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29.手触り

「猫娘の鼻を明かしてやるといい」

「うん。ありがとう」


 その人は生首だけだったときと同じようにニヤッと笑って、より一層薄くなった。


「では、それがしはこれにて失礼いたす。貴殿も、影殿も、大変世話になった」

「さっさと行っちまえ。二度と姿を見せるなよ」

「影殿は過保護な兄でござるなあ」

「こんな危なっかしい弟いらねえや」


 その人は悪態をつく影を無視して僕に手を差し出した。


「別れ際には握手をするものらしいな。南蛮由来ゆえ、それがしにはなじみがないが。しかし、貴殿とは最後にしておきたいが、よろしいだろうか」

「いいよ」

「やめとけよ、呪われるぞ」

「大丈夫だよ」


 僕は笑った。

 父さんにさっきもらった土鈴と、猫娘が寄越した扇がある。

 ちょっとやそっとの呪いなら、どうにかしてくれるだろう。

 それに、過保護な兄もいるわけだし。


「さようなら」

「ああ、さようなら」


 握った手は硬くて、ぼろぼろで、力強くて、透けていた。

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