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22.妥協案でも問題ないよね

深夜にもう1話投稿します。

「会議するよ!葵南ちゃんが僕たちの諸々を盗み聞きしたり盗み見しようとしたりする件について!」


「私は無視しておけば良いと思います!」


僕が議題を告げると、葵南ちゃんがすぐさま発言した。葵南ちゃんはそうだろうね。僕たちの諸々を除いてる本人だから。今後もそれは続けたいだろうし。


「明里ちゃんは?」


「部屋に外から鍵を着けて閉じ込めたら良いと思ってたんだけど……葵南はそれはそれで嬉しいみたいだから」


「目覚君に監禁して貰えるなら大歓迎です!!」


うん。そうか。明里ちゃんも考えてはいるけど、葵南ちゃんの守備範囲が広すぎてどうにもできないんだね。

気持ちは分かるよ。変態の扱いって難しいよね。結構何しても喜ぶんだけど、本当に喜ばせようと思ったときには微妙な顔されたりするから。


「葵南ちゃんの絶対に譲れないラインは何かな?」


「2人の諸事情を聞いて、私がやってもらうのを想像することです!!」


お、おぅ。そんなことしてたんだ。あんまり僕たちの夜は葵南ちゃんの趣味には合わないと思うんだけど……いや。普段からひどいことされてる分、夜には優しくして欲しいとか言うタイプなのかな?

でも、諸事情を自分が体験するのを想像するなら、


「違法ではあるけど、ネットとかで調べればR18のものとか出てくるでしょ?」


それでも聞いて見ておけば良いじゃん。

って、思ったんだけど、


「目覚君、何か誤解してませんか?私がいじめられて喜ぶのは、目覚君からされたときだけですよ?相手は誰でも良いわけではないんです」


「そ、そっか」


誰でも良いのかと思ってたよ。痛みを与えてくれる人皆大好きちゅっちゅなタイプかと思ってた。

違ったんだね。


「でも、そうなるとある程度僕たちも妥協しなきゃいけなくなりそうだね」


「そうだね。……なら、時間設定を設けるのは?」


僕の言葉に頷いた明里ちゃんが、そんな提案を。


「時間設定?」


「そう。聞いても良いけど、10分だけとか時間を設定しておくの」


「あぁ~。それ以上聞いたら次の日のをやめるとかルールを決めれば良いのかな?」


「そうそう。そんな感じ」


悪くはないかもしれない。10分なら、明里ちゃんが恥ずかしいところを聞かれるだけだと思うから。事後の睦言までは聞かれないでしょ…………たぶん。

葵南ちゃんに視線を向けてみると、


「妥協案ですね。それが嫌だとは言いませんけど、最初の激しいのだけじゃなくて後の方のしっとりしたのも聞きたいと言いますか……」


「っ!?」


明里ちゃんお顔が赤くなる。聞かれてるのは分かってたはずなのに、口に出されると恥ずかしいのかな?最後の方は明里ちゃんが凄く甘えてくるからね。あそこを聞かれて恥ずかしいと思うのは分からなくもないけど。


「じゃあ、いつから10分を始めるかは葵南ちゃんが決めて良いことにしたら?」


「おお!それは良いですね!激しいのを聞くか甘いのを聞くかは私の気分次第って事ですね!?」


葵南ちゃんは目を輝かせた。

確かに葵南ちゃんのいうとおりだけど、葵南ちゃんはずっと甘い方が聞きたいわけではないんだね。


「そうそう。……ただどの時間から切り替わるかは分からないから、時間をかけすぎると先に僕たちは寝てるかもしれない」


「ふぅ~む。……面白いですね!やりたいです!!」


こうして葵南ちゃんへの対応は決まった。決まりの中にもある程度自由を持たせることで、葵南ちゃんに束縛感を感じさせないようにしてるわけだよ。僕の考えが冴えたね。

こうして僕の羞恥心と葵南ちゃんの変態行動への執念との対決は終わった。どちらが勝ったとかではなく。折衷案がとられるという交渉ではありがちな形になったね。

それから数時間経って、僕は明里ちゃんとダラダラと。


「朝と夜の2階のお風呂だけだと、発散させるのには足りなかったのかな?」


「ん~。じゃあ、夕方にもう1回増やしたら?」


僕の呟きを聞いた明里ちゃんが、そんな提案をしてくる。それができるなら凄く良い提案だと思うよ。でもね。


「そんなことしたら僕の方が持たないよ。どのタイミングでやるのかは分からないけど、そんなことしてたらいつか葵南ちゃんを襲っちゃいそう」


「あぁ~。それはマズいね。目覚君、今まで折角初めてを奪わないように配慮してたからねぇ」


そうだよ。主人公とよりを戻すときのことも考えて、葵南ちゃんのは奪ってないんだから。良い具合に抑えられてきたのに、お風呂入る回数なんて増やしたら抑えられなくなっちゃうよ。

