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魔族達の憂鬱 ②

 北の大地にある魔王城。

 

 その魔王城の玉座の間。

 

 そこにいるのはいつもの五人。

 

 

 

 今回は魔族さん達のお話です。

 

 

 

 中央大陸にある大国をどうやったら征服できるのかを魔王様達はは話し合っています。

 この一年で何かと、この五人は会議をするようになったので魔王は玉座の間に大きなテーブルを用意する様に命令していました。

 会議室ではなく玉座の間での話し合いです。

 

 五人はそのテーブルに備え付けられている椅子に座りながら、その大国にどうやって軍を展開、派遣するかを話し合っていました。

 

「海路を使うのはどうでしょうか?」

 

「海路を使うとな…?」

 

 吸血鬼の王アルカードに魔王は答えます。

 

「それだと万の兵士しか運べないわよ?だったら転移魔法で向かった方が良くない?」

「そうだぞ!なぜわざわざ遠回りをせねばならんのだ!納得いかんぞ!」

 

 アルカードの意見に真っ向から反対するのは常闇の王リリアーナ、暴獣の王カリウスの二人です。

 

「待て待て、二人とも。話は最後まで聞こうではないか」

 

 アルカードの提案した意見を最後まで聞いてから判断しろと言うのは龍皇オルドラン。

 

「転移は一度に大量の魔力を使うため連続の使用が困難であり、使える者も少なく成功確率も乏しい。一日に万の兵も送れはしない。」

 

 リリアーナの意見にアルカードが答えます。

 

「それに…それになぁ…」

 

 カリウスの意見にアルカードがプルプルと肩を震わせる。

 

「遠回りをしなくてはあの国に行けないから言ってるんだ!!また去年みたいに陸地を辿り行くのか!?私はもうあんな悪夢見たくないのだ!!私の意見が嫌なら何か考えてみろ!!!」

 

 ついには声を荒げてアルカードが叫ぶ。

 今回の話し合いの大国とは聖都アルカディアのことであったのです。

 実はその国に魔王軍は去年侵略行為をしようとしたのであったが途中の村にて二日で敗戦へと追いやられている。

 

 

「お…落ち着いてアルカード。私が悪かった、話は最後まで聞くわ。」

「そ…そうである!お主の考えなど知らずに意見してすまんかった!だから落ち着くのだ!」

 

 そんなアルカードを二人の王が宥め始める。

 滅多な事で取り乱さない吸血鬼の王が、とある事柄が絡むと冷静さを失います。

 

「落ち着いとるわ!悪いと思うんだったらあの村の連中をどうにかする手段でも考えろ!!」

 

「魔王様、魔王様。アルカードになにかお言葉を願います。魔王様ならやつの怒りをなんとか鎮めれますまい。」

 

 こしょこしょと魔王に耳打ちするオルドラン。こうなると面倒臭いので、魔王に丸投げする。この一連の流れに慣れてきていました。。魔王は机に肘をつき手を組み、その手にアゴをのせた姿勢をしていた。

 

「アルカードよ……お……おちけつ(・・・・)

 

「…魔王様が落ち着いてください。」

 

 去年の敗戦から魔王軍にいる魔族はあの時の事を思い出すと、どんな者でもたちまち取り乱すようになった。

 魔王様もそんな一人です。あの村を思うと嫌な汗と胃の痛みが襲いかかるのです。

 

 怒り狂うアルカードを必死に宥めるリリアーナとカリウス。

 そんなアルカードを宥めるように魔王に耳打ちするだけで、ただ見ているオルドラン。

 そして言葉噛み噛みの魔王様。

 

 玉座の間は混沌としていた。

 

 

 

 

 

「ふぅ…ふぅ…」

 

 やっと落ち着き始めたアルカード。言葉を噛んだとは言えども魔王様の言葉だ。言う通りに落ち着きを取り戻し始めた。やっと落ち着きを取り戻したかと思い椅子に腰を下ろすリリアーナとカリウス。オルドランも安心したように三人を見る。

 

「…では、話の続きをします。あの国には大きな山脈があります。そしてその山脈があの村とあの国を隔てているのは周知の事実!!そこに魔王軍の要塞を建てて兵をその場に駐在させるのです。」

 

「ふむ…なるほど。山と海からの挟撃か…」

 

「はい、そして今回の――――」

 

 

 

 魔王と四天王の話し合いはそれから朝まで続き、今回の魔王軍の作戦が決まりました。

 

「…では此度の戦の作戦を、アルカード。再度確認のため読み上げてくれ。」

 

「はい。此度のアルカディア国に対しての戦争では海、山からの挟撃作戦を行おうと思います。山に配置する兵数はおよそ15万人。しかしあの国には海と山、双方合わせた戦力を合わせて15万人と認識させるように仕向けます。この人数は数度の運搬、転移を行い山の野営地に送る算段であります。この準備期間をおよそ一ヶ月で済ませようと考えており、そして――――」

