デイトレーダー
例え完璧なトレードが出来なくても、一日の終わりに実現損益がプラスになっていれば問題ない。完璧でなくとも勝ち続けることに意味がある。勝てるトレードを最低限の利幅とその閾値以上で約定させていれば、自ずと実現損益は赤色に輝く。
株価という数字の変動だけ見れば、上に行くのか下に行くのかの確立は五割であるが、勝ち負けの確率は五割とは限らない。この界隈での有名な話の一つに、短期的な取引において個人投資家の九割が負けているという話がある。市場に参加するすべての投資家は、自分は他の投資家とは違って才能がある、自分は一割の人間なんだと信じて戦い続けているわけだが、勝てている個人投資家が一割というのは大げさにしても、本当に少数であることは間違いない。
しかし、それだけ厳しい世界であるにも関わらず、私は日々株式市場に資金を投じる。普通に働いたら得られない大金が株式市場では得られる、というのが投資家という職の魅力であるだろうが、私がこの世界で戦い続ける理由は他にある。
全ての利益不利益は当人の技術次第で、誰からも指図されることなく自分の信じた価値観だけで勝負できる、この世界そのものの仕組みが好きだという点が大きい。どんな仕事をするにしても何か目的がないと続かないだろう。私の場合、価値観の証明こそがそれなのだ。勝ち続けることで自分の価値観を証明し続ける。死ぬまでこの世界で生き続ける覚悟がある。
今日の株式市場も閉場し、実現損益はプラスで終わることが出来た。一カ月のうち数日は負けることがあるがそれ以外は勝ち続けられている。デイトレードは次の日に株を持ち越すことがなく、市場が閉まっている時間に起こるイベント事に影響を受けないので、短期的な取引における実力のみが成果に直接反映される。つまり、毎月数日しか負けない成績を収めているトレーダーはこの先も急に負けたりはしない。長期の投資家よりも安定した稼ぎを得られるのがデイトレーダーである。