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03 詩 蜜の花
甘い蜜を蓄えて 誘惑する
花を見たいのでしょう?
もっとこっちへおいで
とても綺麗に見せてあげる
人生で見た事がないくらいに
他に類のない高級品
触れることが恐れ多い
まるで女王のような花
気高く
美しい
神聖な
ちり芥に過ぎないあなた
けれどほんの少しだけ
与えてあげるわ この蜜を
喉を潤したいのでしょう?
乾きはもっと広がるばかり?
甘い蜜に誘われて
やってきたのは
小さな蜂たち
自分の巣の中に持って帰るつもり?
そんなことはお見通し
さあ 花を見たいのでしょう
見せてあげる 魅せてあげる
他の事なんてどうでも良くなるくらい
帰らないで 帰らせない
まだまだこの時間は続くのだから