第3話 アラック、ブラコンになる。
全てが残念です。すみません。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁあぁ」
君達。これは誰の声だと思う?
そう。
俺さっ!
え?近所迷惑?ちょっとちょっと、言いがかりは辞めてよー
こんな事になってるのは、
兄と弟のせいである。
10分前。
「ん、んん…」
「「アラック/兄様…」」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁあぁ」
お分かり頂けただろうか。
この未知な2人の行動を。
起きたら両脇に兄と弟がいるのだよぉぉぉお
「あ、兄様!起きたんですね!兄様の抱き心地は凄く良かっごフッ」
「アラック!起きたんだな!アラックは柔らか、ごフッ」
「いい加減にしろぉぉぉお」
「…」
「アラック、なんでそんなに機嫌が悪いのかしら?」
「何か悪い事でもあったか?」
綺麗なお母様と平凡顔のお父様が言う。
「あったっ!」
「…兄様…」
「アラック…」
めっちゃ申し訳なさそうな顔してるけど、許さないからなっ
絶対に!
「あらぁ、シュリド?シューマン?何かあったのぉ?(黒笑)」
「「お、お母様…」」
「アラック、あぁ、アラック、大丈夫だった?」
「うん、お母様!」
「アラック、イケメン!」
…
段々お母様のイメージが崩れていくんだけど。
気の所為?気の所為だよね、うん。
「兄様…許して…?」
…
か、可愛い…
「シューマン可愛いぃぃぃ」
「兄様っ♪」
「アァァアラック!」
「お兄様は許してないから。」
ここに差別が生まれたのだった。
「兄様、図書室行きましょ!」
「うん、行こうか。」
「アラック!俺も」
「お兄様は後でね。」
「くぅぅぅ」
「じゃ、お兄さ」
「はい、お母様のクッキー。」
「お兄様大好き!」
食べ物に釣られるのは良くないよ。
でも無理だよ。
だってお母様のだよ?!
お母様の手が…
ゴホン。
なんでもないよ?うん、なんでもない。
「兄様、属性魔法はなんですか?」
「え?属性魔法…?」
ま、魔法、だと…?!
夢に見た魔法がある…?
異世界やっほーい!
「兄様?」
はい、キャラ崩壊しました。
「俺、まだ分かんないや。」
「じゃ、兄様やりましょ!測定っ!」
測定、魔法って測定でやるもん?
ま、いいか。
「お父様!」
「おぉ、シューマン、アラック、どうした?」
「僕達、属性魔法の測定に来たんです!」
「まだ俺も知らなかったし。」
「そうか、そろそろだな。」
そして床が光った。
「この魔法陣の中に入れ。まずどっちからだ?」
「あ、兄様、先やってもいいですか?」
「いいよ、シューマン。」
「はい、兄様♪」
ブラートコンプレックス?んな訳…
あるな。
いやだってめっちゃ甘いもん。
シューマンには。シューマンには。
「おぉ、流石俺の息子だ。ウォータ属性とネイチャ属性だ。流石だぞ。」
おぉ、流石俺の弟。
「兄様、次は兄様ですよ!」
「うん。」
「…」
「…」
「「え…?」」
残念ですみませんでした。