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魔方陣と異世界

少年が巨大な魔方陣を描く。

「これが成功すれば…」

少年のまわりには人っ子一人いない。村が崩壊している。

少年が魔方陣を完成させ、手をつくと陣が輝き始めた。






遼が車を路肩に寄せる。

「みんな、降りよう」

「ん~?なんでだ~?」

紫苑が助手席と運転席の間から顔を出す。

「わかったか?」

「・・・みんな~降りるぞ~」

紫苑がドアを開けて降りる。遼と零怨も降りている。

「なんだお?」

「どうしたの、リョー?」

「なんなの?」

真、祐璃、葵と続く。

「何ですか、あれ!?」

優貴がメガネを押し上げて言った。

「おっきい」






目の前には巨大な黒い穴。

「これは・・・あれだ。ネット小説とかでよくあるトリップだ」

遼が左目の眼帯を撫でながら呟く。

「トリップっつーと、異世界のあれかぁ?」

「あれだな~」

「おっきい」

「紅音ちゃんかわいいですね」

優貴に反応してもらえたので紅音は黙る。

「吸い込まれたら異世界だ」

「だいたい吸い込まれるわよね、あーゆーのって」

「ユウリ、こっちこ~い」

「なに、ション?」

紫苑が祐璃の手を握る。裕璃は指輪をしている。

「異世界だろうがなんだろうが、俺が命を懸けてユウリを守るからな~」

「よくそんなこと言えるわね」

葵が髪をかきあげながら言った。





「逃げないのかお?」

「多分ムダだろぉ」

「おっきい」

「紅音それしかいってないお」

「だっておっきいもん!!」

「お!!きたな。もうすぐ吸い込まれるぞ」


「異世界でまた会おうぜぇ」






黒い穴が消える。

人の気配も消える。






「キャァ!!やめてください!!」

森の中、あからさまに変態なおっさんが金髪の少女の腕を掴む。

おっさんの後ろにも三人のおっさんがいる。

「ぐへへへ・・・諦めなよ」

少女の手を掴んだおっさん1が顔を近づける。

「うおぉおぉおおおぉぉぉぉぉ・・・・・」

「ん?なんだ?」

おっさんたちはニヤニヤを引っ込め周囲を見渡す。

少女はいち早く声の発信源を見つけた。

「あ・・・上」






上から人が降ってくる。叫びながら。

「あ・・・上」

「ん?ぐぼがぁ」

私の手を掴んでいた奴隷商人の上に落ちる。商人は気絶した。

こっちを向いている。

「ん?よぉ、お前誰だぁ?」

降ってきた男の人が私に話しかけてきた。状況を把握した残りの商人たちが武器を構える。

「う、うしろ!!」

1番背の高い商人が剣を横に薙ぐ。

「うぉっと・・・おらぁ!!」

男の人が飛び上がり、体をひねって振り向きざまに背の高い商人の頭を右足で蹴飛ばす。

「ふっ!!」

着地すると1番小さな商人が、体に見合わない槍を突き出してくる。

男の人はそれを最小限体をずらして交わすと左腕と体でそれをはさむ。私の少し手前で穂先が止まった。

「おい、大丈夫かぁ?」

「は、はい!!」

右からもう一人の商人が剣を振るってくる。

足で落ちている剣を跳ね上げ右手で掴むとそれで剣を受け止める。






槍を挟む力を緩めて右の前蹴りでチビを蹴飛ばし、着地した右足を軸にひょろっとしたのを蹴る。

ひょろっとしたのにかわされるが少し距離をとることに成功した。その隙に女の手を掴み、強引に背負う。

「おまえの家まで案内しろぉ!!」

「へ?でも・・・」

「死にたくねぇだろぉ?」

「は、はい」

最初に蹴った商人も意識を取り戻したようだ。

地面を強く蹴って走り出す。

「あの・・・・」

「あぁ?なんだぁ?」

「逆方向なんですけど・・・」


はい、ってことで異世界です。

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