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あなたの後ろにいるのは…。  作者: 柘榴
「session1」
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第四話「新たな悩み」

「何見てるの?アンタ」


それは陽子が病院にかかった後、席替えをしたある日の授業中での後ろの女子からの一言——


「え?」


陽子は意味が分からなかった。


なので——


「え?席替えしてからワタシ、まだ一回も後ろ振り返ってないけど?」


自己弁護もあったのだろう——


陽子はそう言った。


後ろの女子は少し困った様な様子で——


「そう、それは分かっているんだけど、アンタ、前向いてても後頭部から視線?ん〜、なんて言っていいのか、何か見られてる様な気がすんのよね、気持ち悪い」


陽子は意味が分からなすぎて、そのまま黙って前を向いて、机に突っ伏したまま、授業をやり過ごした——


そして下校途中——


親友の華江が、


「どうしたの?何か元気ないよ?陽子?」


「私………」


「ん?」


「もう、学校来れないかも知れない…。」


「え?何言ってんの?意味分かんないよ?陽子!?」


「じゃあね、華江!」


陽子は今自分が置かれている状況の意味の分からなさと、後にクラス中にたつであろうよからぬ噂によって親友である華江に迷惑がかかることを恐れて、学校から逃亡することをその場で決意した——


「陽子〜〜〜」


✳︎


家に着いた——


自分の部屋に入った。


もう、学校に戻らないと決めた陽子にとっては長らく時間を共にするであろう場所でもあった——


何でもいい、ワラにもすがりたい気持ちで、パソコンを開いた陽子は、遂に、


神頼みにすがることにした—


“クダラ町ミコシ市神社一覧——”検索—


クダラ町ミコシ市とは陽子が住む町の名である——


「あった!」


クダラ町ミコシ市赤津神社——


“あなたの原因が分からない悩み、災い、それはひとえに悪霊の仕業かも知れません。当館の宮司の三笠善太郎がお救いいたします—”


それを見た瞬間、陽子は部屋を飛び出していた——

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