第7話:レオタードが受け入れてしまう夜
「もう、あの惨めな感覚には屈しない」
アジトの静寂の中、神代麗子は鏡の前で、修復されたレオタードを手に取った。ゾルバによる汚染を経て、二週間の「蘇生期間」を耐え抜いたロイヤルブルーの生地は、かつてないほど強固な弾力を取り戻している。
彼女は迷いなく、その「正義の皮膚」を纏い始めた。 光に包まれるような奇跡はない。足首から順に、強靭な張力を持つ布地を肉体へと馴染ませていく。膝、腿、そして腰へと引き上げるたびに、パンストのフィルターを介して肢体がギリギリと締め上げられていく。両腕を通し、首元まで生地を密着させた瞬間、全身を襲ったのは、暴力的なまでの**「着圧」**だった。
「……っ! 苦しい、くらい……」
新品同様の弾性は、彼女の163センチの肢体を容赦なく絞り上げる。肋骨の輪郭を克明に浮き彫りにし、下腹部を平坦に押し潰すその圧力は、同時に彼女の胸部を強く圧迫した。厚手のニップレスを自ら貼り付け、その上から生地を被せる。張力によって胸の突起の隆起が僅かに強調されるが、彼女はそれを「使命への覚悟」と信じ、夜の埠頭へと向かった。
だが、ゾディアックの圧倒的な魔力の前で、その誇りは一瞬にして砕かれる。 ゾディアックが指先を弾くと、麗子は背後のコンクリート壁へと弾き飛ばされた。激突と同時に、両手首と両足首に「魔力の楔」が打ち込まれる。両腕を左右に大きく広げられたことで、レオタードの生地には極限の**「横の張力」**が加わった。
(ああ……っ! 生地が、引き裂かれそう……っ!)
左右に引っ張られたロイヤルブルーの布地は、逃げ場を失い、彼女の胸の膨らみに限界まで張り付いた。ニップレスによって平坦に抑えられていた場所が、生地の牽引力によって不自然なほど際立ち、敵の視線に晒される。
ゾディアックは優雅な歩みで近づくと、迷いなく彼女の襟元に手を滑り込ませた。 「まずは、この無意味な欺瞞を剥いでおこう」 「あ……っ! やめて……!」
左右のニップレスが、粘着剤の剥がれる音と共に一枚ずつ剥ぎ取られる。夜の冷気が敏感な先端を直接打つ。ゾディアックは剥がしたそれを捨てると、丁寧にレオタードの襟元を元の位置に戻した。
「……っ!? ああ、なんて……!」
ニップレスを失った裸の肌に、強固な着圧を誇る生地が直接密着する。鏡のような張力を保つレオタードの表面には、隠しようもなく、ツンと尖った二つの胸の突起が鋭く浮き上がった。生地が突起の形を忠実に拾い上げ、正義の象徴である衣類が、今や彼女の興奮と恐怖を雄弁に物語る「鏡」と化していた。
ゾディアックの指が、その生地越しに浮き出た突起を捉える。 「見てごらん。君の聖衣が、これほどまでに君の肉体を強調している。まるで、私にここを攻めてくれと請い願っているかのようだ」 「……あ、あぁっ……!」
指先が、突起の頂点を焦らすように、円を描きながら撫で上げる。密度の高い繊維が、指先の微細な震えを逃さず、裸の先端へと直接的な摩擦として伝導する。生地越しの愛撫は、生身で触れられるよりも遥かに鮮明で、執拗な刺激となって麗子の脳髄を焼いた。
「拒んでいるつもりか? だが、この生地越しに伝わる感触に、君の肉体は歓喜の声を上げているぞ」
(やだ……っ、レオタードが……私の身体を裏切って、指を受け入れている……っ!)
胸への一点集中した蹂躙は、神経を伝って下腹部へと流れ落ちる。股間には一切触れられていない。パンストと純白の下着はまだ「結界」を保っている。しかし、胸を直接責め立てられる快感に、麗子の「神聖な空間」は内側から熱を帯び、とろとろとした蜜が溢れ出していく。
「あ、んッ……! ひ……あぁっ!」
麗子の口から、隠しきれない喘ぎが漏れ出す。突起はレオタードの生地を突き破らんばかりに硬く尖り、彼女の敗北を視覚的に証明していた。ゾディアックは彼女が絶頂の淵に追い詰められたところで、ふと指を離した。
「今日はここまでだ。その尖りきった突起と、重たくなった股間の感触を、日常でも存分に反芻するがいい」
魔力の楔が消失し、彼女は崩れ落ちた。閃光を放ち、命からがら逃げ帰った麗子を待っていたのは、脱ぎ捨てたレオタードの胸元に残された、自分自身の熱い「記憶」だった。
【8話へ向かい変身を躊躇する麗子】




