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12.野苺

「『縁を可視化する薬』?」


 僕が聞き返すと影は浅く頷いた。

 生首は首をひねろうとして、ひっくり返りかけて、なんとかバランスを取った。


「縁のあるモノと線を繋いで見せる……って言えばわかるか? 例えばお前にかけたら俺やお前の両親と繋がる太い線が見える。友達も見えるだろうけど、線は細くなる」

「縁が強いほど太いってこと?」

「そうだ。首と胴体ならさぞかし太い線だろうさ」

「しかし、メブキ殿はいかようにして、このような薬を手に入れられたのだ?」


 生首が言った。予想はつく。


「猫娘に頼んだんでしょ。対価は生首の髪一房か血か涙?」


 影は笑った。


「半分正解。生首の髪を一房、それからお前と俺の労働」

「高い薬なんだ」

「そらそうよ。野苺カゴいっぱい、百合の朝露、アザミの刺、あとは……」


 生首はしょんぼりした顔で、転げない程度にうなだれた。


「それがしは手を貸せなさそうで申し訳ない……」

「仕方ないよ。その代わり、猫娘が欲しがるだけ、髪をあげて」

「承知つかまつった! いくらでも差し上げようぞ」


 生首がニコニコと頷いた。

 何に使われるかわかったもんじゃないから、僕だったらぜっっったいに嫌だけど言わない。

 それに今回の対価は、がめつい猫娘にしては優しいと思う。

 探すのは大変じゃない。でも地道に集めないといけないモノばかりだ。


「じゃあ、雨が上がったら野苺から摘みに行こうか」


 僕は大荒れの窓の外を見た。

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