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嫌われ者と能力者  作者: あめさか
第一章 七原実桜編
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授業中

 授業中。

 俺は、さりげなく自分の頭を指差した。

 斜め後ろの七原に向かって、『心の声を聞け』と合図をしているのだ。

 そして、頭の中で呟く。


『七原、聞いてるか? 聞いてるなら咳払いしてくれ』


 もう何度か、これを繰り返している。


 昼休みの一件もあったし、七原とは必要以上に近づかないようにするべきだと思う。

 だから、こういう手段で情報伝達しているのだ。


 後ろで七原の咳払いが聞こえた。


『確認の為に、もう一度』


 再び、七原の咳払い。

 どうやら俺の心の声を聞き始めたらしい。


『どこに他人の目があるか分からないから、しばらく部活は無しにしよう。思いついた事があったら、こういう風に伝えるよ。わかったら、もう一度咳払いをしてくれ』


 咳払い。

 どうやら同意してくれたようだ。


『あと、守川には俺が声を掛けておくから心配しなくていいよ。ちゃんと言いくるめて誤解を解いておくから。それでいいだろ?』


 再度、咳払いが聞こえてきた。


 …………。

 なんか女の子の咳払いの声って少しだけエロいよな。


「どうした、七原」


 教師が七原に問いかける。


「顔が赤いぞ。風邪か? 保健室行くか?」

「いえ。大丈夫です」


 七原はキッパリと、そう答えた。


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