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世界の支配者はリア充がしたい  作者: 魔月琴理
7/23

優しい顔と性格の彼がどうしたいのか分からない

由々のことなんて考えずに、支配者のことなんて考えずにいればよかった。

今になって思う。まさか会ってしまうなんて。

一人目。一人目はもう、由々の近くに潜んでいたのだ。

「はは…ごめんね由々ちゃん」

パソコンの中で、「『元』世界の支配者」は上を向いて眉を下げる。

「…でも、僕の力じゃ無理だったんだ」

つぅっと大きな目から涙がこぼれおちた。

「君なら、きっと彼らを変えられる。

 …だから、許してね」

パソコンの中から、見えない外に向かって言う。

「9番目にしてしまったことを…」


 ($・・)/~~~


その頃、由々は。

「椿坂さん」

男らしい芯の通った声が自分の名字を呼んだ。

「…えっと?」

振り向くと、自分には程遠い大人なオーラのクラスメイトがいた。

「英助くん?何…」

高い身長、黒い短髪、優しそうなタレ目、大きな口。

優しくて友達おもいの『東屋英助あずまやえいすけ』である。

周りの男子はまだ幼さが残るのに、英助はもう男の人と呼べるくらいの

大人っぽさだ。それも自然な。

そんなクラスメイトが自分のことを呼ぶなんて。

「どうしたの?」

「いや、今日一緒に昼食食べれるかなって思って」

照れたように首をかく。

「えっ。えっ…?」

びっくりして言葉が出ない。

「おいおい、由々はおれの彼女だぞ~?」

口をとがらせて、わざとらしく英助の方を見る上。

「おれは上には聞いてないんだけど。椿坂さんの意見が聞きたいだけだ」

少し声のトーンをおとして言う。

(あれ、なんか。ヤバい?)

英助はあまり低い声を出さない(地声よりという意味で)ので、

心配になってしまった。

「わ、私は、いいけど」

「「どっちが?」」

「ふぇっ?!えっと」

きょときょとと二人の顔を交互に見る。

(ヤバい喧嘩になるかも)

思ったとき、英助が「なんてな」と笑い混じりに言った。

「ゴメンな。そうだよな、いきなり誘って悪かった」

英助が引いた。

「…」

「あははっ、おれもちょっとマジになっちまった」

上も笑う。

(さすが英助くん)

よかった。でも何で。

(私なんかを)

英助くんはほそやんでお願いします!

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