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15.手に負えなくても問題ないよね?

今日は深夜にもう1話投稿します。

《side小川目覚》

「……転校生を紹介する。自己紹介してくれ」


「はい。私は神道葵南です。これからよろしくお願いします」


休みは終わり、月曜日。転校生がやってきた。勿論葵南ちゃんですとも。

そうすると明里ちゃんの時と同じように、


「か、可愛い!今度一緒に遊びに行きませんか!」「彼氏いますか!」「好きなタイプは何ですか!」


男子達が盛り上がる

突然の時期の転校生だけど、明里ちゃんがいたからそこまでの驚きではないみたいだね。それよりも明里ちゃんと同じく可愛さで盛り上がってる感じ。女子達も男子に冷めた目を向けつつ、興味のありそうな表情に。


「可愛いって言ってくれた人はありがとう。2人でって言うのは無理だけど、遊ぶのは要相談かな。彼氏はいないよ。あと、好きなタイプは……可愛くて、ちょっと意地悪な子、かな?」


うん?それは僕にするアピールかな。僕顔は可愛いし、結構葵南ちゃんのことをいじめてるし……いや、意地悪って言ってるだけで、いじめるまで行くと違うのかな?違うよね?違うって言って。

あんなことをしておいて好かれると、葵南ちゃんのことを見る目が変わっちゃうよ。明里ちゃんと同じくチョロイン疑惑も出ちゃうし!


「神道さん!肌の手入れとか何してるの?」

「爪綺麗だね!」

「ねぇ!意地悪な男の子の話を私と……」


休憩時間。葵南ちゃんは女子に囲まれていた。何人かの男子も行こうとしてるけど、全く入り込めてないね。無理矢理入り込もうとした男子は、女子の体に触れちゃうことになるからセクハラって言われてビンタされてるし。

……あっ。1人はキックされた。大事なところを蹴り上げられてたよ。可哀想に。


「ええと。肌の手入れはこれ使ってて、爪は毎日色々と。あと、意地悪な男の子の話、興味あるよ。それから……ぅぅぅ~。流石に対処しきれないよ!明里ぃ!助けてぇ!」


質問を捌ききれなくなって、葵南ちゃんが明里ちゃんに抱きついた。幾人かの男子が目の色を変えたね。女の子同士が好きな子達なのかな?


「あ、葵南。落ち着いて。たぶん全部に答えなくても誰も怒らないから」


「そうだけどぉ。皆と仲良くなりたいじゃん?」


「まあ、気持ちは分かるけどさぁ」


抱きつかれた明里ちゃんは少々困り顔を。そんな顔をしたくもなるよね。

その会話を聞いたクラスメイトは驚いた様子で、


「えっ!?2人って知り合いなの?」

「何々?どういう関係!?」

「前の学校で同じだったとか?」


そっちの話で盛り上がってるね。今度は2人が質問攻めにされてるよ。僕とも知り合いだってバレたら、僕もあの中に入ることになるんだろうね。口止めしておいて良かったぁ。


「盛り上がってるなぁ」


僕が葵南ちゃん達を見てると、友達の1人が話しかけてきた。異様な盛り上がり具合に苦笑してるね。向こうとこっちのテンションの差で苦笑いもしたくなるよ。


「今日はずっとあのテンションだろうね」


「そうだな」


そんな僕たちの予想通り、休憩時間はずっと葵南ちゃんと明里ちゃんの2人が囲まれていた。明里ちゃんは囲まれるの2回目だね。

そして昼休憩がやってきたんだけど、


「「「おぉぉ~」」」


葵南ちゃんの周りから驚きの声が。


「お弁当可愛い!」

「なんか、明里ちゃんとは違う可愛さがあるね!」

「これ、神道さんが作ったの?」


明里ちゃんの時と同じくお弁当で盛り上がってるみたいだね。僕も作った甲斐があったというものだよ。3人全員を違う盛り付けにするのは大変だったなぁ。

でも、結局、


「目覚君確保ぉ!」


「今日も間違えて写真撮っちゃうねぇ~」


女子達からお弁当の写真を撮られるのは僕。明里ちゃんも葵南ちゃんも可愛いお弁当にしてるのに、なぜか誰も撮らない。

なぜずっと僕なんだぁ~。


「はいはい。いつも言ってるけど気をつけてね」


「「「はぁ~い」」」


パシャパシャと写真が撮られる。恒例行事だね。僕は女子に頭を撫でられながらその光景を眺め続ける。きっと今の僕は死んだ魚みたいな目をしてるだろうね。


「……あの目、良い!」


「葵南?大丈夫?」


「だ、大丈夫」


ちょっと不穏な単語が聞こえた気がするけど、気のせいだよね・……だよね?

