17.単身で突入しても問題無いよね?
敵がいた場合どう行動するのか。
それには、その人の性格が出ると思う。例えば身近な人達で言えば、
明里ちゃんの場合。
「ん~。……術を使って撃破?無理そうなら目覚君に泣き付くかな?」
葵南ちゃんの場合。
「どうしますかね?……○せそうなら○して。無理そうなら凍らせて足止め。その間に目覚君に助けてもらう感じでしょうか」
風花ちゃんの場合。
「頑張って共存できるように工夫するわ。幸いなことに術も使えるし、話し合いの時間を作れると思うのよね……あっ、でも、美春を襲ったり目覚君達を襲ったりするなら別よ。私の妹と友達に手を出すやつはぶっ○すわ」
美春ちゃんの場合。
「ん~。顔の写真を撮ってそれと一緒に個人情報ネットに晒、……ん~。どうすれば良いんだろうねぇ。私怖くて何もできないかもぉ~。でもでもぉ。お姉ちゃんに手を出すなら生きてることを後悔させるけどね。○にたいって言うほど苦しませてあげるよ」
宿利ちゃんの場合。
「え?敵?そんなの逃げるに決まってるっすよ。何を当たり前のこと聞いてるんすか?アタシはあんな明里先輩とかみたいな化けもn、じゃなくて、強いわけではないんすから!ハ、ハハハッ」
うん。凄く性格が出たね。
因みに5分の4が条件付きの場合もあるけど殺害を候補に入れてたよ。最近のJC(女子中学生)とJK(女子高生)って殺伐としてるなぁ。
美春ちゃんは本音を隠そうとしてたけどほとんど漏れ漏れで意味なかったね。敵の個人情報晒すとか社会的に殺せるよね?恐ろしいよ。かなり外道だよ。
で、そんな殺伐とした皆(宿利ちゃんは除く)とは勿論僕は違う。
僕の場合はお金って言う最高の武器があるんだよ。そして、コネって言う補助装置も。
それがあれば、違った戦い方ができる。
「「「「え?例の会社の展示会に行く?」」」」
「そう。ちょっと本気で圧をかけに行こうと思って」
「い、いやいやいや。危ないでしょ!?」
「そんなの駄目ですよ!死にますよ!死んじゃないますよ!!」
「狙われること間違いなしじゃない!そんな危ないところに行ってどうするのよ!!」
僕の作戦を同い年組は全力で止めに来た。
危険は勿論あるし、3人が心配する気持ちも当然理解できる。敵の近くまで潜り込んでいこうとしてるんだから、危険がともなわないわけがないんだよね。
ただ、
「上手くいけば混乱が狙えるかもねぇ。そんなとこまで来てるって分かれば、自分たちの察知能力に疑問を抱き始めるだろうしぃ」
「そうっすね。灯台もと暗しだったみたいなのが1番焦って嫌がられることっすし」
年下2人は賛成みたい。こっちは年上組と違って性格がわr。げふんげふいん。人の心がよく分かってるからね。内側に入り込まれてるなんて分かったら疑心暗鬼になることが理解できてるみたいだよ。
内側に入り込まれるってことは、自分たちの察知能力が低い。もしくは、自分たちの中に見つけたとしても報告しない裏切り者がいるってことだから。
ただ、そういう理由を説明されても、
「危ないよ。やめようよ」
明里ちゃんは嫌がる。
「いやぁ~。今回ばかりは確実に決めたいから、そういうわけにもいかないかなぁ」
「えぇ……」
「……分かりました。では、私と明里は確実に連れて行って下さい。護衛の人達は連れて行くんでしょうけど、力を使える人は1人でも多い方が良いはずです!」
明里ちゃんは不満そうだけど、葵南ちゃんは僕の意思は固いとみて対応を変えてきた。2人で僕の護衛をするつもりみたいだね。護衛は何人いても足りないだろうし非常に助かりはするんだけど、
「僕1人よりも2人が一緒に来た方が更に目立つと思うんだけど……」
「そ、それは、そうかも、しれない、ですけど……」
歯切れが悪く、納得はしていないうが理解はしているという様子。必死に反論を考えてるようだけど、普通に僕の方が正論過ぎて反論なんて無理だよね。まあ、敵のど真ん中に行くんだから1人でも3人でも見つかるときは見つかるって言う反論の仕方がないわけではないけどさ。
ただただ、隠密行動とかを考えれば1人で行った方が効果は大きいんだけど、
「……まあでも、たまには3人で行くのも良いかもね」
「っ!本当ですか!」
僕がなんだか3人で行くのに乗り気になっているのが分かったようで、葵南ちゃんは少し元気を取り戻す。
……だって、3人で久々のデートのチャンスなんだよ。行かないわけないよね。ついでに帰りに遅くまであんなことやこんなことをして……ふふふっ。最近は姉妹と宿利ちゃんが一緒であんまり出来てなくて久々だから頑張っちゃいそうだなぁ。
「あ、あのぉ。私の意見は完全無視なのかな?」
僕と葵南ちゃんが行く気になってると、明里ちゃんがちょっと困ったように笑いながらそんなことを。当然ながら、
「べつに来たくないなら来なくても良いよ。葵南ちゃんと2人で行ってくるし」
「い、いや!べ、べつに行きたくないわけじゃないんだけど!私が行きたくないんじゃなくて、目覚君に行かせたくないの!!」
行きたくないわけではないらしい。それなら行くのは決定だね。その後の発言に関しては完全に無視するよ。都合の悪いことは聞こえないんだ~。




