第101章:総括(19):神経痛との闘い(その2):菅谷病(その1)
「か・・・監督さん・・・」
「・・・なんだ。」
「ト・・・トイレ、行って・・・きていいですか?」
「あぁ? いま、朝礼終わったばっかりじゃねぇか。しょんべんなら、さっきしてたろうがよ。」
「いえ・・・べっ・・・便秘で、そのぉ・・・やっとこさ、うんちがいま・・・」
「なんだぁ? 便秘ですぅ?? じゃあ、わかったよ。今日は、仕事しねぇでいいから、いちんちじゅう、便所入っとけや。」
(・・・コレだよ。朝から説教かい。しょうがねぇべって。あんたのせいでなっちまった、ストレス性の便秘なんだからさぁ・・・。)
(あーあ。早いとこ、こんな現場、一日も早く終了してくんねぇかなぁ・・・。あー、やだやだ。)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・暑さも寒さも、
ギャンギャンうるせえ重機の音も、
ほこりっぽい仕事場も我慢しよう。
でもね、
こういった、破滅的に「個性的な」監督さんっていうのが、
ぼくら警備員にとっては・・・いちばんの「天敵」・・・。
便秘のうちは、まだよかった。
そのうちに、だんだんと、
片方のおなかが、
よじれるような痛みを伴い、
シコリ・・・塊を生じるようになってきた。
(いてぇ・・・いてぇよぉ・・・なんなんだ、コレ??)
でも、
そんなのはまだ、「痛みの序章」にすぎなかったのである。