 

 アルカードの説明は10分程度続いた。

 今回の戦争の説明が終わったところでアルカードが席につく。その顔はやりきったという表情を浮かべていた。カリウスを除く魔族たちは理解したようで今回の戦争の成功を疑わなかった。

 

 今回の戦争にあの村が関わる事がないだろうと思っている魔王様達。理由はあの山を超えてまで来るはずがないと考えているからである。そもそもあの村は自分たちの敵になるものには容赦しないが、敵意がなければ襲われる心配もないということを魔王軍は知らない。

 

「では、これにて会議を取りやめようと思います。魔王様最後にお言葉をお願いします」

 

「此度の戦、必ず成功させるよう努力を怠るな。以上だ」

 

 魔王様たちのお話はおわり、これからの戦争の準備で魔王軍は慌ただしくなり始める。

 

 

 

 

 

 

 それは仲良し四人の村人が祭りのために奮闘する一ヶ月前のお話でした。

 

 

 

 

 

 

 時間はそれから丁度一ヶ月後、場所は魔王軍が野営地にしている前線基地へと変わる。

 

「それで今の進行度はどれぐらいまで進んでいるのかしら?」

 

「はい、今回本土から送られてくる兵士を迎えれば準備が整います。」

 

 野営地の中で1番見晴らしの良い場所に立つ建物。その建物の一室に二人の魔族。

 

 一人は常闇の王リリアーナ、もう一人はリリアーナの部下にして副官のキシリアという魔族。

 

 今回魔王軍の総指揮を取ることになったのはリリアーナ。万が一の事態を想定した魔王が任命したのだ

 野営地には15万に限りなく近い数の兵達がいる。兵達は、今回の総指揮が大幹部の一人にして常闇の王ということで万が一が起こらなければ人間達に負けるはずがないと確信していた。たくさんの武器、爆薬、食糧もかなりの量が備蓄され、そして最終兵器の魔石が保管されている。この野営地を囲う結界。魔王軍の中でも選りすぐりの魔法センスを持つ者たちで七日かけて張った結界。この結界は魔族しか出入りができない様にしてあったので魔王軍は自分たちの身の危険を一切感じなかった。

 

「これで後は海上に船が展開したら準備完了ね」

 

「はい。しかしここまで早く準備が整いましたのも、一つにリリアーナ様のお力かと…」

 

 大幹部の面々は魔族の中では大人気であり、誰もがその存在に心奪われていた。

 頭脳明晰にして常に冷静沈着の吸血鬼の王。

 数多の力を操る暴獣の王。

 魔族の中で最高位にいる龍の頂点に立つ龍皇。

 そして紅一点にして誰もが心奪われる美貌を持つ常闇の王。

 

 そんなリリアーナの下で働く兵たちがいつもより頑張るというのは当然であった。

 当の本人はそのことを知ることも、自分の人気も自覚していない。

 

「関係ないわ。全て兵たちの頑張りによるものよ。それじゃぁ、最後の輸送船が来るまでお茶でもしましょうか。キシリアは紅茶で良かったかしら?」

 

「そんな!私がお淹れいたします!リリアーナ様は座っていてください!」

 

 彼女の人気に拍車を掛けたのが大幹部という地位にいるのに威張らず、誇示せず、誰にでも分け隔てなく接する姿勢にある。一部のものは上に立つものとして威厳がないと文句を言うが本人を前にすると皆デレデレであった。もちろん当の本人は知らない。

 

「もう『リリアーナ様』だなんて堅苦しい呼び方はよしてよ、キシリア。小さい時みたいに『リリー』って呼んでよ」

 

「そういうわけにはいきません。例え同郷であったとは言ってもリリアーナ様は魔王軍が誇る常闇の王なのです!ご自分の立場をしっかりと理解し威厳を持って下々の上に立ってもらわなくてはいけません」

 

「ちぇ……毎回そればっかり…名前ぐらいいいじゃない…」

 

 リリアーナとキシリアは小さい時からの友であり、どんな時も一緒の親友であった。

 しかし年齢を重ねるにつれてその才能を覚醒させていくリリアーナ、彼女はいつしか常闇の王と呼ばれるまで上り詰めていた。そんな彼女の近くにいたかったキシリアは必死に努力をし、彼女の副官としてまでの地位に上り詰めたのであった。

 

 キシリアの淹れた紅茶をリリアーナとキシリアは味わっていた。

 これから戦争が始まるというのに二人のいる部屋にはとても穏やかな空気が流れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 そしてその時は唐突に訪れた。

 

 訪れを表すようにリリアーナのカップが音を立てて床に落ち、割れる。

 

 

「……っ!!」

 

「リリアーナ様!!お怪我はありませんか?」

 

