タイトルにワードを注入しろだって? 「農民」「おにぎり」「ドラゴン」「大魔王」「聖女」「おねぇ」「幕末」「牛乳」「入道雲」「伝説」が入った話、此でいいんだろ?
幕末の頃、捨て子だった米太郎は農民の爺婆に拾われ乳の出ない婆に牛乳を与えられ育てられた。
婆に昼飯のおにぎりが入った包みを渡された米太郎は山に芝刈りに向かう。
昼、おにぎりの包みを開けたらおにぎりが1個包みからコロコロと転がり出て近くの穴にストンと落ちた。
米太郎は勿体ないとその後を追う。
その深い深い穴の底でおにぎりを拾った米太郎に突然声が掛けられた。
「旨そうだな、俺達にもくれよ」
声がした方を見ると、雉のような顔をしたデカイ化け物と犬の顔をした男にその男にしなだれかかった猿顔の女がいた。
声を掛けて来たのは雉顔の化け物。
「嫌だね。
どうしても食いたければ俺の子分になれ」
1匹と2人は怒りの形相になったが、背に腹は変えられんと子分になる事を了承する。
子分になる事を了承した1匹と2人はそれぞれ自己紹介した。
雉顔の化け物はドラゴン、犬顔の男は獣人の大魔王、猿顔の女は聖女と名乗る。
この穴の元々の住人はドラゴンで冬眠していたらしい、大魔王と聖女は互いに一目惚れして駆け落ち、大魔王の部下達や聖女と共に大魔王を討伐に来た勇者等に追われ、この穴に逃げ込んだとの事だった。
1匹と2人を連れて帰ろうと上を見たら降りてきた穴が見当たら無いばかりか、穴が開いていた形跡も無い。
暫し思案した米太郎はこの異世界、おとぎの星で冒険旅行する事を思い付く。
米太郎と大魔王に聖女を背に乗せたドラゴンが、大きな入道雲が沸き上がる大空に飛び立った。
平和に暮らしていたおねぇの鬼が統治していた鬼の国を襲撃して滅ぼしたのを皮切りに、3人と1匹はおとぎの星の国々を次々と襲撃して滅ぼし、悪名高い伝説をおとぎの星に残したのであった。