表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

51/114

第50章:人生最後のクラス会(14):結ばれなかった恋人候補(2)・・・深沢見知子ちゃん(その4)

 ・・・フォアマンは、


 1973年に、ジャマイカの首都キングストンで、ジョー・フレージャーを2RKOで仕留め、


 新たなヘビー級チャンピオンとなった。


 「象をも倒す鉄人パンチ」といわしめた豪腕ごうわんで、


 1970年代の一時代を築いた名チャンピオンだった。


 ・・・そんな彼が、アフリカ、ザイールの首都キンシャサで、モハメッド・アリに8RKOで、まさかの逆転負け。


 引退し、ボクシングから身を引いていた彼が、


 カネのため、1987年にカムバック。


 ちょうど、復帰8戦目あたりで、ようやく、そんな彼の試合が、TV東京で放送されたのだった。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 「ジョージ・フォアアンVSドワイト・ムハマド・カウイ」の、ヘビー級10回戦。


 ・・・1988年3月。


 春休みに放送されたこの試合を、ぼくは録画して、


 アナがあくほど、繰り返し繰り返し観た。


 小説よりも、映画よりも、さらにはマイク・タイソンよりも・・・ぼくを励まし、勇気づけてくれたのが、


 フォアマンの、一連の「カムバック劇」であった。


 ぼくは、


 3年6組の教室に入室するときには・・・


 かならず、当時のフォアマンがやっていたような表情と動きで、悠然ゆうぜんと、厳しい試合が待つリングへとおもむくような心境の、意味ありげな「上目遣うわめづかい」で、まっすぐ前をにらみつけながら、毎回教室に入っていた。


 ・・・その様子を、熱い視線でじっと見つめていたのが、


 みっちゃんご本人だったのである。


 (・・・しげおくん、ちかごろどうしたのかしら。なにか、自信に満ちあふれている、堂々とした、その態度。いったい、何があったの・・・?)


 そう言いたげな、


 うるんだ瞳とまなざしだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