表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/30

04.まなざし

「いつからここにいるの? お腹空いてない?」

「いつからかは、とんと見当がつかぬが、空腹ではござらんよ」

「……やっぱり、身体はないんじゃないかなあ」

「そうだな。じゃあ帰ろう」


 影がぐいぐいと僕の足を引っ張った。

 僕がこういうよくわからないものに関わるのを影は嫌がる。目は見当たらないのに、すごく睨まれているのがわかった。


「よくわからないのは、俺一人で十分だろうが」


 ということらしい。


「そうねえ、そろそろ私も帰りたいわ。メトロも疲れているみたいだし」


 そういうメブキさんの足元を見たら、いつの間にかメトロは跳ね回るのを止めて毛繕いをしていた。


「じゃあ帰ろうか。あんまり遅くなるとお母さんが心配するから」

「むむ、それはいけない。稚児が母を心配させるものではござらんよ」

「そうだそうだ。帰るぞ」

「その前に、それがしをどこか雨露の凌げる場所へ移動してはくれなかろうか」


 生首が困った顔で僕を見た。


「それくらいなら」

「ダメだ。そんな得体の知れないものに触るんじゃない。身体を乗っ取られたらどうするんだ」

「そ、そんなことができたら、こんなところで往生しておらんよ」


 影と生首が言い合いを始めてしまった。


「にゃー」

「メトロ?」


 毛繕いを終えたらしいメトロが起き上がって、ブロック塀に飛び乗った。

 メブキさんが慌てて後を追ったときには遅くて、生首は塀の下に蹴り落とされていた。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

この作品が面白かったら、☆を★に変えていただいたり

ブックマークやお気に入り登録してくださると、

作者がとても喜びますので、よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