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第109章:総括(28):最初で最後の「センター試験」(その3):魔性の女(その3)

 (・・・おまえみたいな、なまいきで挑発的で目つきも態度も悪い女・・・ハッキリいいまして、「不合格」ですね、少なくとも、ぼくの中では。)


 (あんなぁ・・・言っときますけど、このしげちゃまは、バリバリの「多言語学習者」なのよ。「ポリグロット」「ポリグロット」。お宅さんなんか、メじゃないのよ、実わ♪)


 (試験ぜーんぶ終わってから、やっと泣きついてきて、「あたしとぜひ、付き合ってくださいッ!」って懇願こんがんしてきても、もはや手遅れ。交際なんか、死んでもゴメンだね!! でも、いまなら許してあげる。喜んで許可します♪ いまがチャンスよ、お買いどく❤️)


 ・・・冗談はサテおき、


 ランチタイムも、ひと苦労。


 いちいち、


 階段の手すりにつかまって、


 転落しないように、細心の注意を払いつつ・・・


 近くのコンビニに向かう。


 ・・・しかしながら、


 病身のぼくにとって、


 ソレは、


 はるかなる航海・・・


 そう。


 いにしえのポルトガル船がそうしていたように、


 ひたすら、


 南米の未開の植民地を求めての・・・


 はるかなる、遠い遠い、道のりなのであった。


 ・・・そうして、


 なんのかんのいいながらも、


 2日間に及ぶセンター試験は、


 無事終了した。


 ちなみに、自己採点の結果は・・・


 900点満点中、


 「330点」。


 共通一次試験の1000点満点での「350点」と、


 ほぼほぼ同じレベルの得点だった。


 得意の英語も現代文も・・・


 激痛のため、まんぞくに解答できなかった。


 でも、うれしい「存外の収穫」もあった。


 まったくの「無勉強」で挑んだ「生物」・・・


 しかも、


 「生物基礎」ではない、理系学部向けの、正式科目・・・「生物」で、


 100点満点中、


 「60点」をたたき出したことだ。


 ・・・例の神経痛が、


 一時的に薄れ、痛みが減っていた時間帯であったことも、


 幸いした格好だった。


 問題用紙が配られるまでは、全問不正解も覚悟していた、難解な、後半に控えし・・・


 恐怖の「実験考察問題」が、


 まさかの「満点(!)」。


 全問正解だった。


 試験中、


 たしかに「手ごたえ」だけはあったからな・・・。


 (・・・まったく、驚きだよ。中学時代の「知識の貯金」と、「むかしとったキネヅカ」って感じで挑んでみたぼくだったけど・・・。)


 (そうだな。こういう難解な問題でも、よーーくとお題の意味を把握・理解し、設問を論理的に冷静に、丹念たんねんに読み込めば、「知識ゼロ」でも、なんとか解けるものなんだなぁ・・・面白いや。)


 (生物・・・受験勉強やめても、この「実験考察問題」だけは、過去問にチャレンジしてみっか。それもまた、風流で楽しい趣味のひとつになってくれそうだよ・・・。)


 こうして、ぼくにとっての、


 東大挑戦は・・・


 めでたく「終わりの日」を迎えたのである。

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