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湯船始めました。  作者: 世良美素
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第十三話

 第十三話です。自分で書いてて思いましたが。状況が掴みにくい所があるかもしれません。

 戦闘描写って難しい。



 「そろそろ入ったかしラ。仕上げネ。ヤるわヨ。アン。」

 「了解。網の準備に入るワ」

 そう言って照準を合わせる。合わせる先は……リモートコントロールのカノープスだ。

 「「射出!!」」


 「くそっ!どうなってんだっ!!後詰めは何やってんだっ!!たった四機にいいようにされちまってるじゃねぇか!!」

 部隊の隊長はイラついて叫んだ。いつの間にか後詰めはカノープスに追い立てられ、突出していた前衛と合流してしまっていた。指揮系統はバラバラになり部隊は混乱。尻に火がついた様になった戦闘機部隊は鶴翼に陣を配したカノープスには目もくれず、目の前の目標に向かって突っ込んで行く。何故かカノープスからの攻撃は後ろの四機からしかない。

 「小型機は無視しろっ!!何故か攻撃してこない!こうなりゃ先に親をヤっちまえ!」

 ヤケクソ気味に隊長はそう指示すると、自分も突っ込んでいく。

 「行くぞッオラ!?ウワッ……なんだ?機体がっ、動かんっ!!」

 味方の部隊機がぬけようとすると信じられない事が起こった。なにもないはずの宇宙で何かに引っかかり戦闘機は止まってしまったのだ。ついに《チェイン・ブラザーズ》の秘策が発揮されたことを表していた。。

 

 小山一平太は唖然としていた。というか宇宙に上がってから唖然が多い。今までとは違う環境に置かれている事だけが驚きの全てではない。入った会社からそこに居る社員までもが尋常じゃない。今目の前で繰り広げられている光景も尋常じゃないと言いきれるだろう。それは突然訪れた。四機のカノープスに敵の小型機部隊が追い立てられたかと思ったら、見えない壁に当たったかのように動かなくなる。

 「ありゃあ、ジェミニから各カノープスにメガロケートスの係留索に使われる同じ丈夫な特殊繊維を網状にしたものを打ち込む。レーダーに反応しないように特殊な塗料までつかってやがるのさ。オマケに黒色で保護色にまでしてな。そうしてあいつらを捕まえたのよ。」

 「仕掛け網の漁みたいだ。」

 「そう、まるで仕掛け網。あとは網の中の魚を『引き揚げ』て『トドメ』よ。」

 一平太が漏らした言葉に、ローグが付け加える。

 「だから『あいつら終わったな』なんて言ってたんですか。」

 「なんだぁ聞かれてたのか?まぁ、そういうことだな。面白いのはこれからだ。『引き揚げ』は見物だぜ。」

 楽しげに邪悪な笑みを浮かべるローグ。薄ら寒い何かを感じる一平太。そして二人の前でそれは始まった。

 

 「引くわヨ。姉さン。」

 「せーノっ!!」

 二人がそう声を掛けるとジェミニが動き出す。メガロケートスを引っ張るタグボートとして機能するジェミニにとって小型機の2、30機余裕で引っ張れる。二機に連動してカノープスも《鶴翼》の状態で動き出す。当然カノープスには例の網がつながっている。ジェミニとカノープスの一団に引っ張られ、戦闘機は団子状に密集しひしめき合う。


 「どけっ!!」

 {こっちも動けねぇんだよ。}

 {今スラスターふかした奴誰だ!?密着知るんだぞ!!燃えるだろうがっ!!}

 網の中ではパイロット達が阿鼻叫喚の状況になっていた。それもそのはず。機体が機体を押し合い、動くに動けずどうにもならない。絶え間なくぶつかり合い、コクピットは洗濯機状態。

 「駄目だ。気持ち悪くなっ……」

 「ヤメロ、我慢してくれっ!!二人乗りなん……アッーー2amtpj,um!!」

 二次災害まで引き起こす。恐ろしい策だった。

 「戦闘機部隊……。全滅しました。」

 「そんなもん見ればわかるわっ!!」

 戦況を確認していた船員に八つ当たりする。

 「こちらの戦闘機部隊は全滅したが、あっちも攻撃機は手一杯だろっ!!相手は所詮輸送船だ。こうなりゃ直接ぶつかるぞ!!獲物なんざ知ったことかっ!!」

 ファントム・ゴブリンの船が動き出す。

 「照準合わせっ!エネルギーカノンっ!!いけるかっ!」

 「チャージまで30秒!時間かかります。」

 「くそっ!チャージ急げ!!」

 乗っ取るために極力傷つけ無いように気を付けた結果、それが徒となった。対艦戦の準備をしていなかった。それは相手、つまり《宇宙輸水水道社》に攻撃のチャンスを与えることになった。

 

 {敵性艦の武装にエネルギー反応。攻撃してきます。}

 「攻撃までどれくらいだ?」

 {約30秒ほどかと。}

 「こちらは?」

 {直ぐにでも撃てる。}

 「こちらも照準押さえたあります。」

 「わかった。主砲は牽制。副砲のレールガンで機関部を狙え。極力『人死に』は出さず、相手を無力化しろっ!!」

 {「了解。」}

 「副砲用意。照準合わーせぇっ。」

 「照準合わーせぇっ。」

 「てぇっ!!」

 「てぇっ!!」

 副砲のレールガンから打ち出される砲弾は、爆薬の代わりに強力なジャミングを発するジャマー装置が積んである。

 {着弾確認!!爆発は認められません。}

 「エネルギー反応は。」

 {武装からのエネルギー反応低下。ジャミング効果が認められます。}

 「よし、このまま押さえつけてルナ・ファミリアの警備に引き渡す。」

 「一瞬だった。」

 「な、案外余裕だったろ。」

 一平太の初めの宇宙戦はあっさりと終焉を迎える。


 時はレールガンが着弾するところへと遡る。

 「敵艦武装からエネルギー反応。主砲クラスのものと副砲クラスのものから反応確認。撃ってきます!!」

 「くそっ!総員衝撃に備えろ!!」

 艦内に響く衝撃……。思ったほど強くはない。

 「なんだ?……威力が無い。はずれたか。」

 「いえ、着弾しています。どうやら副砲からの物理砲弾のようです。爆発も有りません。不発?しかし……。」

 すると、突然艦内の照明が落ちる。非常電源に切り替わり、ルイス・ハウゼンは状況を確認する。

 「なんだ?なにが起きたんだ?」

 「どうやらジャマー装置を積んだ特殊弾頭だったようで、艦のエネルギーが落ちました。ギリギリ生命維持活動できる程度は非常電源によって可能ですが、戦闘は勿論通常航行も行えるかどうか……。」

 「くそっ!生殺しかっ!!なんでトドメを刺さない!?」

 「なぜでしょうか。ですが命有っての物種ですから。」

 「……お前ヤケに落ち着いてないか?」

 ガックリと肩を落とす師団長。それを横目に降伏の準備を進める船員たち。彼等は素直に諦めたのだった。

 

 「この子たちどうすル?」

 「そうネぇ、有線で無理矢理戦闘機のシステムに入っていい男だけ見繕って後は網ごとポイしましょウ。」

 パイロットの受難はまだ終わらない。

 ファントム・ゴブリン。あっという間にヤられました。そして、双子にも「アッーー」と言うまでヤられます。

 それはさておき、今回の双子の秘策は「宇宙で男漁作戦」です。定置網と地引網を組み合わせた様な形だと思ってもらえれば幸いです。……今思うと戦闘陣形の説明いらなかったかな。


 お読みいただき有り難うございます。

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