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第一話『それは始まった…』
川上陽子の日常と非日常への邂逅譚の始まり。
誰?私の後ろについてくるのは?
ちびまる子ちゃんのマンガが好きな12歳の小学生の女の子。
彼女は、いつも彼女の背後に誰かからつきまとわれている様な感覚を覚えるのであった…。
ある日———。
授業中であった。彼女の後ろに座っている男子生徒が——
「おい、陽子、お前なんで前しか向かないんだ?お前が振り返るの見たことねぇ。キモくね?」
陽子はハッとした——
そうだ!この男子が言う通り、私は振り向いた事がない——、生まれてから、ただの一度も——
その男子の言う通り、後ろを振り返って見ると——
後ろが見えた———
しかし、ここからが問題なのだが、
また、
後ろを振り返った私の、黒板、元見ていた前方から視線を感じるのだ——
「誰?誰なの!?私の後ろにいるのは!?」
陽子の精神は路頭に迷った———