷つけてまで…

麻敷の姫とは、それほどまでに恐ろしく、かつ偉大なのだろうという、その話題で今、地獄中は持ちきりだ。



一方、ひめと左京は江戸見物を堪能して帰って来た。

越後屋から出た所で出会った火消しのい組の親分には、旨い鰻を奢ってもらった。日本橋の人々は皆、感謝と麻敷組の武勇を誉めてくれた。最高の一日だ。ひめは帰ってからもおりんの鏡を持ち出して、ニヤニヤ自分の着物姿を眺めている。と、鏡は突然別の顔を映し出した。


「うわっ!びっくりたまげ!うちの顔が髭もじゃになったかと思ったじゃん!急に出てこんでーや!」


「失礼いたしました…地獄の閻魔でございます。お約束の品が用意出来ましたゆえお届け致したく…はい」


「えー?何のことかいねぇ?朝…?玉…?ごめん!うちあんまり覚えとらんわ…で、それを送ってくれるん?」


「はい。必ずや効能は出るはずでございます。それではそちらに送ります」


ザザザー


「ありゃ?なんか黒くなっとるよ?」


「はい!その玉は我らの生き血を吸って黒く色を変えております。

地獄特製の妖魔退治の玉でございます」


「うぎぇ…キモーい…ちょっとー左京!このBB弾をマガジンに入れといてーや」


「そうゆうことなら!ア・ニ・キ」


「オレの係かぁ…でも血染めのBB弾なんて閻魔大王も大変だったんじゃない?ひめもお礼を言っとかなくちゃ」


「あぁーうん。閻魔さんありがとね」


「あっ…はい!わし頑張りました!ほら、ここなんてね。わしも血を出して」


「あらー!痛かったじゃろ…?頑張ってくれたんじゃね」


なんだか閻魔大王がひめに甘えてる!


「あの…折り入って麻敷の姫にご相談があります!姫がお亡くなりになった暁には是非とも地獄に来て戴いて、獄卒共を束ねる役をと。こう考えておるのですが…」


「はっ?地獄?嫌よねーうちは天国に行くんじゃけ!それにまだまだ死なんし!逆にうちが死にそうになったらあんたが助けんさいよ」


「わしに出来る限りのことはお約束します。その変わり地獄行きの件、よろしくご検討下さい。姫なら天国は退屈ですよ」


「んー?まぁ考えとくわ!」


なんとひめは地獄からスカウトされてしまった。それもいきなりの即戦力とは…オソルベシ

そしてひめに驚き、恐れをなした男がもう一人…

麻敷組頭、与力の佐々木孝次郎。

閻魔大王…?地獄…?話の内容は判らぬが…別格だ…麻敷美由紀は俺達とはまるで格が違う。


「お嬢様、晩飯は寿司でもいかがでしょうか?」


「えっ!うちお寿司好きー♪昨日の夜なんかお蕎麦よー浜省はケチなんじゃけ」


「浜田は同心ですからな。与力の俺とは禄が違います。頼りにするならこの佐々木孝次郎ですよ、姫」


「うん!わかったー♪頭は最初、嫌なやつだなって思ったけど、良い人だったんじゃね」


素直で天然のひめ。

世渡り上手の佐々木孝次郎の売り込みは成功しそうだ。


この日から三日の間、江戸に死人は現れなかった。

そして四日目の正午過ぎ、天地を揺るがすような大事件が起きる。






続く

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