第55章:人生最後のクラス会(19):2016年11月開催のクラス会当日(3)
・・・ぼくは、読者の皆様もよく知るように、
けっして「順風満帆」な人生ではなかった。
経済的には・・・ふだんの私生活では、金銭的に困った経験がなかったが、
拙作『たからもの』や『たからものⅢ』でもずっと述べてきたように、
むしろ、「波乱万丈そのもの」だったといっていいだろう。
・・・それは、今回、ぼくに同行していない、不参加の二人・・・
高校時代の親友、「圭司さん」と「ぼーや」も例外ではなかった。
ぼくは、圭司さんの結婚披露宴に、ぼーやとともに参加した。
キャンドルサービスのめでたいイベントのさなか・・・
参列していた、圭司さんの会社の同僚と思われる中年男が、
ぼくたちや、
客席のテーブルをひとつひとつ回っては、ロウソクに火をともしてゆく圭司さん夫妻にも聞こえるように、わざと、こんなホンネをもらしていたのだ。
「・・・あいつ、俺を『トモダチ』だと勝手に思い込んでるようだけど、俺は実はそうじゃない。一度も、あんなムカツク、ガンコなヤツとトモダチだったことなんかないね。」
と。
(・・・どうやら圭司さん。君の同僚のみならず、職場の社風も、よどんで汚い、居心地の悪いものらしいな。部外者のぼくまで、寒気を通り越して、吐き気すらしてくるほどだ。そうだったのか・・・。)
ぼーやも、
岩手大学を卒業して、大手の建設会社に勤めたものの・・・
ぼくのように、職を転々とし、
最後には、地元工場の派遣労働者に行き着いた、まったくの苦労人だった。
(さぁ、みんなは果たして、あれからどんな人生をあゆんできたんだろうな・・。そして、藤田先生は、どうされていたんだろうか・・・?)