 カップを落としたリリアーナが怪我や火傷をしていないかをキシリアは確認しようとした時にリリアーナの表情を見て驚愕した。

 その顔は忘れもしない、去年の大敗した戦争の撤退時に見た限りの顔であったからだ。目を虚ろにして恐怖に顔を染めていた。

 

「あの…リリアーナ様?」

 

「……全軍撤退…」

 

「…え?」

 

「全軍撤退!!今すぐ展開している全軍すべてに伝達!持ち場を放棄して今すぐ撤退させなさい!」

 

「リ…リリアーナ様!いきなりどうしたのですか?」

 

 いきなり前線野営地にいる兵全てを撤退させると言い出すリリアーナに戸惑うキシリア。

 なにかが攻めてきたとしても15万近くの兵力だ。返り討ちにすればいいはずである。

 

「来たのよ…『奴ら』が来たのよ…なんでよ…なんで来るの…なんで気づかれたの…?」

 

 体の震えを必死に止めようと両肩に手をあてているリリアーナが言う『奴ら』という言葉を聞きキシリアの顔は瞬時に青ざめた。

 

「奴らとは…あの奴らでしょうか!?」

 

「決まってるでしょ!理由はわからないけど奴らがゆっくりとこの山の向こうから来てるのよ!!早く兵たちに伝達しなさい!さもないと全滅よ!まさかあの国が奴らとつながっていたなんて…」

 

 リリアーナがあの国と奴らと呼ぶものたちとの関係について模索し、キシリアに命令する。

 

「はい!至急全軍に伝えます!」

 

 キシリアは外にいる兵、指揮官達に撤退を指示する。

 最初は半信半疑で命令を聞こうとしない者、そして反撃に打って出ようと進言しだす者までいる始末。

 やはり直接リリアーナ様から伝えてもらわないとダメなのだろうかと考えていたキシリアの耳に聞こえてくる奴らの声。

 

 

「グー!」「チョキ!チョキ!チョキ!」

「チョキ!」「チョキ!」

 

 

 その声を聞いた者たちが騒ぎ出す、あの災厄どもの声だと。

 キシリアもその聞こえてきたチョキを連呼する人物の声を聞き恐怖する。去年リリアーナが率いる部隊が入ったあの村にある森で仲間達を甘い香りを漂わせながら小さいナイフで次々と葬った『虐殺芳香(カーネイジドュース)』の声であったのだ。

 

 奴らの声を聞いた魔王軍にいる兵たちは一斉に冷静さを失い騒ぎ出す。

 そしてキシリアが撤退を指示した指揮官や兵達がリリアーナから正式に撤退命令を受けていると伝え始める。その報を受けた兵たちは荷物など持たずその身一つで基地から我さきにと撤退し始める。お前たちはリリアーナ様より先に撤退するのかと考えるキシリア。彼らが向かう先はこれから最後の兵を輸送しに船が来る港であった。

 

 キシリアはリリアーナと共にこの野営地から離れようと彼女のいる部屋へと向かった。

 リリアーナはなんとか冷静さを取り戻し、この場所を放棄するため、そして奴らとの事を魔王に連絡をとっていた様で通信用の魔道具の電源を落とすところであった。

 

「…キシリア、野営地にいる兵たちは?」

 

「兵たち一同は輸送船のつく港へと一斉に向かっております。もうこの野営地には数える程しか兵は残っていないでしょう」

 

「そう、なら私たちもすぐにこの場を離れましょう。もう奴らは山の中腹を越えるころよ。あと1時間程で山頂でしょうね…ずいぶんゆっくりと進行してるわね…」

 

 

 先の全軍撤退の命令をうけ僅か30分程で15万近くいた兵たちが皆一様に全力で港へと向かった。空を飛べるものは空を飛び、地中を進めるものは地に潜り、何とか短い距離でも転移出来る者は繰り返し転移を行なっていた。

 

 リリアーナの手を取りキシリアが空を飛ぶ。目指すは緊急の際に使う予定だった船である。

 しかしその船には多数の兵たちがぎゅうぎゅう詰めにされておりマストの先まで兵がいた。

 キシリアはリリアーナのために乗っている兵を無理矢理にでも下ろそうとするが、それをリリアーナは止めた。大事な兵たちを見捨てることはできないと言って。

 

 そして15万人程の兵を無理矢理にも乗せた多数の輸送船を見送ったリリアーナとキシリア。いつ沈没するかわからないほどに人員が乗った船に乗るよりはマシと思ったキシリアとリリアーナはこの場に残り別の手段を考える事に決めたのだ。

 どうやってこの国から離れようかと考えていた二人が見つけたのは小船であった。幸いにオールもついていたので二人はそれに乗り、北の大地を目指し始めた。

 