なんて思ってると時間は過ぎ去っていって。学校が終わる。


「じゃあねぇ!」


「おう!またな目覚!」


僕は友達に別れを告げて帰ろうと、するんだけど、肩に手が置かれて、


「め、目覚君。避ければ一緒に帰りませんか?」


少し緊張した声。その声の震えが、人によっては庇護欲をそそられるのかもしれない。でも僕は、


「却下で」


「くぅ!」


即答で却下すると、葵南ちゃんは笑顔で変な声を。

そう。話しかけてきたのは葵南ちゃんだったの。これは何かな?明里ちゃんもやってきたけど、帰る時に話しかけるのは決まりみたいなものなのかな?葵南ちゃんまで僕との約束を破ってくるとは思わなかったよ。


「じゃあね」


「あっ!ちょっと待って下さい!一緒に帰るのはダメでも着いていきますぅ!!」


クラスメイトに囲まれて質問攻めにされる前に、僕は学校を出ようと歩き出す。葵南ちゃんも急いで帰る用意をして走ってきた。

更にそれに続いて、


「ちょっと~。私も一緒に帰るぅ!!」


明里ちゃんも

3人で帰ることになりそうだねぇ。明里ちゃんは仕方ないとして、葵南ちゃんには後でお仕置きかなぁ。


「覚悟しといてね?」


「は、はい!」


……なぜだろう。凄い嬉しそうに頷かれたよ。

いや。もうだんだんと分かってきてるんだよ?葵南ちゃんにそっちの気が目覚めてきちゃってることは。そして、かなり手に負えないかもしれないことは。

でもね、ここでやめるとたぶんもっと求める気持ちが強くなると思うんだよ。お酒とかたばことかクスリとかの中毒者がやめようと思ってもやめられないのと同じだね。ダメだと頭では分かってても体が求めちゃう事ってあるんだよ。

クスリの場合とかだと、クスリと言っておいてただの水だったり栄養剤だったりを使うことで頭をだますって言うこともできる。でも、葵南ちゃんの場合はごまかしがきかないものだからねぇ。


「それじゃあ、ご飯の前みたいにして」


「はい!」


帰ってると葵南ちゃんは真っ先に首輪をつけて、制服を脱いだ。そして、僕の前で大きく口を開ける。僕は、その口の中へ……。


「……んっんっんっ。ぷはっ」


葵南ちゃんは口の中へ浸入してきた液体を全て飲み込む。そして、顔を赤くして高揚した様子で、


「あ、ありがとうございます」


お礼まで言ってきた。

重傷だね。かなり重傷だよ。もう治せないんじゃないかと思うくらい重傷。これ、もし神道家に帰ることがあっても向こうで満足できないんじゃないかな?僕としては苦痛を与えて帰りたくさせるつもりだったのに、逆に帰れなくさせちゃってる?

不安だね。そして、さらにもう1つ不安なのは、


「……ねぇ。その下に流した液体はちゃんと拭いてね」


「ああ。すみません。すぐに掃除します!」


今気付いたというように、葵南ちゃんは自分の下に広がっている黄色い液体を見た。大丈夫かな?催しているものが感じ取れなくなってる?

そういう病気もあったけど、葵南ちゃんを早く健康診断に連れて行った方が良いかな?


「あの。目覚君」


「ん?何?」


「汚れちゃったから、拭いた後に洗ってもらっても……良いですか?」


上目遣いで尋ねてくる葵南ちゃん。これは、誘われてるね。確実に誘われてるよ。おそらく自分の欲求を満たしてもらえるとも思ってるんだろうけど、その先も望んでるんじゃないかな?

ただ、


「良いよ。洗ってあげるだけ、ね?」

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