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その3~人間の王様~

不幸の手紙を受け取った人の話(笑)

突然だが手紙が届いた。


我が国では希少価値の高いパリスノと言う半透明の素材を使った封筒。熱にも水にも衝撃にも強く頑丈。封筒を持った手の平は透けて見えるのに、封筒の中に入っている手紙は透けて見えないっと非常に変わった素材だ。その素材を知らなかったら、中身を入れ忘れたのか? っと、思うだろう。


「…」

手の平サイズのミニ竜が「この国の責任者宛です」と言って私の手に直接渡った。

普通ならありえない。何故なら私は王であるのだから。

私宛に届く手紙は大量でそれを全て読むのは困難。なので、普段なら側近達が中身などを確認の上、私の元に届くのだが、相手が魔国の王からだった。


「っ!!!」

驚いた。



魔国が誇る世界で一番早い配達‘くるぽっく’。飛ぶ早さが最速な竜族が配達をする。最高時速は五百キロだっただろうか? そんなスピードでも大丈夫な頑丈な体の持ち主。例え治安の悪い場所だろうが別料金と言う名の護衛や危険手当が必要がない。家にぶつかると家が壊れるほどの頑丈なのだから。しかも彼らは自分の体の大きさを自由に変えられるのでどんなものも運ぶ事が出来る。


…家を運んでいる時は流石に驚いたが…。


っとまぁ、魔族の者が我が国(人間のくに)に出入りするのが当たり前な程、我が国と友好関係を築いている。だが、この手紙は……。


「…我が国の男を差し出せってことだよな…」

何の為に人間の男を欲するんだ?

人間は、魔族より力や寿命。種族によっては美しさも劣る。だからこそ、不思議に思う。

…まさか…喰らう為か?

「………」

何で俺の代でこんなものが届くんだ?

頭が痛い。


頭を抱えているとノックの音がした。

「入れ」

「失礼します。結界は最高ですけど何かありました?」

入ってきたのは我が国の結界の要の最高責任者。我が国一番の魔術師。外見は十代の可愛らしい少女だが、実年齢は…121歳。人間と魔族とのハーフである。

この者なら、この手紙の相談にうってつけだろう。

「今朝、この手紙が届いた」

「拝見しても?」

「あぁ」


人間の国王様へ

一つ、魔術、剣術、武術が優れていない者。

一つ、泣き顔が可愛らしい者。

一つ、体と心が頑丈である者。

条件に当てはまる若い男性を募集いたします。

魔界の王より


「…伴侶の募集…」

「はぁ?」

伴侶だと?

「魔族は百年に一度子作りをします。百年に一度なので気合を入れて伴侶を探します。それが、来年。手紙の内容からだと…魔族に好みの男性が居なかったみたいですね。で、人間の中から探す事にしたって事ですかね」

「……つまり」

「重く考えなくて大丈夫ですよ。友好関係を築くために政略結婚とかするじゃないですか。王族や美男や優秀な人間を差し出せって言っているわけじゃないんですから。…まぁ、弱くてヘタレで、いじめ慣れしてる者を探すのは大変ですけどね…」

「…」

「う~ん。武道会開いて弱い者選手権とか? でも、本当に弱い人間ならそもそも武道会って言う言葉だけで参加しようとしないですし…。魔力測定器の反対な装置でも作って探した方が早いかな…? でも、武術、剣術はこの方法だと無理ですし…どうしましょうか?」

「…緊急会議を行う」

「では、皆様を召集しときますね」

「あぁ…」


まさかその召集に召喚魔法を使うとは思ってもみなかった。


…許せ部下達よ。

説明的な文章で終わってしまった…。

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