 ゆっくりと広大な海を漂いながら故郷をめざす二人の魔族。

 オールを漕ぐのはキシリアであった。

 

「それにしても良く奴らの気配を察知することができましたね」

 

「私の持つ気配察知は伊達じゃないわよ。半径50kmはくだらないわ。去年あの村で戦った連中の気配はすぐにでも察知するように心がけてるもの、今回一切の被害なく撤退できたのも早期発見のおかげね。」

 

「そうだったのですか、流石リリアーナ様です」

 

「それにしてもまさか『虐殺芳香(カーネイジドゥース)』まで出向いてくるとは思わなかったわ…」

 

「私今なら『虐殺芳香(カーネイジドゥース)』を見ただけで気絶すると思います」

 

「そうね…私もよ…」

 

 小舟にいる二人はただ黙って広がる海を眺めていた。リリアーナには、いつもの覇気はなくしょぼくれていた。そんなリリアーナを見てキシリアは昔を思い出したように笑みを零してしまった。

 

「…何、上司を見て笑ってるのよ?」

 

 ムスっとするリリアーナ。

 

「いえ、昔を思い出しましてしまって…申し訳ありません。」

 

 そう、お互いに小さい頃を知っているので、相手の昔ながらの癖も当然知っている。

 

「…ねぇ、今周りにほかの部下はいないわよね?」

 

 小舟の周りをキョロキョロと確認し出すリリアーナ。

 当然広大な海に浮かぶ小舟の周りには誰もいない。

 

「はい、今この場にいるのは私と『リリー』だけですね」

 

 キシリアがリリアーナの名を呼ぶ。しかしそれは上官を呼ぶ名ではなく友達を呼ぶ際の呼び名であった。

 そのキシリアの言葉を聞きリリアーナがキシリアの胸に飛び込む。

 

「…うぇぇええん!キャシー怖かったよぉぉ!!」

 

「よしよし、リリーは頑張ったね、怖かったねぇ」

 

 声を上げて泣き始めるリリアーナと優しくリリアーナを抱きしめ頭を撫でるキシリア。

 彼女がしょぼくれてムスっとしているときは泣く寸前なのだ。このことを知っているのはキシリアだけである。

 大幹部としての立場もあり、常に凛とした姿をしているリリアーナであったが、軍を離れれば一人の女性、怖いものは怖いのだ。常闇の王として生活をしているリリアーナにも感情を吐露する時が必要であった。

 キシリアがそんなリリアーナを優しく諭す。

 

「本当にこの一年間でリリーはよく泣くようになっちゃったね?やっぱりあの村のせいなの?」

 

「あんな村関わりたくないのに魔王様たちがなんとかしようとするんだもん!怖いものは怖いのよぉ…うぅ…」

 

 ぽろぽろと涙を零すリリアーナ、こうなると数時間はこの状態だ。

 リリアーナの涙などでびしょびしょになって行く自分の服を見てキシリアはオールを漕ぐのをやめた。波のゆくままに海を漂うことに決めたのだ。

 

 …親友との久しぶりのお話だ。楽しまなくてはしょうがない!

 そう思い、キシリアは満面の笑みをリリアーナに向ける。

 

「ねぇ、リリー。こうやって話すのも久しぶりじゃない?最近の魔王様たちに不満があるんだったら私に全部話してみてよ、いつものように相談事があったら聞くよ?」

 

「うぅ…グスッ…えっとね、いっぱいあるわよ。まず、最近キレ癖のついたアルカードと相変わらず単細胞のカリウスのことでね――――」

 

 

 

 

 戦わずにして敗戦した魔王軍の将は、一人の女の子に変貌し、親友に色々と相談事を話し出す。

 それを笑顔で聞く副官の魔族も、今は友達を心配する一人の女の子に変貌し、相談事をしっかりと聞いている。彼女らは魔王軍が二人を探しにくるまで笑顔で話し合っていたそうです。

 

 

 今日もこのふたりは仲良しです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 魔王城で此度の撤退理由をリリアーナから聞いた魔王様たち。

 

「魔王様、今後あの国どうします?」

 

「一切の軍事的介入を許さない。あの国も今後無視だ」

 

 胃の痛みに悩まされるみたいです。

 

「魔王様、あの前線野営地が跡形もなく吹き飛びました」

 

「うぅ…本当か?」

 

「一応国での立場というものがありますので…あの村に使者を送りますがよろしいでしょうか…?」

 

「あぁ…構わない。一応今回の被害内容を伝えるようにしておけ。もしあちらから謝罪がなければ形だけでも宣戦布告を…しなければなるまい…」

 

「「…はぁ」」

 

 ため息をつく魔王さまとアルカード。

 ふたりは今日も治まらぬ胃の痛みに耐え、頑張るみたいです。

 

 

 

 今日も魔王さまは頑張ってます。

 

 

 

 

 


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