第2話 アラック、兄と弟に困る。
短いです。はい。
起きたらそこは見知らぬ場所だった。
こんな事は非現実的だ!
あーそれ嘘嘘。マジもんに嘘だから。
なんでかって?俺は今、見知らぬ場所にいるからだよ。
てなわけでここどこすか?
「あ、あぁぁぁあ、アラックッ!起きたのか、俺は心配したぞ、アラックッ!」
う、うわぁ…この人、ロリコン…?
「おいマヌケ、兄様が引いているだろ?どけよカス。」
「あぁん?何言ってんだこのひ弱な坊ちゃん?アラックはお前なんかより俺の方がいいに決まってる。」
「はぁ?兄様の顔を見てそれを言えるのかぁ?ははっ、自意識過剰にも程があるぜ」
「お前三男坊の癖に長男によくそれが言えるなぁ?」
「何言ってんだカス。この家の長男は兄様だね。」
「はぁ?」
おい、誰か、この意味わからん2人を止めてくれ。
なにやら俺の前で言い合い始めたんだが。
どうすればいい?このどうしようも無い2人。
「おぉ!アラック起きたか!心配したぞ!」
誰だこのオッサン。前世の俺みたいな顔してやがる。
なんかうざい。こうしてみるとやっぱりダメだな、俺の顔。
「あらぁ、アラック起きたの?」
うわ、めっちゃ綺麗な女の人っ!
もしかしてこの人と身内?マジで?!やったぁ!
あ、でも俺の顔また平凡なんじゃ…
「ホントに貴方と似てるわねぇ、アラック。」
くっそぉぉぉおぉ
平凡顔かよぉぉぉぉお
「アラックッ!この糞餓鬼より俺の方がいいよな!」
「何言ってるんだ馬鹿!兄様は僕の方がいいに決まってる!だよね!兄様!」
え、えぇ…な、何この人達…
「シュリド、シューマン、アラックを困らせたらダメよ。」
「だって此奴が…」
「だって此奴が…」
「「んだと?!」」
「ね?(黒笑)」
「「はい。」」
この女の人、最強説。
✣ー✣ー✣ー✣ー✣ー✣ー✣ー✣ー✣ー✣ー
後々分かったことだが、
俺は有名な公爵貴族の次男。
アラック=エレトニクス。
揉めてたのは俺の兄と弟らしい。
兄の方はシュリド=エレトニクス。
弟の方はシューマン=エレトニクス。
で、前世の俺みたいな顔してやがる、平凡顔の父、シドン=エレトニクス。
めっちゃ綺麗な母親様様の、
シフォン=エレトニクス。
因みに俺は今5歳だ。
5歳だぞ!5歳!
なのに2歳年下のシューマン(弟)と1歳年上シュリド(兄)が口喧嘩してるんだぞ?!
この時点でこれって…先が思いやられる…