……あっ。でも、


「3人で入るなら、葵南ちゃんへ行くのは抑えられるかもしれない」


「うぇ!?私も巻き込まれるの!?……まあ、目覚君が葵南を襲わないようにするためには、それが1番だよね」


「うんうん」


葵南ちゃんに反応してしまった分は、明里ちゃんにぶつければ良い。って思ったんだけど


「うぅん。やっぱりそれならやめようか。私、見られるのは流石に恥ずかしいから」


明里ちゃんはそう言ってく微を横に振った。3人でお風呂入るのは駄目かぁ。……残念。

でも、少し気になったことを聞いちゃおう。


「聞かれるのは良いけど見られるのは嫌なの?」


夜のあれこれが聞かれてるのを知った後、葵南ちゃんは僕たちの寝室に入ってきた。その時に僕だけじゃなくて葵南ちゃんも帰るように言ってたんだけど、その時にも気になったんだよね。

聞かれるのはそこまで嫌がってなかったのに、なんで見られるのは嫌なのか、と。


「嫌だよぉ。声も恥ずかしいけどさぁ。でも、顔が凄いことになってるじゃん。アレを見られるのは流石に……」


顔を見られるのが恥ずかしいらしい。確かに普段はしない顔になるけど、


「アレはアレで可愛いと思うけど?」


「そ、それは嬉しいけど……やっぱり目覚君以外に見せるのは恥ずかしいというか」


うぅ~ん。その辺は僕にはよく分からないね。声も姿も同じくらい恥ずかしいと思うんだけど。その辺は個人差があるのかな?

それならそれで良いけど。


「じゃあ、本題に戻ろうか。葵南ちゃんの発散が足りないって言う話だったよね」


「あぁ。うん。そうだね。……でも、発散かぁ。目覚君がお風呂でしてあげる以外だと何かあるかなぁ?」


「うぅん。そう言われると……」


僕たちは考える。葵南ちゃんに発散させる機会が無いかと。もしここで何かあって葵南ちゃんが満たされるようになれば、夜に盗み聞きされずに済むかもしれないからね。

そうして考えていると、


「あっ。そうだ目覚君」


「ん?何かあった?」


明里ちゃんが思いついたみたい。


「うん。目覚君、葵南に大人のおもちゃをあげるって言ってたよね?アレってもうあげたの?」


「……あぁ。そういえばあげてないね。調べるだけ調べて買うの忘れてた」


そういうグッズをネットで調べてみたり、そういうのを売ってるお店を調べてみたりはしてる。幾つか良さそうなのはあったけど、まだそれを葵南ちゃんには見せてない。


「じゃあ、後で見せてみるね」


「うん。そうして。たぶん、それでしばらくは満足するんじゃない?」


ということで、早速葵南ちゃんを呼んでネットで探していたものを見せてみる。葵南ちゃんはすぐに目を輝かせて、それぞれおもちゃを吟味してるね。細かい商品情報とかみ始めて、探す段階からもう楽しそうだよ。

この提案をしてくれた明里ちゃんには感謝だね。良いのが有って良かった。


「目覚君。もう少しそっちに」


「こう?」


「はい。ありがとうございます」


数日後。早速葵南ちゃんは商品を買って、色々試していた。僕は絶讃葵南ちゃんに呼び出されておもちゃを使うお手伝い中だよ。ちょっと自分ではまだ場所が分かりにくいものとかあるみたい。

だからそれを僕が教えていくことになるわけだけど………………辛い!

相変わらず我慢しなきゃいけないから、凄い辛いんだよ!その辺葵南ちゃんは分かってるのかな!?葵南ちゃんなら分かっててやってそうだけども!!


「目覚君?どうかしました?」

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